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コンベア CV−880/990

Convair CV-880/990

 
形式 中距離用ジェット旅客機
初飛行年 1959年(プロトタイプ)
全長 42.43m
全幅 36.58m
全高 12.04m
翼面積 209.03平方メートル
自重 54839kg
最大離陸重量 114759kg
最大座席数 110席(CV−880型)
エンジン ジェネラルエレクトリック(GE)

CJ805−23Bターボファンエンジン

(推力7280kg)×4基

最大速度 990km/h(高度6095m)
巡航速度 895km/h
巡航高度 10670m
実用上昇限度 12495m
航続距離 6116km(最大積載重量時)

8690km(最大燃料搭載時)

総生産機数 CV−880型: 48機

CV−880M型: 17機

CV−990型: 37機

合計102機(〜1965年)

↑データはCV−990A型

 

<開発>

ボーイングとダグラスの次世代ターボジェットエンジン旅客機開発のニュースはコンベア

を刺激し、コンベアでは直ちに市場に食い込むために新型ジェット旅客機の開発を開始

した。社内での市場分析の結果、ライバルであるボーイングB−707やダグラスDC−8

より収容力は劣るものの、より速度の速い旅客機を開発することになった。

1956年春、コンベアでは新型航空機の開発を公表し、同時にデルタ航空から10機、

トランスワールド航空(TWA)から30機の発注を得ることに成功した。当初この新型航

空機は「コンベア スカイラーク」と呼ばれていたが、後に「ゴールデンアロー」、さらに

「コンベア600」と呼称が変わり、最終的には「コンベア880」に落ち着いた。プロトタイ

プは1959年7月27日に初飛行した。

モデル22と呼ばれるコンベア880の基本型は国内線向けに設計されていた。モデル

22に対する形式証明は1960年5月1日に与えられ、そのちょうど2週間後にデルタ

航空で路線就役を果たした。しかし、コンベア880はボーイングやダグラスのライバル

機よりもより速く飛行することが出来たが、それと引き換えに座席配置は横5列に制限

され、乗客や貨物の収容能力は見劣りするものになっていた。このような収容能力の

低さは顧客にとって大きなマイナス要因で、市場におけるコンベア880の魅力を引き

下げる原因になってしまった。結局コンベア880モデル22は48機が生産されただけ

であった。

 

<設計>

外観はB−707と似ている。翼は低翼配置で、主翼は35度の後退角を有し、水平尾

翼にも後退角が付けられている。着陸装置は3点式で、主脚は4輪ボギー式である。

エンジンはGE CJ805-3ターボジェットエンジン4基をB−707やDC−8と同じように翼

下に装備している。ちなみに、このCJ805-3ターボジェットエンジンは元々J−79と呼

ばれた軍用エンジン(コンベアB−58爆撃機などに装備されていた)を民間用に転用

したもので、そのため離陸時は爆音を轟かせ、黒煙を吹きながら飛び立つ(騒音問題

、環境問題に対する配慮は無い)。胴体はB−707と比べるとスマートで、そのため座

席配置もB−707より1列少ない横5列になっており、最大座席数は88〜110席であ

る。

 

<バリエーション>

○コンベア880モデル22型: コンベア880の基本型で国内線用

○コンベア880M(モデル31)型: 国際線仕様の機体で、燃料搭載量が増加し、そ

                      の他様々な改修が施されていたが、最大座席数

                      が少 ないという欠点は基本的に変わらず、航空

                      会社の関心は集まらなかった。コンベア880M

                      は生産終了までに17機が製造された。

 

<コンベアCV−990Coronado>

コンベア社ではコンベア880のプロトタイプが初飛行する以前からモデル30と呼ばれ

る収容力を向上させた改良型の製造を計画していた。このモデル30に対する発注は

早い段階でアメリカン航空からあったが、このことは逆にコンベア社にとっては不運な

出来事であったかもしれない。コンベア880に対する顧客の反応をより時間をかけて

分析していたら、コンベア880の胴体を再設計することも検討されていたかもしれない

からだ。確かに、モデル30は胴体を延長しており最大座席数は増えていたが、横5列

の座席配置はそのままであった。また、エンジンはターボファンエンジンに換装された。

モデル30は細かな改良が施された後、コンベア990(Coronado コロナド)に発展

した。コンベア990はプロトタイプの製造を省いて、アメリカン航空向けに製造された

1号機が1961年7月24日に初飛行しが、FAAの形式証明は初飛行から若干遅れ

た1961年12月に交付された。アメリカン航空へは1962年の7月7日に引き渡され

、時を同じくしてスイス航空へも引き渡された後、7月中にニューヨーク〜シカゴ線で

路線就役を果たした。

試験飛行の間、コンベア990にはいくつかの空力的欠陥があるかことが判明し、計

画値よりも性能が低下することが明らかになったため、空力性能を改善したコンベ

ア990Aと呼ばれる改良型が開発され、この改良措置は既に製造されていたコンベ

ア990にも施された。コンベア990・990Aは合わせて37機が製造された。

コンベア880・990は優れた飛行性能を誇っていたが、セールス的には最大座席

数の少なさや、限られた貨物・燃料搭載能力が災いし、大失敗となり、コンベア社に

とって高い代償になってしまった。以後、コンベア社は民間機部門から撤退し、ジェ

ネラルダイナミックスの航空部門として軍用機部門に活路を見出していくことになる。

 

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2002/02/20 Update

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