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( 1995年版「監視カメラ」大辞典(セキュリティ研究会発行)より抜粋)

■アイリス(絞り)
照度変化に合わせてレンズに取り込む光の量を調節する絞りのこと。明るさが一定の場合には手動絞り(マニュアルアイリス)レンズを使用し、明るさが時間帯によって変わるような場合には自動絞り(オートアイリス、後述)レンズを使用します。

■アパーチャ補正
撮像デバイス自体の解像力が有限であることによって生じる映像信号の高域振幅の低下を補正する機能のこと。

■色温度
ローソクの光は温度の高い部分は青白く、低いところは黄色赤に見えるように光源の温度と色は密接な関係にあり、これを表すものが色温度で、ケルビン(K)度で表示する。監視カメラも含めてテレビの分野でいう色温度は、白の調子に当てはめたホワイトバランスで基準の白の色温度は約6500Kです。
部屋の中で見た洋服生地の色具合が、太陽光線の下で見た場合と違うことがありますが、これは光源の温度(色温度)に対する順応性によるため。人の目は順応性が高く、光源が異なっても白は白と感じますが、監視カメラは順応性がなく、被写体の色は光源によって異なり、白を片寄りのない色に調整するホワイトバランス(W/B)補正が必要で、A.T.W(自動追尾型)とA.W.C(自動調整型)の2方式があります。

■色収差
レンズ収差の一種。レンズ収差は、発生要因によって幾つかあり、色収差もそのうちの1つ色収差は、光の波長の違いが原因で置きます。被写体の一点から出た光でも、波長の違う要素を持っており、波長によって光の屈折率が異なります。このためレンズを通貨した光が像を結ぶ時色がズレてしまう減少が起きます。この現象が色収差です。

■色信号
色を司る信号のこと。色には明暗(輝度)や色合いの差(色相)、濃淡(彩度)という3要素があります。NTSC方式(後述)では輝度は輝度信号0〜4.2MHzの帯域で扱い、色相と彩度の色信号は3.58MHzのカラーサブキャリアを中心とした1.5MHzの帯域で扱います。

■イメージインテンシファイア(I.I)
光を増強するイメージ倍増管のことで、暗視カメラに用いられます。入力像が可視光、不可視光に関係なく微弱な入力像を増強して明るい出力像が得られるのが最大の特長。

■イメージサイズ
レンズが像を結ぶ範囲は矩形ではなく円形の範囲で、これをイメージサークルといいます。カメラは、イメージサークルに内接する矩形部分をCCDや撮像管で切り取り、この大きさをイメージサイズで表します。

■インナーフォーカス
ズームレンズで、焦点合わせでレンズ内部のマスターレンズを動かす方式のこと。

■インターレース
カメラの走査で、目に対する画面のちらつきを少なくする目的で水平走査線を1本置きに飛び越して走査し、これを2回繰り返すことによって1枚の画面を完成させる走査方式のこと。2:1インターレースともいいます。

■EPモード
ビデオ(VHS)の長時間(3倍)記録モード(記録時間)のこと。3倍というのはテープの速度ではなく、3倍長い時間が録画できるという意味。

■映像入力
映像信号を入力する端子。一般に次の信号が使用されています。

●複合映像信号=輝度信号(Y)、色信号(C)、複合同期信号、色同期信号が含まれた信号。白黒映像信号には色信号、色同期信号は含まれない。
●Y/C信号=カラー映像信号であり、輝度信号(Y)、色信号(C)に分離された信号。輝度信号には複合同期信号。色信号には色同期信号を含みます。丸型4ピンコネクタ(S端子)のY/C信号をS映像信号という。
●RGB信号=カラー映像信号であり、赤信号(R)、緑信号(G)、青信号(B)の3原色に分離された記号。複合同期信号は緑信号に含まれる方式と別に入力する方法がある。


■映像入力変換
複数の映像入力端子を持つモニタで入力映像を選択する機能。

■映像出力
被写体情報をテレビジョン方式で決められた信号に変換した電気信号出力のこと。

■エンハンサ
視覚上の鮮明さを強調する映像信号の輪郭補正機能のこと。一般的には水平と垂直の2種類があり、垂直については1H(片効き)と2H(両効き)の2方式があります。

■A/D変換
アナログ信号をデジタル信号に変換すること。

■AF(オートマチック・フォーカシング・コントロール)
焦点(フォーカス、あるいはピント)を自動的に合わせる機構のこと。オートフォーカスともいいます。

■AGC(オートマチック・ゲイン・コントロール)
規定をオーバーした強いレベルの信号が入力してきたときはゲイン(後述)を制御して信号飽和を防ぎ、弱い信号の場合には規定のレベルまで上げて一定のレベルを保つ自動利得調整のこと。

■ALC
入力光の変化に対して映像出力レベルを一定の範囲内に保つように制御できる自動光量調整範囲のこと。

■NTSC方式
日本、アメリカ、カナダ、韓国などを中心に広く採用されている世界の三大テレビジョン方式の1つです。日本の監視カメラの主要規格はNTSC方式に統一されています。ちなみにあと2つの方式はPAL方式(イギリスを中心に西ヨーロッパ諸国)とSECAM方式(フランス、ロシア、東ヨーロッパ諸国)です。

(世界の三大テレビジョン方式の規格)

 
NTSC
PAL
SECAM
走査線数
525本
625本
625本
撮像数
30枚/秒
25枚/秒
25枚/秒
フィールド周波数
60Hz
50Hz
50Hz
飛び越し走査
2:1
2:1
2:1
縦横比
3:4
3:4
3:4
映像周波数帯域
4.2MHz
5.5MHz
5.5MHz
音声周波数帯域
6MHz
7MHz
8MHz


■S/N
信号(シグナル、S)レベルと雑音(ノイズ、N)レベルを表し、単位はdBです。この値が高ければノイズが少ないことを表します。

■S端子
映像信号のうち、輝度信号(Y)と色信号(C)を分離したまま機器間で伝送するための接続端子(4ピン)のこと。

■SPモード
VHSビデオのテープ速度(33.35mm/秒、トラック幅58μmの標準モード(スタンダード・プレイ)のこと。

■S-VHS
輝度信号のハイバンド化、Y/C分離伝送、専用の高性能テープ(S-VHSテープ)を採用したスーパーVHSのこと。

■オートアイリス
被写体の明るさにしたがってレンズの絞り(アイリス、前述)を自動で絞る機構のこと。CCDを使ったカメラではCCDに当たる光量からでなく、映像信号のピークや平均値を使い、その情報で絞りをコントロールしています。

■オート電子シャッタ
固体撮像素子の電子シャッタ機能によって入射光量に合わせて素子出力レベルを自動制御する機能のこと。

■オートフォーカス
AF(オートマチック・フォーカシング・コントロール)の項を参照。

■オートホワイトバランス
色温度の項を参照。

■オンスクリーンディスプレイ
モニター設定状態などを記号、文字で画面上に表示する機能のこと。

■解像度
カメラ、モニタなどでどの位細かいものまで見ることができるかを表す数値のこと。白黒の細かいパターンを流し、その数が何本見えるかで表します。本数が多いほど解像度は高くなっています。
水平解像度(後述)と垂直解像度(後述)がありますが、水平解像度でカメラ、モニタなどの解像度のレベルを知る目安とします。

■外部同期
映像入力に含まれる同期信号を使用せずに別の同期信号で同期させること。同期、同期信号の項を参照。

■画角
映像をとらえる範囲の角度のことで、写角あるいはアングルともいいます。レンズの焦点距離と結像する画面の大きさで決まり、対角線画角86度などと表示します。広い画角を持つレンズを広角レンズ、狭い画角を持つレンズを望遠レンズなどといい、ズームレンズは画角を連続的に変えることができます。

■画素
画像を形成する最小の単位で、画像は明暗が細かい色の点(ドット)の配列によって形成されています。画素数の多いほど解像度の高い映像を得ることができます。

■カメラID
複数のカメラを切り換えて使用する場合に、接続するカメラを判別するために映像出力に挿入するカメラ番号などを示す文字信号のこと。

■カメラマウント
カメラを三脚、カメラケース、旋回台(雲台)などに取り付けるための機構のこと。

■カメラリモコン
カメラの持ついろいろな機能を外部からコントロールする機能のこと。

■カラーS/N
色信号にのる雑音(ノイズ)成分の量を数値で表したもの。S/Nは信号(シグナル、S)と雑音(ノイズ、N)で表したもので、値が大きいほど雑音(ノイズ)が少ないことを示しています。カラーS/Nは6dB違うと、雑音(ノイズ)の量が2倍、または1/2になります。

■カラー調整
カラーモニタ画面の色の濃淡を変える機能のこと。またカラーモニタの色あいを変える機能を色あい調整、モニタ画面全体の明るさを変える機能を明るさ調整、コントラストを変える機能をコントラスト調整といいます。

■カラーバースト
色の3原色R・G・Bの組み合わせによって作られた7色を明るさ(輝度)の順に配列した画像信号のことで、カメラやビデオなどの動作状態をチェックするための基準記号のこと。

■感度
カメラの性能を示す一つの指標です。反射率89.9%のグレー被写体を2,000ルクスの照明で撮影し、ビデオ出力信号レベルが100%得られるF値(レンズの絞り)で表します。

■ガンマ補正
自然なコントラストを得るためにブラウン管の持っている発光特性の非直線性をカメラ側で行う補正のこと。

■輝度
一方向から見た物体の明るさを表す単位のことで、色の3要素の一つ。ニト(nit)、あるいはCd/uで表します。

■輝度信号
明るさ(輝度)を表す信号のこと。Y信号、ルミナンス信号ともいいます。輝度信号が映像の形や輪郭、階調を表し、それに着色するのが色信号です。

■輝度ノイズ
輝度信号にのる雑音(ノイズ)、あるいは画面上で色の要素がなくなり、 画像が白黒に見える雑音(ノイズ)のことで、画質評価時に雑音(ノイズ)の質を表現するのに使います。

■逆光補正
逆光の状態でも適正露出で撮影できるように補正すること。背景が明るい逆光状態にある被写体では、カメラの露出は明るい方に合って、肝心の被写体は暗くなってしまいます。監視カメラを設置する際、逆光状態にある時がある場合には、逆光補正機能を搭載したカメラの使用が必要です。

■くし形フィルタ
カラー映像信号を輝度信号と色信号に分離するためのフィルターの一種。NTSC方式の高画質化対応に使用されます。

■結露
寒い屋外から急に暖かい屋内にカメラなどを持ち込んだ場合に、空気中の水分が水滴として付着する現象で、露付きともいいます。防錆処理をしていない金属部分や接続部分に発生した場合、錆の原因になり、また障害の原因にもなります。

■ゲイン
フィルムの感度と同じ意味で、感度を表します。AGC(オートマチック・ゲイン・コントロール)の項を参照。

■ケーブル長補正
ケーブルを長く延ばすことによって生じる伝送損失を補正すること。

■ゲンロック
複数のカメラの使用にあたって、親カメラを決めて親カメラの映像信号を分配供給して同期を結合する方式のこと。同期の項を参照。

■光学的色温度補正
カラーカメラで設定された色温度と、被写体照明の色温度の相違を工学フィルターにより補正すること。

■子画面
1台モニター画面上で、ある映像に対して別の映像を小さくして割り込ませることをピクチャー・イン・ピクチャー(P in P)といいますが、そのうちの大きい方を親画面、小さい方を子画面といいます。P in Pの項を参照。

■高速電子シャッタ
高速シャッタともいいます。監視カメラのシャッタ速度は通常1/60秒ですが、これでは動きの速い被写体はブレて映ってしまいます。レンズから入った光は、通常は1/60秒の信号をCCDに蓄積し、また1/60秒ごとに取り出しています。それを、たとえば1/1,000秒の高速電子シャッタでは1/1,000秒間の信号を蓄積して1/60秒ごとに取り出す動作を行います。取り出す時間は同じですが出てくる信号は1/1,000秒の瞬間画像なので、早い動きの被写体でもブレることなく、美しい画像が得られます。

■固体撮像素子
光を電気信号に変換する撮像素子のことで、現在、ほとんどの監視カメラに用いられているCCDも固体撮像素子の一種です。真空管タイプの撮像管と比べて、寿命が永く小さくて軽い、図形歪みがない、消費電力が少ない、起動時間が短い、残像や焼き付けがほとんどない、といった特長を持っています。CCDの項を参照。

■固定焦点レンズ
焦点距離が一定で画角も一定のレンズのことで、単焦点レンズともいいます。

■コンバージョンレンズ
カメラのレンズの前に装着し、望遠や広角効果を得るアタッチメントレンズのことです。

■コンポーネント信号
輝度信号と色信号を、別々の独立した形で伝送、処理をする信号のこと。R・G・B各色の信号を独立して伝送、処理をすることが基本ですが、それでは伝送容量を取りすぎるため輝度信号(Y)と色差信号(R-Y、B-Y)の3つの信号の形にして伝送します。

■コンポジット信号
輝度信号、色信号、水平・垂直同期信号、カラーバースト信号を1つの信号に合成した形で伝送、処理をする複合映像信号のこと。

■コンバーゼンス調整
カラーモニターでRGBの電子ビームを蛍光面上で一致させて色ずれをなくす調整のこと。

■コントラスト調整
モニター画面のコントラストを変える機能のこと。

■最低被写体照度
被写体照度の最低限度を表します。この値が低いカメラほど感度が高くなっています。良好な映像を得るためには、カメラの持つ最低照度の2.5倍から3倍の感度が必要です。

■撮像管
レンズから入った光を電気信号に変換する電子管のことで、ビジコン、ニュービコンが代表的です。現在では、ごく一部を除いて固体撮像素子にとって代わられています。

■サーチ
画面検索のことで、ビジュアルサーチともいいます。見たいシーンを短時間で探したり、不要シーンを飛ばしたいときに有効な機能です。

■サブキャリア・フェーズコントロール
外部同期信号に対して、カラーカメラのサブキャリア(SC)位相を調整する機能のこと。

■残像
撮像している被写体がなくなった後も一定時間像が残る現象のこと。入力光を遮断し、定められた時間後の残留信号レベルをパーセントで表します。

■CCD
光を電気信号に変換する撮像素子のことで、光を電荷に変えて一時的に蓄積し、バケツリレーのような形で転送して、電気信号を出力します。現在、ほとんどのカメラがCCDを採用しています。監視カメラに使われているCCDのサイズは1/3型が主流となった感があります。固体撮像素子の項を参照。

■Cマウント、CSマウント
マウントはフランジバック(後述)と取り付けネジの状態を表し、CマウントとCSマウントがあります。Cマウントは多くのカメラ互換性がありますが、CSマウントは専用マウントで互換性はありません。

■シャープネス調整
モニター画面の解像感を上げる機能のことで、アパーチャともいいます。

■終端
ビデオ機器の出力に75Ω(オーム)の負荷抵抗を接続することで、ターミネーションともいいます。

■周波数
映像信号、電気信号、また音や電波の1秒間の振動数のことで、単位はヘルツ(Hz)です。映像信号では微細情報ほど高い周波数です。なお、音の場合は周波数が高ければ高い音、低ければ低い音です。ヘルツの項を参照。

■照明フリッカ補正
照明の点灯周波数とカメラの垂直周波数との差により発生する画面のちらつき(フリッカ)を補正する機能のこと。

■焦点距離
凸レンズの光軸に平行光線を当てた時、光線がレンズを通過後、光軸の1点を通るところが焦点であり、レンズの中心からその焦点までの距離をいいます。

■白黒/カラー切換
カラーモニタで白黒映像を受像した時、カラー回路の影響をなくすために自動または受動で切り換える機能のこと。

■白バランス
カラー映像の色再現性をよくするために、 白映像を正しい白に表示できるようにRGBの混合バランスを調整する機能のこと。色温度、及びホワイトバランスの項を参照。

■色差信号
コンポーネント信号(前述)のうち輝度信号Yを除いた成分(R-Y、B-Y)のこと。カラー映像信号の伝送には色の3原色のR・G・Bで行うのが普通ですが、そのためにはそれぞれの信号に6MHz程度の幅の広い帯域を持たせる必要があって非効率的です。そこで考え出された方式が色差信号です。

■垂直解像度
カメラやモニタで垂直方向がどれ位きめ細かく再現できるかを表す度合いのこと。垂直解像度は走査線数によって決まり、NTSC規格(前述)では525本ですが、フィールド(1/60秒)ごとに飛び越し走査を行っており、垂直解像度は350本です。なおクリアビジョンでは飛び越し走査をせず450本まで向上しています。

■水平解像度
カメラやモニタで、水平方向がどれくらいきめ細かく再現できるかを表す度合いのこと。水平解像度で解像度のレベルを知ることができる。

■スミア
スポット光など被写体の中に数百倍の明るい部分があるとCCDの画素からあふれた電荷が転送部に流れ込み、そのためモニタ画面の上下方向に光が尾を引くように白線が現れる現象のことで、尾引きともいいます。

■3CCDカメラ(3板式カメラ)
CCDを3枚使用したカメラのこと。光学プリズム(ダイクロイックプリズム)によって、被写体の像をR・G・Bの3原色に分解し、それぞれ専用のCCDでダイレクトに映像信号を取り出すために色再現性や階調表現が豊かで、解像度的にも有利で高品質の画質が得られます。

■スキャンサイズ(偏向サイズ)
モニターのブラウン管有効画面(表示サイズ)を走査偏向する割合のこと。多めをオーバースキャン、少なめをアンダースキャンといいます。

■スタンバイ(クイックスタート)
モニターの電源投入後、直ちに画面が現れるようにブラウン管のヒーターをプリヒートすることをいいます。

■スルーアウト(ブリッジ出力)
入力された信号を直接他の機器に供給するための出力端子。モニタの電源スイッチの入切の影響は受けません。

■ズーム比
望遠端の焦点距離と広角端の焦点距離の比のこと。ズーム比が大きければ大きいほど、像の大きさを大きく変えることができます。

■SECAM(セカム)規格
世界の3大テレビジョン規格の1つです。SECAMは、Sequential Couleur Memorie(メモリーによる順次方式)の略です。フランスや東ヨーロッパ諸国、旧ソ連圏などで採用されています。NTSC規格では、色の位相歪みや色の広帯域信号(I)と色の狭帯域信号(Q)との間のクロストーク歪みが発生しやすいことが弱点になっていますが、SECAM規格では独自の対策をとっています。
走査線数は625本(NTSC規格では525本)と多いが、1秒に送る画像数はNTSCより10枚少ない50枚で、このためフリッカー(画面のチラツキが出やすくなっています。NTSC規格の項を参照。

■接写レンズ
クローズアップレンズのこと。

■走査方式
送信側で左上から左下へ画面分解し、受信側は同じ要領で組み立てる方式のこと。1回の垂直走査で行うのがノンインターレース方式、2回の垂直走査で行うのがインターレース方式。

■帯域
周波数の幅のこと。NTSC規格では最高周波数は約4.3MHzで、この帯域幅が必要です。

■単板式カメラ
一枚のCCDで撮像を行うカメラのこと。単板式ではCCDの画素の一つ一つに色分解用の補色フィルター(イエロー、マゼンタ、シアン、グリーン)モザイク状につけることによって色信号を取り出し、回路処理によって輝度信号と色信号を得ています。小型化に有利な方式ですが、色再現性に限界があります。

■テレビジョン方式
テレビジョンの白黒/カラー方式、走査方式及び走査周波数に関する規定をいいます。NTSC規格、SECAM規格、PAL規格の項を参照。

■デシベル(dB)
S/N(信号Sと雑音Nの比)など信号の質を表すのに用いる単位で「dB」で表します。

■デジタル信号処理(DSP)
信号処理をデジタルで行う回路のこと。デジタル・シグナル・プロセッサー(DSP)ともいいます。入力した信号を一度デジタルに変換し、さまざまな信号処理を行うためにアナログでは避けられない回路内での信号劣化がなく、アナログでは不可能な信号処理ができ、監視カメラでもデジタル信号処理化が進み、それに伴って機能の大幅アップが図られています。

■電子感度アップ
撮像素子の蓄積時間を通常より長くしたり、映像信号をフレーム、またはフィールド単位で画像メモリ上に加算して高感度化を図る機能のこと。

■電子シャッタ
電気的にシャッタの働きを行うものです。CCDは光りを電気信号に変える受光部と、その信号を転送する垂直転送レジスター、水平転送レジスタで構成され、受光部で発生した電荷をレジスタで準じ、映像信号として転送しています。1回の転送は1/60秒で行われ、受光部に強い光が当たっても1/60秒間だけで電荷の取り出しをストップしその後の電荷は捨ててしまいます。
その結果、映像信号として取り出したものは1/60秒間だけの映像であり、1/60秒間のシャッタを使用したと同じ結果が得られることになります。この仕組みを利用したものが電子シャッタです。高速電子シャッタの項を参照。

■電子ズーム
光学レンズでなく、撮像デバイスの走査可変や画像メモリを利用して電子的に撮像画面の拡大、縮小を行う機能のこと。

■電源同期
カメラの垂直同期信号を商用電源の周波数と動機させる機能のこと。映像信号へ誘導するハム雑音、及び照明フリッカを軽減することができます。複数台のカメラ映像出力を切り換えた場合、カメラを外部同期する必要がなく、モニタ画面上で起こる垂直同期乱れを防ぐことができます。

■D/A変換
デジタル信号をアナログ信号に変換すること。

■トラック
ビデオでは、テープ上に設けられた記録部のこと。映像、音声、制御信号などが記録されます。神郷を記録する記録部(トラック)の幅をトラック幅といいます。

■同期、同期信号
使用する各種電気機器の間で動作のタイミングをとることをいいます。同期方式には1.内部同期、2.外部同期、3.電源同期があります。
内部同期では、カメラに内蔵した同期信号発生回路で作った同期信号でタイミングをとります。外部同期では、外部の同期信号発生器を使いカメラ内部の同期信号回路を通して同期をとります。電源同期では、カメラの交流電源(商用電源)の周期を利用して垂直同期をかけます。
複数の監視カメラを使用する場合には親カメラを決めて、その親カメラの映像信号を他の監視カメラにも分配供給して同期をかけるゲンロック同期方式(前述)が一般的です。

■ノイズ(雑音)
本来の信号以外のものをいいます。映像や音声の質(性能)を表す数値の一つであるS/N(前述)はシグナル(信号S)とノイズ(N)の比を表します。

■ノンインターレース
カメラの走査で、水平走査線上を上から順に一本ずつ走査して一枚の画面を作る走査の方法で順次走査ともいいます。

■PAL(パル)
世界の三大テレビジョン規格の一つです。ヨーロッパ諸国(英国、ドイツ、イタリー、スイスなど)及び中国が採用しています。走査線数は625本、輝度信号の帯域4.2〜6MHzであり、これにより水平・垂直解像度はNTSC以上となっています。色相ズレが発生しないことも特長ですが、1秒に送る画像数はSECAM規格(前述)同様に50枚のためにフリッカー(チラツキ)が出やすくなっています。NTSC規格、SECAM規格の項を参照。

■発光ダイオード(LED)
2種類の半導体を結合した素子のことで、電流を加えると発光します。輝度が高く反応が早いために主に表示用に用いられます。赤、青、黄色などの色があります。Light Emitting Diodeを略してLEDとも呼ばれます。

■バックフォーカス
カメラ本体にもっとも近い最後部レンズ(後玉)の中心からピント面までの距離のこと。カメラにレンズを取り付ける時、レンズの最後部がカメラのマウント内部の目かにぶつかるかどうかを判断する目安となります。

■パルスクロス
モニターで、映像信号に含まれる同期信号を確認できる映像信号のブランキング(後述)期間を表示する機能のこと。

■非球面レンズ
レンズの中央部と周辺部で曲面を変えて非球面としてレンズのこと。収差を除去し、レンズとしての性能を向上させています。球面レンズ(凹レンズ、凸レンズ)と違って作るのが難しく、コストが掛かるとされています。

■被写界深度
焦点(ピント)が合う距離(範囲)のこと。被写界深度はレンズの焦点距離、絞り値、撮影距離によって変わります。
○1レンズの焦点距離と絞り値が同じなら撮影距離が大きくなるほど深くなる、○2焦点距離と撮影距離が同じなら絞り値が大きくなるほど深くなる、○3撮影距離と絞り値が同じなら焦点距離が短いほど深くなります。

■ピークホワイトクリッパ
あらかじめ設定された映像最大出力レベルを越える輝度の高い被写体の白ピーク値を切りとる機能のこと。

■P in P
親画面の中に小さく子画面を挿入することで、ピクチャー・イン・ピクチャーともいいます。

■BNCコネクタ
業務用ビデオ機器に使われている同軸コネクタです。着脱が手軽な差し込んで回すバヨネット方式となっています。インピーダンス特性に優れ、絶縁抵抗が高いのが特長です。幅広く使用されているので、アダプタも豊富です。

■ビデオプリンタ
映像をメモリに取り込み、印画紙にハードコピーするための機器のこと。

■フィールド
一つの画面を作り出す垂直走査のこと。一つの画面がフレーム、一回の走査がフィールドです。NTSC規格では、1秒を30フレーム・60フィールドで走査します。飛び越し走査のため1回のフィールド走査による走査線数は525本の半分の262.5本となっています。

■フィールドメモリ
NTSC規格による画像は、飛び越し走査により2フィールド分の画像で1枚(1フレーム)を描きますが、この1フィールド分をメモリーする画像メモリICのこと。画像メモリIC(フィールドメモリ)を内蔵するカメラも誕生、さまざまな機能面への発展が図られています。

■フリッカ
商用電源50Hz地域で、蛍光灯や水銀灯などの放電管照明器具で照らされている被写体を撮影するときに発生するモニタ画面上のチラつきのこと。
フリッカー現象が発生する原因は、シャッタ速度の標準である1/60秒に1枚の画像を撮影する監視カメラに対して50Hz地区では50秒ごとに点滅する蛍光灯などの照明器との間に生じるタイミングのすれによるものです。フリッカ現象を防ぐためには1/100秒のシャッタ速度を持つカメラを使用して解決します。

■フリーズ機能
業務用タイムラプスビデオなどで画面の動きを止めるストップ機能(静止画機能)のこと。

■フレア
レンズに入った光がレンズ面や鏡筒などに反射するとフォーカスやコントラストが低下し、そのために映像がボケることです。これを防ぐためにはレンズ表面をコーティングしたり、鏡筒内部を艶消し処理をすることが必要です。

■フランジバック
レンズマウントの取付基準面(フランジ)から焦点(ピント)までの距離のこと。各マウントごとに次のように規格が決まっています。Cマウント=17.526mm、CSマウント=12.5mm。

■ブラックバランス調整
カラーカメラで被写体の黒をきちんと出すための調整機能のこと。暗い撮影条件下では黒がきちんとした黒にならず色が付いてしまったり、黒レベルが浮いたりするので黒レベルを制御して対応しています。

■ブラウン管
電子ビームを利用して映像信号を蛍光面上に画像として表示させる真空管の一種です。CRT(Cathode-ray tube)ともいいます。

■ブランキング
モニターの走査線が左から右へ走査してまた左に戻る際に、帰線によって画面が光らないよう、この間だけ帰線消去パルスを出して電子ビームをカットします。この間の映像新語のない状態をいいます。水辺(H)ブランキングと1フィールドの切り替わりに入る垂直(V)ブランキングがあります。

■ブルーミング
スポット光などとくに輝度の高い被写体部分の映像が周囲に広がってしまう現象をいいます。固体撮像素子に過大光量が入った場合、撮像素子内で電荷が溢れてこの現象が発生します。

■VHS
日本ビクター(株)が開発した家庭用ビデオシステムのこと。タイマー機能や長時間(3倍)モードを追加して機能がアップされてきていますが、さらに高画質を実現したスーパーVHS(前述)へと発展しています。

■ヘルツ(Hz)
周波数の単位のことで、正弦波の1サイクルが1秒間に何回繰り返されたかを表します。たとえば、商用電源の周波数である50Hzは1秒間に50回、60Hzでは60回繰り返すことを意味しています。電波の存在を実験で照明したハインリッヒ・ヘルツの名前に由来しています。

■補色フィルター方式
色分解法の一方法で、入射光をCCDに取り込むときに補色フィルターを使ってマゼンタ、イエロー、シアン、グリーンの4色に分解し、各画素の差から色信号を演算してR・G・Bの原信号を作り出す方式のこと。

■ホワイトバランス(WB)
カラー映像の色再現性をよくするため白映像を正しい形よりのない色に調整すること。色温度の項を参照。

■ホワイトピーク
白100%のことをいいます。階調チャートの真っ白な部分です。ビデオの規格では同期先端からホワイトピークまで1Vp-p(ピーク・トゥ・ピーク)と定められています。

■マイクロ集光レンズ
CCDの感度を上げるために一つ一つの画素に付けるレンズのこと。1/3型のCCDでは光を感じる画素の一つ一つが小さくなって感度が悪くなるため、CCDに光を効率的に集める方法として一般的に画素の一つ一つにマイクロ集光レンズを付ける方法がとられています。

■前玉
何枚ものレンズが組み合わさっているズームレンズ群のうちの、前方のレンズのこと。

■マルチスキャン
走差周波数の異なる映像信号を自動的に追従して映像を表示する機能のこと。

■目づまり現象
ビデオのヘッドのギャップ(磁力線を発射する部分)にゴミやビデオテープの磁性体の削りカスなどで詰まってしまうことをいいます。目づまりが生じると、ビデオテープ上の磁性体を磁化するために磁力線が正常に発射されなくなり性能が劣化します。目づまり現象が発生したら(発生する前に)クリーニングテープを使ってヘッドを清掃します。

■焼き付け
撮像管カメラで高輝度の被写体を撮影し続けた場合、撮影する被写体を変えても前の画像が残ってしまう減少のこと。CCDカメラでは発生しません。

■有効画素数
CCDのチップ上に形成されているすべての画素数を総画素数といいますが、総画素数のうち実際に映像の形成に関わる画素数を有効画素数といいます。CCDの周辺部分は信号を取り出す出力部などがありこの部分(10%)は映像の形成には関わっていません。たとえば、総画素数41万のCCDでは有効画素数が38万が普通です。監視カメラの性能を知る一つの判断基準として画素数を見ることがありますが、この場合は総画素数より有効画素数でみる方が妥当です。

■リレー録画
BSチューナー内蔵ビデオで、録画中にビデオテープが終了しても別のビデオにそのまま継続して録画できる長時間録画の一方法。

■輪郭補正
画面にメリハリをつけるために映像の輪郭部分を強調する画質調整の一つ。

■量子化
アナログ信号をデジタル信号に変換するために、一定の時間間隔で信号波形を切り取り(標本化、またはサンプリング)、それを一定のステップを持つレベルに置き換えること。

■Y/C分離
色信号の輝度信号(Y)と色信号(C)に分けること。映像のチラツキや色に滲みの少ない鮮明な画像が得られる特長があります。コンポーネントの項を参照。