ツポレフ Tu−22Mバックファイヤ−

Tuporev Tu-22M Backfire

翼幅 展開時 34.28m

後退時 23.30m

主翼アスペクト比 展開時 6.40

後退時 3.09

全長 42.46m
全高 11.06m
兵器庫全長 7m
兵器庫幅 1.80m
最大兵装搭載重量 24000kg
最大燃料重量 50000kg
最大離陸重量 124000kg
最大翼面荷重 (JATOなし、後退角20度)  675.45kg/平方メートル

(JATOなし、後退角65度)  705.35kg/平方メートル

最大推力荷重(JATOなし) 253kg/KN
最大水平速度 (高高度) マッハ1.88(1080kt=2000km)

(低高度) マッハ0.86(567kt=1050km)

通常巡航速度(高高度) 485kt(900km/h)
離陸速度 200kt(370km)
通常着陸速度 154kt(285km/h)
実用上昇限度 13300m
荷重制限 +2.5G
離陸滑走距離 2100m
着陸滑走距離 1300m
使用国 ロシア: 空軍125機前後

      海軍130機前後

ウクライナ: 空軍30機

        海軍45機

イラン: 12機

 

<計画>

1969年秋にNATOが、ソ連に可変翼爆撃機計画があることを公表した。試作機は1970年に、ロシア西部に

あるカザン近くの製造工場で地上で観測され、ツポレフ設計局が設計した双発機であることが確認された。

少なくとも2機の試作機が作られ、初飛行は1969年とされている。1973年に最大で12機の前量産型が

作られて、開発試験、兵装実験、評価などに使われた。

量産は年間30機のペースで行われた。

バックファイアーの生産は、1993年に試作機を含めて497機の製造を持って終了した。

ロシアでは、長距離の戦略爆撃機としてTu−95ベアHと、少数の生産で終了したTu−160ブラックジャック

があるが、中型の爆撃機、あるいは高性能の大型攻撃機として、バックファイアーはまだまだ貴重な存在

である。

 

<設計の特徴>

核攻撃、通常攻撃、対艦ミッションを実施する能力を有し、これまでのツポレフ爆撃機に比べると、

偵察侵攻能力を有しているため生産性がより高まっている。

専用のランチャーは開発されたが、空中発射巡航ミサイル母機とはならないことになる。

他方RKV−500B(AS−16キックバック)短距離攻撃ミサイルが開発されたことで、Tu−22Mでは兵装携行

能力が格段に高められた。低/中翼仕様で、幅の広い中央固定部を持ち、外側の可変翼部は後退角20度から

65度の範囲で作動する。

上半角や取り付け角はないが、主翼断面はきわめて薄く、飛行中には外翼部が持ち上がると見られる。

両翼とも、中央部先端に前縁フェンスを持つ。前部胴体は基本的に円形断面で機首コーンは楕円形をして電波

透過材が使われている。

中央胴体は短形縦面に徐々に変更され、空気取り入れ口トランクが付いており、取り入れ口はそれぞれに

スプリッター・プレートが付いて、複雑な可変ランプを有している。

取り入れ口トランクには、外面的なエリアルールはない。

尾翼はすべて後退角が付いていて、大きなドーサル・フェアリングを有する。

エンジンはNK−22ターボファン(アフターバーナー推力196kN)エンジンで、胴体後部に2基まとめて装備され

ている。また、当初バックファイヤーは空中給油用プローブを装備できるようになっていたが、SALTUで中距離

爆撃機とされ、戦略爆撃機の対象外とされたため、プローブ取り付け部はフェアリングで覆われている。

中央胴体部には爆弾倉があって、核爆弾のほか、FAB−3000 3トン爆弾ならば3発、FAB−1500 1.5トン

爆弾なら8発を搭載することが出来る。このほかに、主翼固定翼部下面にハードポイントがあり、小型の爆弾

ならば爆弾倉とハードポイントの機外搭載の混載が可能。また、対地/対艦ミサイルの携行も可能で、バック

ファイアBでは、当初は胴体中心線下にKh−22(NATO名AS−4キッチン)1発の搭載であったが、その後

主翼下にMBDZ−U9−68兵装ラックを装備することで片側各1発の追加携行能力を得ており、最大搭載

量は3発となった。

機首にはAS−4も誘導用に「ダウンビートレーダー」を装備している。また、爆撃照準用のOPB−15T光学

TV照準機を操縦席部胴体下面に装備している。

胴体後部には、GSh−23 2連装23mm機関砲がUKU−9K−502マウントに取り付けられて装備されて

いる。この機関砲ターレットマウントのすぐ上には射撃管制用の「ボックステイルレーダー」がある。

乗員は4名で、2名ずつが操縦席内に並列に座る。前席がパイロットとコパイロット、後席が航法士と兵装シス

テム操作士官(WSO)で、尾端の機関砲はWSOが遠隔操作で作動させる。

 

<各タイプ>

・Tu−22MO: 試作型

・Tu−22M−1バックファイアA: 前量産型で、1969年夏に初飛行

・Tu−22M−2バックファイアB: 本格的量産型で主翼幅が大きくなり、主翼後縁の張り出しポッドが廃止された

・Tu−22M−3バックファイアC: エンジンがパワーアップ型のNK−25ターボファンになり、これに伴い空気取り

                     入れ口も設計変更された。また、新たにKh−15P(AS−16キックバック)短

                     距離攻撃ミサイルの携行能力を持った

・Tu−22MR: Tu−22M−3にミアス電子戦機器を装備した電子戦型

 

Tu-22-1.jpg (24325 バイト)

Tu-22-2.jpg (11908 バイト)

 

<参考文献>

・丸(潮書房)

・戦闘機年間1999−2000(イカロス出版)

・COMPLETE ENCYCLOPEDIA WORLD AIRCRAFT

・Jane's AIRCRAFT RECOGNITION GUIDE

 

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