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バルチック艦隊

BALTIC FLEET

司令部:カリーニングラード

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戦力の推移

  1985年 1991年 1998年 2003年
戦略潜水艦
戦術潜水艦 26 30
主要水上戦闘艦 45 42
固定翼作戦機   335 93 55
爆撃機   90

※戦略潜水艦=ゴルフU級ディーゼル弾道ミサイル潜水艦

 

配備

通常動力攻撃潜水艦SSK×2隻(15%)

主要水上戦闘艦×6隻(19%)

 ・ 駆逐艦×2隻(14%)

 ・ フリゲート×4隻(40%)

哨戒艇・ミサイル艇等の小型戦闘艇×26隻(30%)

機雷戦艦艇×13隻(22%) 揚陸艦×5隻(23%) 支援艦艇×130隻(30%)

海軍航空隊

 ・ 固定翼作戦機×55機

 ・ ヘリコプター×41機

 

基地

主要基地:カリーニングラード、バルチースク、クロンシュタット

 この地域の最大都市はサンクトペテルブルクで、人口400万人を超えるロシア第2位の都市である。この都市はロシアにおける造船産業の中心で、海軍の教育機関も集中している。ただし、バルチック艦隊の司令部も、大規模な海軍基地も存在しない。なお、バルト海と白海は運河によって接続しており、北洋艦隊とバルチック艦隊は相互に行き来できる。

 フィンランド湾内、サンクトペテルブルクから西に24kmの位置にコトリン島がある。この島には古くからの港町クロンシュタットがあり、海軍基地が存在し、艦艇の重要な造修施設でもある。クロンシュタットの南、本土側のオラニエンバウムには、小艦艇部隊の基地があると見られる。なお、フィンランド湾は冬季に氷結するため、砕氷艦の運用が欠かせない。

 バルチック艦隊の司令部はカリーニングラード(旧独領ケーニヒスベルク)に置かれている。カリーニングラードに隣接するバルチースクはバルト海におけるロシア海軍の作戦上最も重要な都市で、バルチック艦隊の多くの艦艇がここを母港にしている。

 

任務

 バルチック艦隊の任務は、バルト海の制海権を確保することである。戦時における主要任務は、地上軍作戦の支援とデンマーク諸海峡の管制権獲得のための上陸作戦などの海軍作戦の実施にあった。したがって、対潜作戦、機雷作戦、両用作戦が艦隊の重要な任務になる。なお、冷戦時代は、このバルチック艦隊の水陸両用作戦を、東ドイツ海軍とポーランド海軍が支援することになっていた。

 

歴史

 バルチック艦隊はピョートル大帝の時代から1950年代にゴルシコフ提督がソ連海軍総司令官に就任するまでの大部分の期間、ロシア海軍の主力であった。

 バルト海に対するロシアの影響は1703年にさかのぼる。この年、ピョートル大帝はネヴァ川がフィンランド湾に注ぐ沼沢地に1都市を建設した。この都市はセント・ペテルスブルグと名づけられ、ロシアの首都となった。

 1721年、ロシアは英国やほかの外国海軍の支援を受けて、一連のフィンランド湾の戦いでスウェーデンを打ち破った。これらの勝利により、ロシアはバルト国家として、またヨーロッパの主要国としての地位を確立した。

 1904〜1905年の日露戦争ではバルチック艦隊から第2太平洋艦隊と第3太平洋艦隊が編成され、極東に派遣されたが、日本海海戦で壊滅してしまった。

 第1次世界大戦では、バルト海域はロシアとドイツ海軍の主要な戦域であった。1917年に勃発した共産主義革命の間、バルチック艦隊の水兵は革命党員の先頭に立っていた。しかし、1921年までに多くの者がレーニンの独裁政権に幻滅を感じていた。2月、水兵達は暴動を起こし、フィンランド湾コトリン島のクロンシュタット海軍基地の支配権を獲得した。コトリン島周辺でポリシェヴィキ軍と水兵の間で激闘が繰り広げられたが、結局ポリシェヴィキ軍が島を奪取した。

 その後、第二次世界大戦までの間にレニングラード(旧セント・ペテルスブルグ)は、ソ連海軍の産業と教育の中枢となった。1941年6月のドイツのソ連侵攻時、バルチック艦隊はソ連海軍中最大の勢力を有し、戦艦2隻、巡洋艦4隻、駆逐艦21隻、潜水艦65隻、小型艦艇多数を有し、海軍機656機の支援を受けていた。

 しかし、バルチック艦隊の行動は鈍かった。ソ連が早期にバルト海の制海権を喪失し、ドイツがソ連潜水艦のバルト海での行動を阻止するためにフィンランド湾の入口に対潜用の機雷と網を敷設したのと、冬季の氷結のためである。3年に渡るレニングラード包囲戦の間、港に停泊する戦艦と巡洋艦の大口径砲は、ソ連地上軍に対する火力支援に使用された。

 戦後、レニングラードの造船施設とほかの海軍施設は再建され、スターリンの艦隊復興の一環として最優先措置が与えられた。

 バルチック艦隊の弱点は、NATO艦隊と大西洋で戦うためには敵勢力が管制するカテガット海峡、スカゲラック海峡および北海を通過しなければならないことである。そのため、海軍総司令官ゴルシコフ提督は1950年にバルチック艦隊の主戦力を北洋艦隊に移すように命じ、以降現在までロシア海軍の主力は北洋艦隊とされている。

 

AD2002/08/14 Update

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