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2S19自走152mm榴弾砲

2S19 self−pripelled gun

 

乗員 5名
武装 152mm榴弾砲×1

砲弾重量43.56kg

通常弾最大射程24.7km

最高発射速度 8発/分

 

12.7mm機銃×1

搭載弾数 152mm砲弾×50発

12.7mm機銃弾×300発

砲塔回転速度 360度 15秒
全長 11.917m
全幅 3.38m
全高 2.985m
戦闘重量 42トン
馬力重量比 20hp/トン
エンジン 840馬力 ディーゼル
最高路上速度 60km/h
最高路上航続距離 500km
渡河可能水深 1.2m
超堤能力 0.5m
超壕能力 2.8m
登板能力 47%
装甲タイプ 不明
最大装甲厚 不明
NBC装置
夜間暗視装置 有(パッシブ式)
使用国 ロシア

生産中

 

現在のロシア軍の最新型自走砲が2S19ムスタ自走152ミリ自走榴弾砲である。この

自走砲は西側のPzH2000やAS90などの自走砲と同じ世代に当たる。今までロシア軍

は砲の自走化に後れをとっており、70年代に2S1や2S3を実用化したが陳腐化が進

んだため、これらの旧式自走砲に変わる新たな自走砲の開発を進めた。

搭載されている砲は50口径以上もある長砲身の砲で、2S5にも搭載されている2A36

牽引砲の改良型であると思われる。

2S19はロシア軍の最新型戦車であるT−80の車体をベースに開発された。T−80は

ガスタービンエンジンを搭載し、機動力には定評のある戦車なので、2S19もT−72の

出力が小さいディーゼルエンジンに転換されたとは言え、機動力はかなりのものと推定

される。現代の砲兵は敵の反撃を防ぐため、迅速に砲撃開始地点に展開、射撃したら

すぐに陣地を変更し、再び射撃するというヒットエンドラン戦法を採っているため機動力は

かなり重要な要素である。ロシア軍によると、はこの機動力を生かして数分で砲火点に

展開できるとしている。また、シュノーケルを備え、潜水渡河も可能である。さらに、

ドーザーブレードを装備可能で、射撃準備のための塹壕を掘ったり、障害物を除去する

ことができる。

車内配置は、車長が砲塔の右側に座り、12.7mm対空/対地機銃の操作を担当する。

車長の他に3名の砲関係操作員が砲塔に配置され、これに運転手が加わり、乗員は

5名となる。内部の弾庫には50発の砲弾が搭載されていて、弾薬は分離式で、自動装填

装置が採用され、砲塔自体が独立しているため砲がいかなる砲口に向いても装填が可能

である。発射速度は最高で毎分8発であるが、長時間の連続射撃の際には発射速度を

1時間に50〜60発に落とされる。最大射程は通常弾使用時で2万4700メートル、RAP

(ロケットアシスト弾)を使用すれば3万6000メートルまで射程が伸びる。ロケットアシスト

弾とは、砲弾後部にロケットモーターを取り付け、砲弾の発射とともにロケットが点火され

砲弾の飛翔中に推進力を与えて射程を延ばす構造になっている砲弾のことである。

砲は補助動力機関を使用した全周回式で、俯角−3度=仰角+68度まで動作可能であ

る。弾薬は分離式である。これは、戦車砲などとは異なり、砲弾と発射薬とが分離したもの

を使用する方式で、目標までの射程距離に応じて発射薬の量を変化させたり、使用する

砲弾の種類を目標によって変えたりと柔軟な運用ができる。

さらに、この砲からはレーザー誘導砲弾クラスナポールが発射可能である。クラスナポール

はアメリカの誘導砲弾カッパーヘッドと同じようなレーザー誘導砲弾で、前線観測班が照射

するレーザーにホーミングして目標を撃破するという。ただし、カッパーヘッドのような誘導

砲弾は観測班が適地に潜入しなくては役に立たず、時代遅れとなってきている。最近では

AIFSや対装甲探知破壊弾などの完全なアクティブ方式の高度なスマート砲弾が開発され

ている。ちなみに、クラスナポールの最大射程は18キロメートルで、観測班の照射距離

は、停止目標で7キロメートル、移動目標で5キロメートル、命中確率は移動目標で70%

とのことである。これにより対戦車攻撃も可能であるという。

2S19の射撃コントロールシステムは2S46ガンパワーコントロールシステムと呼ばれる。

このシステムは2S19の統合射撃システムで、500メートル以内の有線無線通信チャン

ネルを通じて射撃データを入手し、自動的に射撃所元が計算されるというものである。

このため砲手の作業は著しく軽減されている。つまり中央から来たデータ通りに射撃す

ればいいだけで、自分でデータ計算する必要はないわけである。

その他に2S19には副武装として砲塔上に12.7ミリ機関銃が装備されている。射程

2000メートルで対地/対空両用、搭載弾数は300発である。

なんと、この機関銃は完全にリモートコントロール操作が可能とのことで、車外に体を

出さずに射撃できることである。しかし、この種の遠隔操作機銃は昔ドイツのマルダー

1戦闘兵車に搭載されていたこともあったが、後期型では運用実績が悪いとのことで

取り外されたことを考えると、あくまでも限定的な役割しか果たせないだろう。

2S19には「ムスタ」という愛称がつけられており、これはイェリメニを流れている川か

らとったものらしく、今までのロシア自走砲の愛称が花の名前であったことを考えると

命名システムに変更があったのかもしれない。

2S19はかなりの数がロシア軍に配備されているが、多くは重点的にヨーロッパ方面

に配備されている模様である。

また、ロシアでは152mm砲を西側系の155mm砲に転装した輸出型を開発中であ

るという。

 

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