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Specifications

形式 短/中距離用ジェット旅客機
初飛行年 1955年
最大座席数 140席
全長 36.23m
全幅 34.29m
全高 9.02m
翼面積 146.7平方メートル
自重 29500kg
最大離陸重量 58000kg
エンジン プラットアンドホイットニー(P&W)

JT8D−9ターボファンエンジン

(推力6577kg)×2基

最大巡航速度 825km/h
航続距離 ペイロード11240kg: 4040km

ペイロード13200kg: 3465km

総生産機数 〜1972年

279機

↑データはカラベル12

 

Development & History

<開発>

シュド・カラベルはフランスが世界で初めて世に送り出したジェット旅客機であり、世界初

の短・中距離用ジェット旅客機。そして、カラベルは世界で初めてリアマウント方式(エンジ

ンが胴体の後ろに装備されている)を採用したジェット旅客機であった。カラベルの開発は

1951年11月、既に就航している英国や米国のジェット旅客機と対等以上に勝負できる

フランス国産のタービンエンジン駆動の旅客機を作るというフランス民間航空省の決定に

より始まった。

この野心的な計画に対して、6つのフランス国有航空機製造会社が設計仕様を提出した

が、最終的にシュド・エスト(Sud-Est)社の案が採用された。その後シュド・エスト社は

1957年にシュド・ウエスト社(Sud-Ouest)と合併し、シュド・アビシオン(Sud-Aviation)に

社名を変更している。

SE210というシュド・エスト社の設計名称が与えられたカラベルのプロトタイプは52名の

乗客を乗せられる短距離用ジェット旅客機を意図し、エンジンは英国ロールスロイス社製

のエイヴォンRA.26ターボジェットエンジン(推力4536kg)を2基装備していた。プロトタ

イプは2機製造され、ボーイングB707より若干遅れた1955年5月27日に初飛行を果

たした。しかし、カラベル1と呼ばれる最初の量産型は胴体が1.41m延長され、座席数

も標準で64席に拡大している。

 

<設計>

シュド・カラベルの特徴は何と言ってもそのエンジンの配置にある。それまでエンジンは主

翼につけるのが常識だったが、カラベルでは空力特性を高めるのと機内の騒音減少のた

めにエンジンを胴体後部に取り付けたのである。このエンジン配置により、カラベルのキャ

ビンはボーイングB−707(米国製)やデハヴィランド・コメット(英国製)と比べてずっと静

かであった。カラベルの美しい流線形の胴体や特徴的なコックピットの窓配置などは英国

のデハヴィランド・コメットと良く似ているが、それもそのはずで、開発期間を短くするため

に胴体と客室のデザインはコメット機のものを流用しているのである。また、エンジンも国

産ではなく、英国のロールスロイス製のエンジンを採用した。主翼は低翼配置の後退翼

で、エルロンは油圧駆動、上面と下面の両方にエアブレーキを装備し、フラップはファウラ

ーフラップを採用している。ランディングギア(着陸装置)は油圧引き込み式で、2輪のノー

ズギア(前脚)と4輪ボギー式のメインギア(主脚)2基から成る。尾翼はエンジン後流の影

響を受けないように垂直尾翼の中程に取り付けられた。

 

<生産>

カラベルは1959年に路線就航し、その革新性と経済性から多くのエアラインに採用され

、なんと航空大国米国のユナイテッド航空でもカラベルを導入したほどである。1972年の

生産終了までに279機も生産されるというフランス機としては異例の大ベストセラー機とな

り、1990年代初頭においても世界中で約35機が使われ続けていた。流れるような美し

いボディライン、おむすび型の窓などフランスならではの優美さと、リアマウント式のエンジ

ンなどフランスらしい独創性を兼ね備えたカラベルは歴史に残る名機だ。

 

Variants

○カラベル1: 最初の量産型で、プロトタイプよりも胴体を1.41m延長し、エイヴォン  

          RA.26 MK522ターボジェットエンジン(推力4770kg)2基を装備して

          いる。カラベル1は19機製造された。

○カラベル1A: エイヴォンRA.29/1 MK526ターボジェットエンジン2を装備した型。

           生産数は13機。

○カラベル3: 78機生産された型で、主な改良点はエンジンをエイヴォンRA.29/3

            ターボジェットエンジン(推力5307kg)にパワーアップしたことである。後

          にカラベル1Aの全機とカラベル1の一部もカラベル3と同じ仕様に改造さ

          れた。

○カラベル6: カラベル6はカラベル6−N型とカラベル6−R型の2つのタイプに大別さ

          れ、装備するエンジンに違いがある。N型はRA.29/6 MK531ターボ

          ジェットエンジン(推力5534kg)を装備し、一方R型は着陸時の制動距離

          を短縮するための逆噴射機能を有するMK532R又はMK533Rターボ

          ジェットエンジン(推力5715kg)を装備している。また、R型では乗客の

          視界を良くするためにフライトデッキの窓が大きくしたり、より強力なブレー

          キの装備、エアブレーキの改良などが施された。製造数はカラベル6−N

          型が53機、R 型が56機であった。

○カラベル10B: 1964年3月3日に初飛行したカラベル10Bはカラベルシリーズに大

            幅な改良を施したタイプで、これ以降の形式は「スーパーカラベル」

            とも呼ばれる。

            カラベル10Bには空気力学的な洗練が加えられており、翼根に接した

            主翼前縁を前方に拡大している他、2重隙間フラップの装備、水平尾

            翼の幅を1.4m拡大、エレベーターとラダーが交わる部分へのフェア

            リングの装備などの改良点が挙げられる。さらに、エンジンも今までの

                         英国ロールスロイス製のエイヴォンエンジンから米国プラットアンドホイ

                         ットニー(P&W)製のJT8D−7ターボファンエンジンに変更されてい

                         る。

                         胴体はカラベル6よりも1m延長されているため、最大座席数は104

             席にまで拡大した。その他、電気 系統や油圧系統も改良され、APU

                       (補助発電用エンジン)を標準で装備し、燃料搭載容量も増大。

                        カラベル10Bの製造数は22機である。

○カラベル10R: カラベル6のエアフレームを基に、シュド社が開発した逆噴射機構を有

            する米国製JT8D−7ターボファンエンジンを装備し、貨物室の容積を

            拡大したタイプで、1965年7月18日に初飛行した。総生産機数は20

            機であった。

○カラベル11R: 中距離路線での貨物搭載量の増加という要求を受けて開発された貨

            客混載型。標準的な搭載例は乗客50人、66.0平方メートルの貨物

            である。胴体は主翼の前方に0.93m延長されており、キャビンの容

            が増している他、客室と貨物室を区切る可動式の隔壁が胴体内部に

            装備された。また、胴体左側には3.32m×1.84mの貨物ドアが新

            たに取り付けられている。カラベル11R型の初飛行は1967年4月21

            日で、6機製造された。

○カラベル12: カラベルシリーズの最終生産型。スーパーカラベルをベースに、胴体を

           3.23m延長し、最大座席数を140席にまで拡大している。そのため、

           エアフレームの構造を強化している。エンジンはプラットアンドホイットニ

           ー(P&W)JT8D−9ターボファンエンジンを装備。初飛行は1970年

           10月29日で、12機製造された。

 

 

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AD2002/11/08 Update

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