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MiG−15ファゴット戦闘機

Mikoyan-Gurevich MiG-15 Fagot Fghter

 

生産開始年 1948年
乗員 1名
全長 10.38m
全幅 10.36m
全高 3.37m
主翼面積 20.6平方メートル
空虚重量 3.681トン
総重量 5.574トン
エンジン クリモフVK−1A(26.48kN)

ターボジェットエンジン×1

燃料タンク容量 1462リットル(機内)+250リットル

または600リットル増槽×2

最大速度 1075km/h
最大航続距離 1860km
武装 N−37 37mm機関砲×1

NR−23 23mm機関砲×2

機外最大搭載量3000kg

搭載弾数 37mm機関砲弾×40発

23mm機関砲弾×160発

使用国 生産終了

アルバニア: 12機

 

1、当時のソ連機とは思えない驚異的な性能

当時の西側諸国では第二次世界大戦の考えからソ連機=低性能というイメージ

が強かった。しかし、ミグ15は今までのこのようなイメージを一新するもので、

朝鮮戦争の時に出現したときはさながら太平洋戦争の「零戦」と同じ様な衝撃を

西側諸国に与えた。実際、当時最新鋭のF−86セイバー戦闘機が投入されるま

ではP−80シューティングスターなどの初期のジェット機やP−51などの旧式レシ

プロ機しか朝鮮半島に配備されておらず、ミグ15の独壇場であった。F−86との

戦闘ではミグ15が大敗しているが、これはパイロットの技量の差が大きかった

ためであると思われる。

 

2、ソ連初の後退翼戦闘機

主翼は前縁で36度の後退角を持ち、上面には片翼2枚の境界層フェンスが装備

されている。このフェンスは後退翼機に起こる翼端失速に対処するために付けられ

ているものである。翼端失速というのは気流が真っ直ぐ流れず翼面を翼端方面に

流れる現象で、機体は極めて不安定になり最悪の場合墜落する危険もある。

垂直安定版も60度の後退角を持ち、水平安定版の後退角は42.5度である。

 

3、極めて優秀な運動性能

小型軽量の機体に強力なエンジンを装備するというソ連流の設計で、素晴らしい

上昇力を持った。この設計思想は現在まで続いており、MiG−29などもMiG−

15の血筋を受け継いでいると言える。搭載エンジンはロールスロイス・ニーンをソ

連でコピーしたRD−45Fで、最大推力22.26kNを発揮した。また、発展型のMi

G−15bisでは自国製のクリモフVK−1(26.48kN)にパワーアップされている。

ちなみに、MiG−15のライバルF−86Fセイバーは総重量7.4トンとMiG−15

より50%近く重く、それでいてエンジン推力はあまり変わらないので、上昇力や

運動性能ではMiG−15のほうが優れていた。

 

<開発・設計>

MiG−15はソ連初の後退翼戦闘機で、他にもラボーチキン、ヤコブレフなどが

後退翼戦闘機を開発していたが、これを抑えてミコヤンの提案が採用された。

そして、1947年12月30日に試作機のI−310が初飛行し、早くも1948年3月

には量産が開始された。MiG−15は1950年11月1日に中国義勇軍によって

持ち込まれ活躍している。発達型のMiG−15bisも作られ、こちらはエンジンが

強化され上昇力が向上しているが、反面燃費が少々悪くなった。

武装は対爆撃機用に強力な37mm機関砲1門と23mm機関砲2門を装備してお

り、ライバルのF−86セイバーなどより強力である。ただ、この37mm機関砲は

弾道性能に問題があって、格闘戦などでは命中させるのが困難であったという。

しかも、取り付け位置に問題があり、空気抵抗が増大し若干性能が低下している

が、この辺はまだソ連という国の技術の未熟さを感じさせる。

MiG−15シリーズは発展型を含む少なくとも7500機が製造され、チェコスロバキ

アではA−102またはS−102として、ポーランドではLIM−1、LIM−2としてライ

センス生産された。ソ連ではこの後、超音速ジェット機の時代に入りMiG−15の主

翼後退角を45度に増したI−330(SA)を開発し、マッハ1.03を記録している。

初号機は墜落したが、すぐに2番機が作られ、後にMiG−17として量産されることに

なる。

 

<各種タイプ>

○MiG−15bis: エンジンを国産のクリモフVK−1Aにパワーアップした型

○MiG−15P: bis型を元に全天候戦闘機に改良した型

○MiG−15SB: 戦闘爆撃機型

○MiG−15UTIミジェット: 複座練習機型

○MiG−15SP−5: UTI型を元にした複座全天候戦闘機型

○MiG−15T: ターゲットドローンの曳航機

○MiG−15bisT: bis型を元にしたターゲットドローン曳航機

○A−102/S−102: チェコスロバキアのライセンス生産型

○CS−102: UTIミジェットのチェコスロバキアライセンス生産型

○LIM−1/LIM−2: ポーランドのライセンス生産型

○LIM−3: UTIミジェットのポーランドライセンス生産型

 

MiG-15-1.jpg (14506 バイト)

 

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