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虜屋視聴記 (aka 鳥小屋視聴記 ) - USBヘッドフォン Tief Mentor USB


USBヘッドフォン


LTB/Kairen Tief Mentor USB
※USB(Aコネクタ)接続
装着性:★★★☆☆
遮音性:★★☆☆☆
音楽性:★☆☆☆☆
推奨度:☆☆☆☆☆ …6ch再生に対応したソフト(各社DVDプレーヤソフトの 「Pro」版など)を持っていないと本機の存在意義がないというのは非常に痛いかも。 【←2004/03/14:1=>0】

 推奨度を下げた理由については、素直に下記太文字部分のみをご覧下さい… これだけで本機のレビューを打ち切っても構わない気がします。
【←2004/03/14追記】

 本製品は、左右の各ハウジング内に40φドライバ1ヶと13φドライバ2ヶを内蔵することで6ch分の発音体を確保し、これを専用の6chヘッドフォン アンプで駆動するという構成です。
 USB接続の6chDACと6chヘッドフォンアンプ、さらに6chの発音体を合わせて1万円を切る価格帯という事からも容易に想像できるとおり、純粋 な2ch再生性能については期待すべきではありませんし、6ch聴取時にはさらにクオリティが落ちることを覚悟しておく必要があります。
 DolbyHeadphoneなどと比べると「音の出ている位置が異なる」ことははっきりとわかるのですが、センターとリアのクォリ ティが悪く音像定位位置は正しくなく音像定位精度も良くないので、「よく出来たvirtual surroundシステムよりは確実に劣る」という点はあらかじめ覚悟しておく必要があると思います。
 たとえば…音楽再生については(2chソースを多チャンネルに展開する)DolbyProLogicIIを使用しない(2chままの)音楽再生に関して はなんとか我慢できる(千円台機種と同等の)クォリティにあるのですが、DolbyProLogicIIを使用して多チャンネル化した場合におけるセン ター・リアの音質はおよそ耐えられるレベルではありません(100円イヤホン並み)でしたので、主に音楽をよく聴くという場合はお奨めできません(2スピーカモードにしてDolbyHeadphoneモードを利用する方が遙かにましな音質になります。が、これでは本機はただの 2ch機と何ら変わりない状態で動作させることになるわけでして…)
 またDAC自体の性能もご多分に漏れず悪い(特にホワイトノイズの多さと操作毎ポップノイズの大きさには呆れてしまった)ため、静かなソースを聴くには 全く向きません。

 音量調整については安物のUSBラインアンプと同様、パソコン側のデジタルボリウムのみでの調整となります。最大音量を出すとあまりにもうるさすぎ、結 局はかなりボリウムを絞りきった状態で聴かねばならず、音質をさらに悪くする要因となっている点は残念です。
 また、(特にwindowsにおいては)ソフトウエアボリウムの状態が判りづらいため、突然大音量にさらされる場合があり、音が出始める前にはとりあえ ずヘッドフォンを耳から離しておく必要があるかもしれません。

 イヤパッドはちょうど耳がすっぽりと隠れるぎりぎりのサイズで、形は(掛け心地のよい)Sennheiser/HD590の持つパッドを小さくして、若 干下部を前方にゆがめた形となっています。パッドの深さもある程度確保されていて、なおかつ全体的に軽量です。2時間程度のDVD音声を通して聴いてもあ まり疲れない点には魅力を感じました。

 結局のところ本機はDolbyHeadphoneなどのシステムが生理的に受け付けられない人向けのものであり、音像がころころ変わるvirtual- surroundが何よりも嫌いな人にはぴったりかと。ただし音質・定位感・定位位置の全てが「?」なので絶対に期待 してはいけません。
 …もっとも、DVD-Videoを見ながら聞く程度の用途には十分適う音質の様な気がするので、「イヤフォン用のミ ニジャックって高頻度挿抜に弱くてイヤなんだよねー」って人向けとしてはよろしいかも。

 想定されるユーザー:
 -すでにPCで5.1chベースのDVD視聴環境を揃えていて、追加出費が不要な人。
 -それなりに掛け心地のよいUSBヘッドフォンを探している人。
 -DolbyHeadphoneシステムで聴いていて悪酔いしたことがある人。
 …これでせめてノイズが少なければ…。


→価格:10,456円(tsukumo・税送込)

date:2004/04/032002/12/30
- LTB/Kairen Tief Mentor USB -


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