| 開発 ボレイ級は第4世代のロシア最新の戦略原潜で、一説には従来の戦略原潜の2〜3倍の能力を持つと言われている。
ボレイ級の1番艦ユーリ・ドルゴルキイの建造作業は1996年10月にセヴェロドヴィンスク造船所でスタートし、同年11月2日に船体キールが船台に据え付けられた。船体キールの据え付けは悪天候によって高官が到着出来なかったため、1週間延期されている。
ユーリ・ドルゴルキイは工事が順調に進めば2002年に進水、2004年に就役予定であった。しかし、搭載予定だったSS−N−28(ロシア名:RSM−52Uバルク)潜水艦発射弾道ミサイルの開発に失敗してしまった。SS−N−28は、固
体燃料で、タイフーン級に搭載されているSS−N−20(ロシア名:RSM−52)の改良型である。このミサイルの発射実験は白海で行われたが、3回連続で失敗してしまい、開発は事実上凍結されたと見られる。
そこで、SS−N−28の代替策として、地上発射型大陸間弾道ミサイルSS−25シックルの潜水艦発射型の開発が急遽決定され、1998年9月にロシア海軍総司令官クロエドフ大将が建造中のユーリ・ドルゴルキイを改SS−25を搭載できるように改装すると発表した。
1番艦ユーリ・ドルゴルキイは船台上で大規模な改装を実施することになったため、建造スケジュールは大幅に遅れる見込みである。一説によると進水は2005年、就役は2007〜2010年ごろになると予想されている。
2003年現在、ロシア海軍の作戦可能な戦略原潜SSBNはデルタW級×6隻、デルタV級×5隻、タイフーン級×2隻である。ロシア海軍では最低軍備を戦略原潜12隻と試算していると言われる。現在、ロシアで計画中の戦略原潜はボレイ級しか存在しないので、いずれは現在の戦略原潜を全て代替するであろう。ボレイ級は、上記の最低軍備を達成するためにも、2007〜2020年にかけて12隻は建造される見込みである。
設計
ボレイ級戦略原潜(SSBN)は全長170m、全幅10m、全体の形状はセヴェロドヴィンスク級攻撃原潜を拡大してSSBNにしたようなもので、デルタ級よりもスマートであると言われている。排水量はタイフーン級の半分程度で、同時に弾道ミサイルの搭載本数もタイフーン級の20本から12本へと減少している。しかし、ロシアの先進的な攻撃原潜の技術移転と、1軸推進の採用によって静粛性は著しく向上している。
主機関は原子炉とタービン各2基ずつからなり、推進軸1本で最高水中速力26ノットを発揮する。
ソナー・システムは、艦首部と船体側面、それに曳航式のものが装備されるが、このうち船体と曳航アレイは全てパッシブ式になる模様である。また、妨害システムとしてはESMとデコイを装備している。
ボレイ級戦略原潜はデルタ級よりもかなり大型だが、自動化が進み、搭載ミサイルの本数も減少したことで、乗員数はデルタV級と同程度に抑えられているという。
武装
ボレイ級戦略原潜の武装の中心は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で、当初の予定ではSS−N−28を12本搭載するはずだった。しかし、SS−N−28の開発に失敗してしまったので、陸上発射型ICBMのSS−25シックルの潜水艦発射型が搭載される見込みで、目下開発中である。
SLBMの他に、艦首部に6本の533mm魚雷発射管を装備しており、各種魚雷の他にSS−N−15スターフィッシュ対潜ミサイルの運用能力を持つとされる。
名前
ボレイ級の1番艦ユーリ・ドルゴルキイは、村だったモスクワを城壁や堀で取り囲んだモスクワの創設者、ユーリ・ゴルゴルキイ公に由来している。
建造艦データ
| No |
艦名 |
造船所 |
起工 |
進水 |
就役 |
| 1 |
ユーリ・ドルゴルキイ |
SY402 |
1996/10/25 |
2005予定 |
2007予定 |

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