ミルMi−8ヒップ輸送ヘリコプター |
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| Mil Mi-8 HIP | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| <開発&設計> ミル Mi−8はMi−4ハウンド ピストンエンジンヘリコプターの後継機として1960年5 月に開発された。AI−24Vターボシャフトエンジン1基を搭載した、4ブレードのメイン ローターを持つ最初のプロトタイプは、1961年6月に初飛行し、「ヒップA」というNATO コードネームが与えられた。TV2−117エンジン2基と5ブレードのメインローターを持 つ次のプロトタイプ「ヒップB」は1962年8月に初飛行し、量産型の「ヒップC」は1967 年に生産が開始された。 機体は従来型の胴体とテールブームを持つ構成で、5ブレードのメインローターは垂直 面から4度30分前傾している。互換性のあるブレードは基本的にNACA230の断面を 持ち、ローターソリディティは0.0777である。スパー破損警告システムを有する。ドラ ッグヒンジとフラッピングヒンジは数インチ離れている。ブレードは機械加工されたハブに 取りつけられており、振子式振動ダンパーを持つ。テールローターは3ブレードで右舷に 取りつけられており、寒冷地運用の必要性から電気式の防氷装置が装備されている。ト ランスミッションはメインローターシャフトとエンジン回転数の比を0.016:1にするVR− 8 2段遊星主減速ギアボックス、中間ボックス、テールローター、ギアボックス、メインロー ターブレーキ、ならびに、メインギアボックスからテールローターを駆動するためのドライブ から構成されている。また、ファン、AC発電機、油圧ポンプおよびタコメーター発電機を 備えている。テールローター取付部は小さい垂直安定板となっており、水平安定板はテ ールブームの端近くに装備されている。 胴体は全金属製で、全面丸頭鋲を使用した標準的なセミモノコック構造である。メインロ ーターブレードは主にVD−76アルミ合金で、各ブレードには押出材のスパーがあり、根 元にフィッティングが付いている。21の後縁ポケットとブレードチップはハニカム構造で、 前縁の一部にはチタンによる耐摩耗シールドが付いている。各ブレードにはバランスタブ がある。それぞれのテールローターブレードは、ハニカム構造の後縁とスパーで構成され ている。胴体後部にはクラムシェル型貨物ドアがあり、荷役用のウインチ、タイダウン・リ ングを備え、最大4トンの貨物を機内に搭載できる。
<エンジン> 1268kW(1700軸馬力)のクリモフTV2−117Aターボシャフトエンジン2基を装備す る。メインローター回転速度は自動的に調整され、手動オーバーライド機能を持つ。基本 型は容量445リットルのフレキシブル機内タンク及び左舷745リットル、右舷680リットル の外部燃料タンクをキャビン両側に装備し、標準容量は合計1870リットルである。その 他、1個または2個のフェリー用燃料タンクをキャビン内に搭載することも可能で、この場 合の最大容量は3700リットルに増加する。また、発展型のMi−8Tでは容量2615リッ トルの外部燃料タンクを標準で装備するほか、1830リットルのオプション補助燃料タンク を装備することもできる。なお、合計オイル容量は60kgである。右舷外部燃料タンク前部 には必要に応じてキャビンの空調装置を取り付けることが可能である。エンジンカウリング 側面のパネルは、開いたときに整備プラットフォームになり、操縦室のハッチからアクセス できる。 また、緊急事態の際には片発でも飛行できるように設計されており、その際は自動的に エンジン出力が増加するようになっている。エンジン空気取り入れ口の防氷機構は標準 装備で、エンジン区画・燃料区画のフレオン消化器は手動と自動のいずれでも作動させ られる。
<コックピット及びキャビン> 操縦室にはパイロットが2人並んで着席し、必要ならば航空機関士の座席を用意すること もできる。なお、軍用型では操縦室を守る装甲板を取り付けることが可能である。ウインド スクリーンの防氷機構は標準で備わっている。操縦装置は非可逆式油圧ブースターを備 えた機械式で、メインローターのコレクティブピッチスティックはスロットルと連結されている。 基本的な人員輸送型には、幅32cmの中央通路があり、各列4席のレール取付式はね 上げ座席を、72〜75cmの間隔で、24〜26個取り付けることができる。また、貨物輸送 のために必要ならば、座席はすぐに取り外せる構造になっていて、担架を載せれば傷病者 空輸任務用に転換することも可能である。Mi−8T及び標準軍用型は、床に貨物固定用の タイダウンリングを備え、容量150kgのウインチと滑車を使うことにより、重い貨物でも容 易に搭載することができる。キャビン内には2個の携帯型消化器が設置されている。窓は 軍用型では円形だが、民間型では視界の良い角形である。
<着陸装置> 非引き込み式の3車輪型。操舵可能な2輪の前脚は、飛行中にはロックされる。各主脚に は1つの車輪がある。オレオ空気(ガス)式ショックアブソーバーを持つ。主脚のタイヤは 865×280mm、前脚のタイヤは595×185mmである。主脚輪にはガス圧式ブレーキ が備わっている。ガス圧システムを使えば、戦場でタイヤの空気圧を補充することもができ る。その際は、主脚スラットに貯えられた空気が用いられる。主脚輪のフェアリングはオプ ションである。
<アビオニクス> 飛行状態を問わず、ピッチ、ロール、およびヨーの安定化を行う4軸オートパイロットがあ り、水平飛行およびホバリング中の高度保持や、プリセット飛行速度の保持を行う。テー ルブームの下にはドップラーレーダーのボックスがある。 計器類は昼夜や天候を問わずに飛行するために、ジャイロ姿勢計2基、対気速度計2基 、メインローター回転計2基、旋回計、高度計2基、昇降計2基、磁気コンパス、極地方飛 行用の天測コンパス、ARP-9自動無線コンパス、および「危険高度」警報付RV−3電波 高度計を備えている。
<生産> 発展型のMi−17ヒップH型と合わせて12000機以上がカザン(タタールスタン共和国) およびウランウデ(ブリヤート共和国)の工場で製造され、民間用・軍用として納入されて おり、このうち2800機が輸出された。
<バリエーション> ○Mi−8ヒップA: 単発のプロトタイプ ○Mi−8ヒップB: クリモフTV-2ターボシャフトエンジン2基を装備するプロトタイプ ○Mi−8ヒップC: クリモフTV-2ターボシャフトエンジン(1700軸馬力)2基を装備する 標準軍用生産型。機体外部に兵装ラック(ハードポイント4基)を装 備し、最大128発のロケット弾を装備することができる。 ○Mi−8T: 貨物・旅客輸送を目的とする民間型。最大座席数24席。 ○Mi−8PS: 旅客・VIP輸送用 ○Mi−8TPS: 空中連絡・通信型 ○Mi−8MT/TV: エンジンをクリモフTV−3−117MTターボシャフトエンジンにパ ワーアップした発展型で、輸出名称をMi−17ヒップHという。なお 、ウランウデ工場で製造された機体はMi−8AMT/Mi−171と 呼ばれている。 ○Mi−8MTV: TV−3−117MAターボシャフトエンジンを装備する型で、与圧キャビ ンを備えている。輸出型はMi−172(Mi−17M/V)と呼ばれる。 ○Mi−8TB/TVヒップE: 重武装型で、機首に12.7mm機銃を装備する他、兵装ラ ック(ハードポイント6基)に最大192発のロケット弾の他、 AT−2スワッター対戦車ミサイルを装備できる。 ○Mi−8TBKヒップF: ヒップE型の輸出型だが、対戦車ミサイルはAT−3サガー×6 発を搭載する仕様に変更されている。 ○Mi−8TL: 航空関連の調査機 ○Mi−8R/K: 砲兵観測型 ○Mi−8MPS: 救難型 ○Mi−8VZPU・VPK: 空中指揮通信型 ○Mi−8PSヒップD: 空中指揮管制型 ○Mi−8TS: 砂漠仕様 ○Mi−9VKP・VZPUヒップG: 空中指揮通信型 ○Mi−8SMVヒップJ: 通信妨害・電子情報収集型 ○Mi−8PPAヒップK: 輸出用電子戦型 ○Mi−8PD: ポーランド仕様の空中指揮管制型 ○Mi−8MA: 極地方用調査機 ○Mi−8MB: 負傷者輸送用の救難救急機 ○Mi−8TG: 液化メタン燃料型で、外部燃料タンクを装備する ○Mi−8−8AMTSh: 夜間攻撃型で、AT−9対戦車ミサイル装備している
2002/03/04 Update |