ALFA CLASS
| 計画名 | プロジェクト705/705K |
| 建造隻数 | 1972年〜1983年 合計7隻 |
| 全長 | 79.5m |
| 全幅 | 9.5m |
| 喫水 | 6.9m |
| 水上排水量 | 2310トン |
| 水中排水量 | 3120トン |
| 機関 | OK−550またはVM−40A 液体鉛・ビスマス冷却型原子炉×1基 発電機×2基、電動機×1基、1軸推進 |
| 出力 | 47000馬力 |
| 速力 | 45ノット(水中) |
| 安全潜入深度 | 420m |
| 最大潜入深度 | 750m |
| 武装 | 533mm魚雷発射管6門 SS−N−15対潜ミサイル及び機雷 搭載魚雷数18発 |
| 電子機器 | <ソナー> 統合: オケアン 逆探知: エニセイ 機雷探知: MG−24ルチュ <レーダー> チビス(スヌープヘッド) ブークタ(ボールドヘッド) <戦闘指揮システム> アコールド <射撃指揮システム> レニングラード705 |
| 乗員 | 30名 |
| 就役艦 | ・K−377 ・K−316 ・K−373 ・K−123 ・K−432 ・K−463 ・K−493 全て退役 |
<特徴>
アルファ級(Lira級)は、小型高速潜水艦として建造された。アルファ級の水中
速力は45ノットで、あらゆる魚雷から逃れることができる。この性能を達成する
ためえに、アルファ級では船体を非常にコンパクトにし、なおかつチタン合金製
とした。原子炉は新開発のOK−550またはVM−40Aで、OK−550搭載艦
はプロジェクト705、VM−40Aの搭載艦はプロジェクト705Kと呼ばれていた。
この原子炉は冷却側に鉛・ビスマスの液体金属を使用、出力重量比を極めて
高くしている。また、船体にチタン合金を採用したことによって潜行深度も最大
潜行深度750メートルと増大している。この値は世界最高水準の性能である。
前述の液体金属冷却炉を採用した新型原子炉は極めて高性能であるが、取り
扱いが非常にやっかいで、温度が125度以下になると冷却剤が凝固してしまう
ため原子炉を停止することは困難であった。そのため、停泊中は特別な設備か
ら蒸気を送り込み、原子炉の冷却を防ぐようにしていた。しかし、その効果が
満足のいくものではなかったため、結局港内でも原子炉を動かし続けることに
なった。搭載する原子炉は理論的に70年間動かし続けることが可能であった
が、信頼性が低くしばしば重大な事故を引き起こしている。そして、1980年代
にはほとんどの艦が機能を停止し、一部は原子炉を通常の加圧水型原子炉と
取り替えて試験艦及び練習艦になった。
<設計&開発>
アルファ級は1958年にTsKBマラキート設計局のペトロフ技師によって提案
された極めて野心的な小型高速潜水艦である。これに対して当時の海軍総司令
官ゴルシコフ元帥が賛同し、水上排水量は1500トン、速力40ノット程度の規模
にまとまった。しかし、その後海軍の反対に遭い排水量は大型化し乗員も増えた
。計画は1961年に承認されて、主任設計技師はルサノフ技師となった。原子
炉は新型の1次冷却流体を液体金属としたタイプで、小型の船体の割には極め
て高い出力を発揮する。また、艦はアコールド戦闘情報システムの採用で高度に
自動化されており、乗員はたったの30名で、艦内6区画のうち乗員が配置され
ているのは2区画のみである。船体は極めて理想的な流線型で、セイルは船体
に比べて大きめだが背が低く、セイル頂部には各種アンテナ類がのびており、
セイル中央部には脱出用レスキュ−チェンバーを装備する。魚雷発射管は合計
6門を装備し、対潜ミサイルの運用も可能で、発射方式はソ連初の水圧式である。
このように、画期的な新技術を惜しみなく使用した反面、極めて効果で、技術的
信用度も低い物であった。また、事故も多く1番艦は公試中に原子炉にトラブル
を生じ運用不能となり、その後2番艦以降の建造に着手されたが、2番艦以降の
艦も大なり小なり原子炉の事故を起こし、結局建造は7隻でうち切られ、退役も
比較的早く1980年代半ばには事実上本来の任務からは全艦引退した。一部
の艦は原子炉を加圧水型として試験艦や練習艦となったが、それも1990年代
初頭には全て退役した。

