セル範囲の指定方法:Excel VBA入門

Excel VBAでセル位置や範囲、行や列などを指定するさまざまな方法を説明しています。

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2022/7/21

Range	Cells	Rows	Columns
Offset	Resize	EntireRow	EntireColumn
終端セル	CurrentRegion	UsedRange	SpecialCells

セル範囲の指定方法　　　topへ

Rangeプロパティ　　　 topへ

【構文】Range(cell1,cell2)
- cell1:最初のセル
- cell2:最後のセル

単一のセルB2を選択します。

Sub rei_801()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("B2").Select
End Sub

Sheet1のB2セルに”Excel"と入力します。

Sub rei_801a()
Worksheets("Sheet1").Range("B2").Value = "Excel"
End Sub
複数のセルA1とB3を選択します。

Sub rei_802()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1,B3").Select
End Sub

Sheet1のA1セルとB3セルに”Excel"と入力します。

Sub rei_802()
　　Worksheets("Sheet1").Range("A1,B3").Value = "Excel"
End Sub
セル範囲A1:B3を選択します。

Sub rei_803()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1:B3").Select
End Sub

セル範囲A1:B3を選択します。(その2)

Sub rei_803a()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1", "B3").Select
End Sub

セル範囲A1:B3に”Excel"と入力します。

Sub rei_803b()
　　Worksheets("Sheet1").Range("A1", "B3").Value = "Excel"
End Sub

↓
セルB1を基準にB2:D3を選択する

Sub rei_804()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("B1").Range("B2:D3").Select
End Sub

↓
B2セルを基準にして（B2セルをA1セルと仮定して）、B2とD3セルの範囲が選択できます。
セル範囲A1:B3を選択し、B1セルに”Excel"と入力します。

Sub rei_805()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1:B3").Select
　　Range("B1").Value = ”Excel"
End Sub

↓
セル範囲に連続値を入力する

Sub rei_805a()
　Dim r As Range
　Dim c As Range
　Dim cn As Integer
　　Set r = Range("A1:B3")
　　For Each c In r
　　　cn = cn + 1
　　　c.Value = cn
　　Next
End Sub

↓

Cellsプロパティ　　　 topへ

【構文】expression.Cells(row,column)
- row:行のインデックス
- column:列のインデックス
単一のセルB3を選択します。

Sub rei_806()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Cells(3, 2).Select
End Sub

列番号(A,B,C・・・)を使用することもできます。

Sub rei_806a()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Cells(3, "B").Select
End Sub
セル範囲A1:B3を選択します。

Sub rei_807()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range(Cells(1, 1), Cells(3, 2)).Select
End Sub

Sub rei_807a()
　　Worksheets("Sheet1").Range(Cells(1, 1), Cells(3, 2)).Value = "Excel"
End Sub

↓

Rowsプロパティ　　　 topへ

単一行を選択します。

Sub rei_811()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Rows(2).Select
End Sub
複数行を選択します。

Sub rei_812()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Rows("2:5").Select
End Sub

(Range("2:5").Selectとすることもできます)
セル範囲B2:D10の指定行(3～5行目)を選択する

Sub rei_813()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("B2:D10").Rows("3:5").Select
End Sub

↓

EntireRowプロパティ　　　 topへ

Rangeオブジェクトを指定して行全体を選択します。

Sub rei_814()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A2,A4").EntireRow.Select
End Sub

A2とA4が含まれる行が選択されます。

Columnsプロパティ　　　 topへ

単一の列(B列)を選択します。

Sub rei_815()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Columns("B").Select
End Sub
複数の列(B～D列)を選択します。

Sub rei_816()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Columns("B:D").Select
End Sub

(Range("B:D").Selectとすることもできます)

EntireColumnプロパティ　　　 topへ

Rangeオブジェクトを指定して列全体を選択します。

Sub re_i817()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1,C1").EntireColumn.Select
End Sub

A1セルとC1セルが含まれる列(A列とC列)が選択されます。

Offsetプロパティ　　　 topへ

【構文】expression.Offset(RowOffset, ColumnOffset)
基準セルからの相対的な位置でセルを指定します。
B1セルから3行下、2列右のセル(D4セル)を選択します。

Sub rei_820()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("B1").Offset(3, 2).Select
End Sub
セル範囲A1:B3を基準に2行下、3列右のセル範囲を選択します。

Sub rei_821()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1:B3").Offset(2, 3).Select
End Sub

Resizeプロパティ　　　 topへ

【構文】expression.Resize(RowSize, ColumnSize)
- RowSize：新しい範囲の行数
- ColumnSize：新しい範囲の列数
セル範囲の行数×列数を変更します。
セル範囲B2から2行×3列に変更します。

Sub rei_830()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("B2").Resize(2, 3).Select
End Sub

終端のセルを選択する　(Endプロパティ)　　topへ

【構文】expression.End(Direction)
- Direction:移動する方向(XlDirection クラス)
  
  定数値方向
  
  xlDown -4121 下へ
  
  xlToLeft -4159 左へ
  
  xlToRight -4161 右へ
  
  xlUp -4162 上へ
あるセルから下方向、右方向、上方向、左方向の入力済み終端セルを選択します。
[Ctrl]＋[↓]キーなどのショートカットキーでセル移動する方法と同じです。

xlDown(下方向)(xlToRight(右方向)も同様です)
A1セルから下方向の入力済みの終端セルを選択します。

Sub rei_840()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1").End(xlDown).Select
End Sub

A6セルが選択されます。

最終行を求めたいときは？

Sub rei_840a()
　Dim lastRow As Long
　　lastRow = Worksheets("Sheet1").Range("A1").End(xlDown).Row
　　MsgBox "最終行は" & lastRow & "です"
End Sub

↓
xlUp(上方向)
A列の最終行(A1048576セル)から上方向の入力済み終端セルを選択します。
最終セルはExcelのバージョンによって変わるので、Rows.Countを利用してみます。

Sub rei_841()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A" & Rows.Count).End(xlUp).Select
End Sub

A6セルが選択されます。
xlToLeft(左方向)
1行目の最終列から左方向の入力済み終端セルを選択します。
最終セルはExcelのバージョンによって変わるので、Columns.Countを利用してみます。
シートの最終列のセル　XFD1　から左方向の入力済みの最終セルを選択します。

Sub rei_842()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Select
End Sub

F1セルが選択されます。

アクティブセル領域の選択(CurrentRegionプロパティ)　　　topへ

基準のセルが含まれる範囲で、空白行、空白列、空白セルで取り囲まれている領域。
Excelが自動でひとまとまりのデータ範囲として認識してくれる領域のこと。
[Ctrl]+[*]キーで選択される範囲になります。
A1セルを含む、アクティブセル領域を選択します。

Sub rei_850()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1").CurrentRegion.Select
End Sub

セル範囲A1:F10が選択されます。
11行目が空白行なので12行目のデータ範囲は選択されません。

使用済みの最終セルの選択(UsedRangeプロパティ)　　　topへ

何らかの編集が行われているセル範囲を選択します。
Sheet1をアクティブにして、UsedRange を選択します。

Sub rei_851()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Worksheets("Sheet1").UsedRange.Select
End Sub

↓

編集済みの最終セルの選択(SpecialCellsメソッド)　　　topへ

【構文】expression.SpecialCells(Type, Value)

Type:取得するセルの種類

定数	値	セルの種類
xlCellTypeAllFormatConditions	-4172	表示形式が設定されているセル
xlCellTypeAllValidation	-4174	条件の設定が含まれているセル
xlCellTypeBlanks	4	空の文字列
xlCellTypeComments	-4144	コメントが含まれているセル
xlCellTypeConstants	2	定数が含まれているセル
xlCellTypeFormulas	-4123	数式が含まれているセル
xlCellTypeLastCell	11	使われたセル範囲内の最後のセル
xlCellTypeSameFormatConditions	-4173	同じ表示形式が設定されているセル
xlCellTypeSameValidation	-4175	同じ条件の設定が含まれているセル
xlCellTypeVisible	12	すべての可視セル

Value：特定の種類の定数や数式などを指定する

定数値セルの種類

xlErrors 16 エラー値

xlLogical 4 論理値

xlNumbers 1 数値

xlTextValues 2 文字

何らかの編集が行われている範囲の右下端セルを選択します。

Sub rei_852()
　　Worksheets("Sheet1").Activate
　　Range("A1").SpecialCells(xlCellTypeLastCell).Select
End Sub

↓
F12セルが選択されます。

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定数	値	方向
xlDown	-4121	下へ
xlToLeft	-4159	左へ
xlToRight	-4161	右へ
xlUp	-4162	上へ

定数	値	セルの種類
xlErrors	16	エラー値
xlLogical	4	論理値
xlNumbers	1	数値
xlTextValues	2	文字

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