Shtrum-S Self Propelled Anti-tank Guided Missile System
| 産業名称 | 9P149 |
| ベース車体 | MT−LB装軌式装甲車 |
| 武装 | シュトゥルム単発ミサイル発射機 |
| 搭載弾数 | 12発 |
| 発射速度 | 3〜4発/分 |
| 攻撃可能目標速度 | 正面目標: 80km/h 側面目標: 60km/h |
| 装填時間 | 15秒 |
| 装填方式 | 自動装填 |
| 使用国 | ロシア |
<特徴>
シュトゥルムSはロシア最新の戦車駆逐車である。今までの旧ソ連製戦車
駆逐車はBRDM−1/2のような軽装輪装甲車をベースにしていたが、本
車は大型装軌式装甲車MT−LBをベースとしている。MT−LBは1964
年に量産が開始された装甲輸送・牽引車で、1970年代まで量産が続けら
れた。ちなみに、MT−LBはストレーラ短距離対空ミサイルのベース車輌
にも用いられている。
シュトゥルムは9M114(NATO名 AT−6スパイラル)対戦車ミサイルの地
上発射システムである。9M114は直径130mm、全長1.83m、発射重量
35kg、射程は400〜5000m、飛翔速度は秒速400mである。弾頭は
10kg成形炸薬で、560mmの装甲貫徹能力を有する。誘導方式は有線半
自動指令誘導方式(SACLOS)で、このシステムは敵のジャミングを受けに
くいのが特徴である。誘導信号は暗号化されたパルス赤外線で、敵のアク
ティブジャミングに対して強い耐性を持っている。また、シュトゥルムミサイル
はPylソフトウェアプログラムを持っており、これにより視界が制限された状
況下でもミサイルが最終段階まで飛行を維持することが出来るようになって
いる。
<開発&設計>
シュトゥルムS戦車駆逐車(9P149)はMT-LB装軌式装甲車をベースに開
発されたロシア最新鋭の戦車駆逐車で、Kolumna(KBM)設計局が開発し
たSACLOS方式のシュトゥルム(嵐)対戦車ミサイルの単発式発射機を後
部に装備する。この発射機は移動中には車内に収容されるようになってい
る。また、前部にはミサイル誘導用の照準装置が取り付けられている。シュ
トゥルムミサイルシステムの任務は主に戦車や歩兵戦闘車といった重装甲
目標を破壊することであるが、トーチカのような固定硬化目標や、低空を飛
行するヘリコプターに対しても効果的に用いることが出来る。シュトゥルムS
戦車駆逐はミサイルを再装填するための自動装填装置が装備されており、
毎分3〜4発の発射速度を維持することが出来る。ただし、この自動装填
装置は移動中には使用できない。予備のミサイルは兵員室だった後部に
12発を搭載しており、15秒で発射準備を整えることが可能である。
また、最近ではシュトゥルムミサイルのアップグレード版である9M120アタ
カミサイル(NATO名 AT−9)が開発されている。このミサイルは基本的
に既存のシュトゥルムミサイル発射機から発射することができる。アタカミサ
イルはシュトゥルムより長い6000mの射程距離を有し、最近の主力戦車や
重装甲車輌が装備するようになった爆発反応装甲(ERA)に対抗するためタ
ンデム式HEAT弾頭になっている。
シュトゥルムS戦車駆逐車はロシア軍に配備されている模様だが、出現した
ばかりなので配備状況や輸出されたかなどは詳しくわかっていない。


↑Shtrum対戦車ミサイル(AT−6スパイラル)