T-80 Mein Battle Tank
| 乗員 | 3名 |
| 武装 | 125mm滑腔砲×1 7.62mm同軸機銃×1 12.7mm対空機銃×1 |
| 搭載弾数 | 125mm戦車砲弾×36発 7.62mm機銃弾×1250発 12.7mm機銃弾×300発 AT−8対戦車ミサイル×5発 |
| 全長 | 砲身を含む: 9.9m 車体のみ: 7.4m |
| 全幅 | 3.4m |
| 全高 | 2.2m |
| 最低地上高 | 38cm |
| 戦闘重量 | 42500kg |
| 馬力重量比 | 23.52hp/トン |
| 接地圧 | 0.86kg/平方センチ |
| エンジン | T−80A: GTD−1000ガスタービン (1000馬力) |
| 路上最高速度 | 70km/h |
| 途上最高航続距離 | 450km |
| 燃料タンク容量 | 1100リットル |
| 渡河可能水深 | 通常時: 1.8m シュノーケル使用時: 5m |
| 超堤高 | 1.0m |
| 超壕幅 | 2.85m |
| 登板力 | 60% |
| 横転限界 | 40% |
| 装甲厚 | 砲塔410mm 車体420mm 複合装甲 |
| NBC装置 | 有 |
| 夜間暗視装置 | 有 |
ロシアでは以前からガスタービンエンジンの開発に熱心な国であった。ガスタービンエン
ジンの特徴としては、小型軽量で大きな馬力、燃費が悪い、などがあり前者は戦車
シルエットの小型化に全力を傾けてきたロシアとしては非常に重要なことであった。
エンジンを小型化できればエンジンルームも小さくすることができ、それにより車体を
小型化できるというわけである。しかし、ガスタービンエンジンの開発は困難を極め、
当初T−64シリーズにも搭載される予定であったが開発に失敗してしまった。T−80で
はガスタービンエンジンの搭載が至上命令となったのである。そして、航空機用ジェット
エンジンの開発の実績も豊富な、クリモフ名称化学生産合同企業に開発が引き継がれ、
なんとか開発し成功し実用化することができた。しかし、ガスタービンエンジンは燃費が
非常に悪く、一説には1リッターで400mほどしか走行できないとも言われる。そのため
ディーゼルエンジンを搭載したT−80UDも並行して調達されることになる。
旧ソ連系戦車独自の装備として対戦車ミサイルがある。これは主砲から対戦車ミサイル
を発射し西側戦車をアウトレンジで撃破するという考えのもとで搭載されている。
AT−8コブラ(NATO名:Songster)は通常の砲弾のように主砲から発射することが
でき、誘導方式は無線式半自動誘導、最大射程5000m、装甲貫通能力600mmで
当時最新型であったレオパルド2戦車をアウトレンジで撃破できるという。T−80では
このミサイルを5発搭載することができる。また、後期型からはAT−11スナイパーという
新型のミサイルに転装されている(AT−11についてはT−90の項目を参照)。
<開発>
T−80はT−64の後継として開発された。T−64は当時としては野心的な戦車で、ソ連
の技術力を結集した戦車であったが、自動装填装置の不具合、エンジン故障の続出
など決して成功した戦車とは言えなかった。そこで、T−80はT−64で開発に失敗した
ガスタービンエンジンを搭載し、T−64の不具合を一新したロシア最高級の戦車を目指
して開発されることになった。しかし、ガスタービンエンジンの実用化は未だ未知数であっ
たため、T−64で採用されていた水平対向型ディーゼルエンジンの改良型を搭載した
タイプも保険として開発されることになった。
T−80はスタビライザー付きの125mm滑腔砲を装備し、新型の火器管制システム、
新型のトランスミッションを搭載している。自動装填装置はT−64の改良型で、装填トレ
イ上には28発の砲弾を搭載可能である。そして、1976年に正式採用となり本格的に
生産が始まったが、ガスタービンエンジンのため燃費が悪く、ソ連経済の失速もあり
運用者を悩ませたため、急遽保険として開発されていたディーゼルエンジン搭載車も
1985年に採用されることになった。また、T−80は非常に高価であったため、T−72
戦車も引き続き調達され、ハイローミックスで運用されることになった。
その後エンジンをパワーアップした型や爆発反応装甲を搭載したモデルなどの改良型
が登場し、1985年にはT−80シリーズの決定版とも言えるT−80Uが登場いた。
T−80Uでは燃費も向上し、機動力も大幅に向上した。これによりソ連が当初目指してい
た究極の戦車が完成したと言える。ソ連崩壊後はT−80も輸出商品の目玉として盛んに
海外への売り込みが図られており、パキスタン、キプロス、韓国などへ輸出された。
現在5ヵ国で約4000両の戦車が運用されている。
<各種タイプ>
○T−80: 1976年〜78年に生産された初期型。T−64Aと同じ基線長式光学測遠
器、GTD−1000(1000馬力)ガスタービンエンジンを搭載。
○T−80B: 最初の発展型で、レーザー測遠器、AT−8対戦車ミサイルシステムを
搭載。また、エンジンはGTD−1000TF(1100馬力)にアップグレード。
○T−80BV: T−80Bにリアクティブアーマーを取り付けたタイプで、重量は41.7トン
○T−80BVK: T−80BVの指揮戦車バージョン。各種通信機器が新たに取り付けら
れている。
○T−80U: T−80を大幅に改良したタイプで、新型リアクティブアーマーが取り付けら
たため、以前のタイプと比べると砲塔の外見が大きく変わっている。また、
エンジンもGTD−1250(1250馬力)にアップグレードし、燃費も改良さ
れた模様である。さらに、搭載機器も新型の物に転装され、搭載ミサイル
もAT−8からレーザービーム誘導のAT−11になり攻撃力が向上して
いる。NATOでは一時M1989と呼ばれていた。
○T−80UD: ガスタービンエンジンの燃費が悪いため、以前から保険として開発され
ていた水平対向型ディーゼルエンジンをT−80Uに搭載したタイプ。
○T−80UK: T−80Uの指揮戦車バージョン。
○T−80UM: 新型火器管制システムを搭載した最新型。
○T−84: ウクライナの生産型。砲塔が溶接構造なこと以外は基本的にT−80UDと
同じである。

