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ミコヤンMIG−25フォックスバット

Mig−25 foxbat

 

名称 MIG−25

NATO名 「フォックスバット」

形式 単座高高度迎撃機
全長 26.25m
全高 6.56m
全幅 16.4m
翼面積 666平方フィート
翼面荷重 105lbs/平方フィート
空虚重量 18.6トン(41000lbs)
総重量 37.42トン(82500lbs)
内部燃料重量 16.33トン(36000lbs)
エンジン R−31−300ターボジェットエンジン×2

ドライ推力 41000lbs

アフターバーナー推力 61728lbs

航続距離 フェリー時 780nm(1445km)

戦闘時 465nm(861km)

最高速度 高高度 1837kts(3402km/h)

海面高度 564kts(1045km/h)

最高上昇率 248m/sec
上昇限度 32290m
荷重制限 5G
瞬間最高旋回率 17度/sec
維持旋回率 9度/sec
レーダー反射面積 15平方メートル
稼働率 約60%
翼形式 高翼
耐久飛行時間 650時間
離陸滑走距離 1460m
着陸滑走距離 960m
初号機飛行年 1964年8月6日
主な配備国 ロシア(480機)

ベラルーシ(94機)

カザフスタン(125機)

トルクメニスタン(30機)

ウクライナ(92機)

シリア(35機)

イラク(機数不明)

リビア(60機)

アルジェリア(20機)

 

Mig−25はアメリカのXB−70バルキリー計画(後に中止)に対抗して作られた純粋な迎撃機である。

バルキリー計画とは、アメリカが1950年代に地対空ミサイルや敵戦闘機の届かない超高空を、マッハ3級で

侵攻するという運用構想の元で計画された物である。正式にはWS−110計画といい、それを実現する機体

としてノースアメリカンXB−70バルキリーを完成させが、飛行試験中にF4ファントムと空中衝突して、1機が

失われ、さらに戦略爆撃思想が高空侵入は敵対空ミサイルの進歩で侵入が困難とされ、レーダーに探知

されないように超低空侵入へと運用構想が大転換したことから中止となった。

しかし、ソ連ではアメリカの計画中止の後も、自国防衛のためにそれを迎撃できる機体の開発を継続し、

1962年2月に、Ye−155という機体の開発が承認され、1964年3月10日に初飛行した。Ye−155は

開発当初から極秘とされた。そして、1965年3月にはYe−155の発展型のYe−266が速度および高度の

世界記録を樹立したことが発表された。

Mig−25は前者を元に開発された物で、1971年に前量産型が完成し、1972年5月に初の飛行隊が編成

され、実働体制に入った。

スピードと上昇力を極限まで追求し、そして戦闘機としては最高の速度と、優れた加速、上昇率を得ることに成功

した。また、MIG−25とセットでセミアクティブレーダー誘導空対空ミサイルR−40、R−46(AA−6アクリッド)が

開発され、このミサイルは世界最大の空対空ミサイルとして知られる。

MiG−25には機体と並行して開発された、RP−25スメルシュ(NATO名フォックスファイヤー)レーダーが装備

された。パルス・ドップラー式の探索/追跡レーダーで、最大探知距離は80kmである。

MIG−25は生産モデルが製造される前からアメリカに重大な脅威を感じさせ、西側が神秘的なMIG−25の性能

を過大評価したこともあり、莫大な金額を投入しF−15を開発した。しかし、MIG−25は純粋な迎撃機、F−15

は格闘用戦闘機と両者の正確はまったく異なる。

1971年、MIG−25はイスラエルのレーダーにマッハ3.2で飛行しているのを確認され衝撃的なデビュ−を果た 

した。

しかも、高度2万メートル以上をマッハ3以上で飛行するMIG−25を撃墜する手段は事実上皆無であった。

しかし、MIG−25の神秘性は1976年に、日本に亡命してきたMIG−25を詳しく分析した結果もろくも崩れ

去った。

MIG−25の電子機器は内部に真空管が使われるなど西側よりはるかに劣っていて、最高速度も機体構造上

マッハ2.8が限界であることが判明した。

さらに、MIG−25の欠点としてはあまりにも燃費が悪く航続性能が劣悪なことである。このため、後にエンジンを

ターボファンに転換し、各種アビオニクスを改良したMIG−31が開発されることとなった。

ちなみに、MIG−25はそのスピードを生かして各種改良型も生産され、偵察型(R及びRD型)、機関砲を追加

したモデル(MP型)などが作られた。

MIG−25も実戦経験としては、レバノン紛争(1983)、湾岸戦争(1991)などがあるが、前者ではシリアが温存

をはかったため戦果を記録することは無かった。湾岸戦争ではAA−6アクリッドで多国籍軍のF/A−18戦闘機

を撃墜したという話しもあるが真偽のほどははっきりしない。

<各種タイプ>
○MiG−25PフォックスバットA: 最初の量産型
○MiG−25RフォックスバットB: 高高度偵察型、最高速度マッハ3.2
○MiG−25RBフォックスバットB: 爆弾を携行できるようになった偵察爆撃型
○MiG−25RBV/RBTフォックスバットB: SRS−9電子偵察機材や側視レーダーを搭載したタイプ
○MiG−25PU/RUフォックスバットC: 操縦席前に新たなコックピットを設けた練習型。PUは戦闘機用、
                          RUは偵察機用である
○MiG−25RBKフォックスバットD: カメラを持たない電子偵察型
○MiG−25RBSフォックスバットD: 偵察機材を側視レーダーにしたタイプ
○MiG−25RBShフォックスバットD: MiG−25RBKのアップグレード型
○MiG−25PDフォックスバットE: MiG−25Pの発展型。レーダーが新型のRP−25(NATO名 ハイラーク)
                      に変わり、ルックダウン/シュートダウン能力や複数目標の追跡能力などが
                      付加された。ちなみに、輸出型はPDFである。
○MiG−25BMフォックスバットF: 1982年に量産を開始したSEAD任務用の機体。偵察型MiG−25RBから
                       発展した物で、偵察機材に代えてECM機材を内蔵し、Kh−58(AS−11
                       キルター)対レーダーミサイル4発を携行する。

 

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