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T−62MBT(主力戦車)

T-62 Mein Battle Tank

 

乗員 4名
武装 115mm滑腔砲×1

7.62mm同軸機銃×1

12.7mm対空機銃×1

搭載弾数 115mm戦車砲弾×40発

7.62mm機銃×2500発

12.7mm機銃×300発

全長 砲身を含む: 9.3335m

車体のみ: 6.63m

全幅 3.3m
全高 2.395m
最低地上高 43cm
戦闘重量 40000kg
空虚重量 38000kg
馬力重量比 14.5hp/トン
接地圧 0.77kg/平方センチ
エンジン モデルV−55−5 V−12

水冷ディーゼルエンジン

580馬力 2000回転/分

路上最高速度 50km
路上最高航続距離 車内燃料タンクのみ: 450km

追加燃料タンク装着時: 650km

燃料タンク容量 675リットル+285リットル(追加)
超堤高 0.8m
超壕幅 2.85m
登板能力 60%
横転限界 30%
装甲厚 最大242mm
装甲タイプ 鋼板
NBC装置
夜間暗視装置

 

1、世界初の滑腔砲搭載戦車

T−62では、世界初の115mm滑腔砲が搭載されている。滑腔砲の特徴としては、ライ

フル溝が無く砲口初速が大きいが、弾丸の安定は尾翼に頼るため風の影響を受けやす

く、長距離では極端に命中精度が劣るなどがある。

T−62の滑腔砲はU−5TSと呼ばれ、砲口初速1615m/秒、1000mでの最大装甲

貫通力330mmと非常に強力な戦車砲である。搭載する砲弾はAPFSDS×12発、

HEAT×6発、HE×22発の合計40発で、自動空薬莢排出機構を備える。

砲の作動範囲は360度全周旋回で−6度〜+16度で、西側戦車と比べると砲の俯角

仰角が小さい。毎分発射速度も車内容積が切り詰められているため3発/分ほどでしか

無い。この点は車体高を切り詰めるためギリギリまで車内容積を切り詰めているソ連戦

車の欠点と言える。

 

2、貧弱な照準装置

射撃統制装置は基本的に第二次世界大戦当時と変わらないスタジア・メトリック方式を

用いており、命中精度が著しく劣る。同時代に開発された西側のM60などはアナログ

コンピューターを用いた射撃統制装置を採用しており、T−62とは大きな違いである。

特に1600m以上の遠距離では滑腔砲の風の影響を受けやすいという欠点と重なって

さらに著しく命中精度が低下してしまう。このため、中東戦争では敵に命中弾を与える

ことができず一方的に撃破されてしまった。このため、レーザー測遠器や弾道計算コン

ピューターを導入するなど近代化が進められ、115mm滑腔砲以外は後のT−72並の

性能に進化しているという。

 

<開発>

T−62は世界で初めて滑腔砲を採用した戦車として知られる。本来は、次世代戦車と

して開発されていたT−64のつなぎとして、早急に滑腔砲を搭載する必要に迫られた

ため開発がはじめられた戦車であったが、肝心のT−64が不調で、T−62のほうが

1970年代後半までソ連機甲師団の主力を担った。

T−62の開発は最初、量産中のT−55の車体に滑腔砲を搭載して開発された。T−62

の開発はT−55戦車の開発を手掛けたL.N.カルツォフ技師が担当した。1957年に

は最初の試作車(オブイェークト165)が完成し、100mm滑腔砲D−54Tを搭載して

いた。1961年からは、115mm滑腔砲U−5TSを搭載することになった。

T−62は車体、砲塔ともに新開発で、シャーシは5つの転輪を持ち、前部の3つの転輪

は等間隔で並んでいるが、後部の2つの転輪はやや離れて配置される不規則な配置

である。砲塔は360度の旋回が可能で第3転輪の上にマウントされている。T−54/55

シリーズと比べるとさらに卵形に近くなっている。砲塔上にはDShK12.7mm対空機銃

を装備し、1000m以下を飛行する航空機やヘリコプターなどに有効である。

エンジンはT−55と同じ580馬力V12水冷ディーゼルエンジンで、機動力は損なわれて

いない。また、T−55と同じように煙幕生成装置を持つ。この装置はソ連戦車独自の装

備で、燃料を燃焼させ人工的に煙幕を展開する装置である。

T−62は1978年までに2万両が製造され、チェコスロバキアでも1500両がライセンス

生産された。今でも、増加装甲を施したタイプや、アクティブ式対戦車ミサイル妨害装置

を装備するなどして改良され続けており、主力戦車として運用する国も多い。

 

<各種タイプ>

○T−62K: 指揮戦車型。

○T−62D: ドロズドアクティブ対戦車ミサイル迎撃システムを搭載。

○T−62D−1: T−62Dに新型エンジンを搭載したタイプ。

○T−62M: レーザー測遠機と新型火器管制システムを搭載。また、その他の機器も

         新型の物に交換されている。また、ドロズドシステムは搭載されていない

         が、簡易複合装甲が追加されている。9M117対戦車ミサイルの搭載も

         可能になっている。

○T−62M1: T−62Mの対戦車ミサイル誘導システム省略バージョン。

○T−62M1−1: T−62M1にT−72系統のエンジンを搭載したタイプ。

○T−62M2: T−62Mから簡易複合装甲を省略したタイプ。

○T−62MV: ヴォルナ新型FCSや9M117対戦車ミサイルを搭載し、エンジンを

          T−72と同様の物に転装したタイプ。

 

T-62-1.jpg (14681 バイト)

 

 

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