なんだかフツーだったなあ、という印象。
19歳になったアリスが再びアンダーランド(下の国)に落っこちて、そこで冒険する(させられる)お話。
彼女は自分が昔、ここを訪れたことを覚えていない。
赤の女王の独裁支配を終わらせ、白の女王の世の中にしたいと考える白うさぎやマッドハッターほかの面々は、年代記の巻き物の中でアリスが救世主とされているのを信じて、彼女を連れてきたのだった。
キャラクターは良くできている。
CG全盛の今どき、お金をかけて、ろくなものができなかったとしたら、かえって不思議だとも言えるけれども。
チェシャ猫なんて見ると、うれしくなる。パッと消えては現れて、いかにも猫らしく気ままな態度。めんどくさいことは避けて通ろうという雰囲気が、とってもいいのである。(笑)
犬のベイヤードの忠誠心とは対照的。
犬といえば、映画の中では、ワンコは何でも信じる、なんてふうに言われてなかったっけ? そんな犬も好きだけど、私は猫派。
いちばん私が好きだったのは、…予想がつくかもしれませんが、白の女王。
両手を持ち上げ気味にして(ゾンビじゃないよ)、ちょっと気取ったようなポーズ。いかにもセレブな女王っぽい。
こういうのをなんて言うんだっけ、えーと、誇張だ。
演じるアン・ハサウェイのメイクも、すごいね。ゴスロリ入ってますか?
でも! それでもいい。しもべになりたい。ワンコになって、なでられたーい!
…(つい取り乱してしまったが。)
結局、19歳のアリスの大人への成長物語なのだが、怪物退治によって自分の責任を果たし、一歩ステップをのぼる、という、ありがちな話で、いまひとつ面白みに欠ける。
キャラクターの奇妙さも、すでに知られているところで、それ以上になっていないし(原作を尊重すれば、そうなるか)、アリスは、まったく普通の女の子で、こちらが萌えるまでは、いかせてくれない。
アリスの服だって、最初、彼女が伸び縮みしたときに破けないのが、おかしい!
あとのほうで伸び縮みしたときは、服は変化しなかったのに。
服が破けたら都合が悪い(体を何かで隠せない)ときだけ、服が伸びるのは変だ。
こんなに長々と書くのも何だが、いまさら後には引けないので、声を大にして言う。
最初から、リアル伸び縮み希望!(笑)
ということで、アリス論(?)を終わる。
あ、つまり、最初に書いたように、フツー。期待には足りなかったかなあということ。
3Dで観たが、たいして感激しなかった。これだったら、明るく見える2Dのほうで観たかったなあ。