トップページに戻る

ノヴェンバー級原子力攻撃潜水艦

November Class

 
計画番号 627、627A、645-ZhMT
名称 ノヴェンバー(NATO名)

Kit(ロシア名)

建造隻数 1958年〜1963年

14隻

全長 109.7m
全幅 9.1m
喫水 6.7m
水上排水量 4200トン
水中排水量 5000トン
主機 原子炉2基、蒸気タービン2基、2軸
出力 30000馬力
速力 水上 15.2ノット

水中 30ノット

安全潜航深度 240.8m
限界潜航深度 298.7m
兵装 533mm魚雷発射管×8門(艦首)
電子兵装 <レーダー>

・スヌープ・トレイ

<ソナー>

・中周波

乗員 104名(うち士官30名)
建造艦データ 1、K−3レニンスキィ・コムソモレッツ

  竣工1958年、除籍1991年

2、K−14

  竣工1959年、除籍1989〜92年

3、K−5

  竣工1960年、除籍1989〜92年

4、K−8

  竣工1960年、事故沈没1970年

5、K−115

  竣工1960年、除籍1989〜92年

6、K−21

  竣工1961年、除籍1989〜92年

7、K−11

  竣工1961年、原子炉事故1965年

  除籍1989〜92年

8、K−181

  竣工1962年、除籍1989〜92年

9、K−133

  竣工1962年、除籍1989〜92年

10、K−159

  竣工1963年、除籍1989〜92年

11、K−42ロストヴスキィ・コムソモレッツ

  竣工1963年、除籍1989〜92年

12、K−50

  竣工1963年、除籍1989〜92年

13、K−52

  竣工1963年、除籍1989〜92年

14、K−27(プロジェクト645ZhMT)

  竣工1963年、原子炉事故1968年

  海底投棄1981年

 

<開発&設計>

1958年から1963年にかけて同型14隻が就役したソ連海軍最初の原子力潜水艦

。ソ連の国防委員会が原子力の軍事利用計画を定めたのは1942年後期、アメリカ

の原爆開発のマンハッタン計画が着手された数ヶ月後であった。そして、原子力推進

の研究がはじまったのは1945年の戦後間もなくであり、1947年には原子力潜水艦

の構想が浮上している。その後、スターリンの死後、国防相に抜擢された陸軍出身の

ジューコフ元帥の海軍軽視の風潮のために、一次的に原潜建造計画は停滞した。し

かし、この点で意見を異にしたソ連のフルシチョフ首相はジューコフを罷免して、原潜

建造を推進した。背後には海軍総司令官ゴルシコフ大将の策謀があったと言われて

いる。ノヴェンバー級の設計は1952年ごろからペレグドフ大佐の指揮下に進められ、

1954年にセヴェロドヴィンスクの第402工廠で建造が建造が開始された。ソ連海軍

は最初から生産型の本級と、同じ形式の加圧水型原子炉を搭載したホテル級原子力

弾道ミサイル潜水艦、エコーT級原子力巡航ミサイル潜水艦を前後して建造し、それ

ぞれ冷却方式の異なる原子炉を搭載したノーチラスとシーウルフの2隻をまず試作した

米海軍とは原子力推進に対する考えが違っていた。これは当時の切迫した事情による

ものであると思われる。ちなみに、3番艦からは戦闘装置を改良して、プロジェクト627

Aとなった。

ノヴェンバー級の船体は縦横比の比較的大きい水中高速型の船体を有しており、艦首

は丸みをおびたソナードームが設けられている。艦首には8基の魚雷発射管とともに、

引き込み式の潜舵を備えているが、艦首のソナーと近接しているため潜舵の音が問題

になるのではないかと思われる。内殻(耐圧殻)の直径は6.8mで、完成当初は全長

は98.7mであったが、後に推進設備改正のための大改装工事を実施し、その際に

全長を約11m延長している。船体内部は1魚雷戦闘室、2蓄電池室、3司令室、4補助

機械およびディーゼル発電機室、5原子炉区画、6タービン区画、7原子炉制御室、8

補助機械室、9舵区画の9つの区画から構成されている。

艦尾部には上方まで張り出した縦舵を備えているが、これはソ連の潜水艦にはめずら

しい方式で、水中における高速航走時の安定性確保か、旋回性能をよくするためと見ら

れている。

セイルは比較的小型の特徴ある形状をしていて、後端は約15度傾斜しており、セイル

上にはスヌープ・トレイ型水上探索用レーダーを装備している。ただし、他の電子兵装や

ミサイル装備はない。セイルはかなり前方に位置しているが、これは後部に大型の原子

炉を搭載しているためである。

原子炉は加圧水型2基を搭載し、これで蒸気タービン2基を駆動して水中速力30ノット

まで出すことができた。しかし、2軸の高速回転プロペラを使用したため、騒音はかなり

大きかったといわれる。

ノヴェンバー級は攻撃型原潜としては既に旧式化し、1990年頃から退役が始まってお

り、現在は全ての艦が姿を消した。

 

November-1.jpg (27081 バイト)

 

November-2.jpg (16571 バイト)

↑1970年4月、英国本土南西約600浬の洋上で火災事故を起こしたK−8.本艦は後に原子炉への

  延焼を防ぐために自沈

 

 b301back.gif (1709 バイト) b301home.gif (1761 バイト)