Tu−22ブラインダー爆撃機Tupolev Tu-22 Blinder Supersonic Bomber |
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| <設計&開発> Tu-22は米国のB-58ハスラーと同じような性能を持つ中型爆撃機で、超音速 飛行能力と亜音速巡航能力を持つ。ちなみに、出現当初、西側諸国はアメリカ 本土まで到達できる大型爆撃機と過大評価し、アメリカが写真偵察衛星から U−2偵察機まで動員してその実体解明に躍起になったが、Tu−22の航続 距離が貧弱であることが判明し一転過小評価された経緯を持つ。 1950年代、ツポレフ設計局では後退翼を持つ「Tu-98」および「Tu-105」、 デルタ翼を持つ「Tu-108」という3つの超音速爆撃機が開発されたが、このうち Tu-105がTu-22の原型になった。ちなみに、Tu-98は大型迎撃機Tu-128フィド ラーに発展し、Tu-108計画は後に中止されたと言われている。 計画は多くの共産党幹部の反対があったにも関わらず、1954年8月にソビエト 政府によって承認され、1958年6月21日には原型機のTu-105が初飛行に 成功した。しかし、この時はエンジンの開発が間に合わなかったためTu−16と 同じRD−3を搭載していた。その後もエンジン開発が難航し、より強力なRD-7 Mエンジンを搭載した2号機が初飛行したのは1959年9月のことで、量産に こぎつけるまでに多くの搭乗員が事故によって失われたという。生産は1959年 からカザンにあるNr.22工場ではじまり、1969年までに各種発展型をあわせて 300機余りが生産された。 胴体は非常にシャープで、いかにも超音速ジェット機のような格好をしており、NA TOからビューティーというコードネーム(後に綺麗過ぎるとしてブラインダーに変更) を付けられたほどである。エンジンはアフターバーナー付きトブニューニンRD−7M ターボジェットエンジンを垂直尾翼付け根に2つ並べて串刺しにしたような特徴的な 方式で配置しており、機体の整備性はエンジンが高位置のためあまり良好では無 かったようである。また、超音速飛行時の燃費が劣悪で、行動半径が小さいという 大きな欠点を持っていた。そのため、1965年からは全てのTu−22に空中給油 装備が搭載されるようになり、使用しないときは胴体に収納されるようになっている。 さらに、同じ年からより強力なRD−7M2エンジンに転装したTu−22が現れ、最高 速度が1600km/hにまで引き上げられた。 胴体後部にはNR−23連装23mm機関砲銃塔を装備し、機内からの遠隔操作 により操作され、射撃用にPBS−1アルゴン(NATO名:ビーハインド)射撃管制 レーダーを装備している。 Tu−22は当初Tu−16に代わる中型爆撃機として開発されたが、その性能は 空軍を満足させるものではなく、兵装搭載能力もTu−16よりわずかに勝る程度で 、むしろミサイルの携行能力はTu−16の最大3個と比べて最大でも1個とTu−16 より劣っていた。そのため、現実的に戦力の大幅アップとはならなず、しかも、航続 距離の不足は最も深刻な欠点で、Tu−22の戦闘能力を減じる大きな要因にも なっている。しかも、整備性が悪く、稼働率も良好とは言えなかった。これらの原因 からTu−22はTu−16を全て代替えするだけの十分な数を製造する前に生産 終了となり、ツポレフ設計局ではTu−22に代わる新たな発展型を模索することに なった。これは「Tu−106」と呼ばれ、新型エンジンを装備し航続距離6700km、 最高速度2000km/hを目指すというもので、後にTu−22Mバックファイア中型 爆撃機に発達していくことになる。 Tu−22はアフガニスタン紛争の際にソビエト空軍によって用いられ、ゲリラの 拠点爆撃などを行ったが、その戦果については疑問である。また、海軍でも海洋 偵察バージョンなどが1980年代後半まで実戦配備されていた。輸出実績としては 1973年にイラクに12機が引き渡されたのを最初に、1977年〜1983年には リビアに12機から18機のTu−22が引き渡された。前者はイラン・イラク戦争の 際にイランに対して、後者はスーダン及びチャドとの紛争の際に用いられたが、 どちらも対抗陣営のSAMに阻まれ、あまり活躍することなく終わっている。 その後イラクの保有機は湾岸戦争でほとんど喪失し、リビアの保有機も既に稼動 状態に無いと見られているので、現在ではソ連から分離独立したウクライナが 唯一使用しているに止まっている。
<各種タイプ> ○Tu−22B ブラインダーA: 自由落下爆弾を運用する中型爆撃機で、前量産 型。主にテスト用で、実用部隊では用いられず ○Tu−22K ブラインダーB: Tu−22の量産型で、主にAS−4キッチン空対地 ミサイルを運用するため開発された。機体下部に はミサイル誘導用の「ダウンビート」レーダーを装 備する。その他に自由落下爆弾も運用可能 ○Tu−22KD ブラインダーB: Tu−22Kの長距離型で、空中給油装備を備える ○Tu−22R ブラインダーC: 海洋偵察機バージョンで、燃料搭載量が増やされ ている。その他に電子偵察機型もある ○Tu−22RD ブラインダーC: Tu−22Pの長距離型で、空中給油装備を備える ○Tu−22U ブラインダーD: Tu−22Bの練習機型で、操縦席後方に教官用の コックピットを2階建てのように設けてある ○Tu−22P ブラインダーE: Tu−22Rの電子偵察型、RBP−4レーダーや、 後部機関砲銃塔の代わりにECMターレットを装備 している。また、胴体下部にはELINTポットが新た に装備されており、その他各種電子機器類のアン テナが追加されている
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