オーサT/U級高速ミサイル艇Osa T/U Fast Attack Missile Boat |
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| <開発&設計> オーサ級ミサイル艇はコマール級ミサイル艇に続いて建造された世界で最も 有名なミサイル艇で、T型とU型合わせて290隻もの大量生産が行われた。 ちなみにNATOコードネームのオーサ(Osa)はロシア語で「スズメバチ」の意味 を持つ。 本級の任務は米空母機動部隊の沿岸への接近を防止することで、上級司令 部の命により大挙出撃し、誘導されつつ目標海面へ急行、目標を探知して 一斉にミサイル攻撃を食らわせることにあった。そのため、船体構造や電子 装備は単純なもので、自ら探索・攻撃するような哨戒任務には向いていない。 船体は全溶接鋼製船体で、上部構造物は鋼とアルミニウム合金でできており、 伝統的旧ソ連ではNBC戦を重視していたためか、化学・生物・放射能環境下 でも作戦行動が出来るように設計されている。また、マトカー級やモル級、ステ ンカ級、チューリャ級などのミサイル艇や魚雷艇もオーサ級の船体と推進プラント をベースにしている。 武装はSS−N−2a/bスティックス対艦ミサイル発射機4基、AK−230 30 mm連装CIWS2基、排水量の割にはかなりの重武装である。またレーダーは、 マストにSS−N−2誘導用のスクエア・タイが、後部にはCIWS管制用のドラム ・チルトが装備されている。 SS−N−2スティックスは世界で初めての戦果(エイラート事件)をあげた艦対艦 ミサイルとして知られており、前述のコマール級ミサイル艇にも搭載されていた。 このミサイルのロシア名はP−20Termit、誘導は中間段階がオートパイロットで、 目標海域に接近するとアクティブレーダーに切り替わり、最も大きい艦艇に突入 する。弾頭は454kgHE成形爆薬、射程は45km、推進方式は液体燃料である。 SS−N−2の発射機は固定されていて、後部発射機は約15度、前部発射機は 約12度の角度で上向きになっている。これに対してオーサU型ではミサイルが 射程延長型でより強力なSS−N−2c(P−21射程85km)に転装されていて、 発射機の形状も大型のキャニスターを装備していたT型と比べて、U型では円 筒形のキャニスターになっており、容易に見分けが付く。ちなみに、U型のその 他の砲兵装や電子装備はT型と同じとされる。このように小型艦としては攻撃 力が高く大量建造されたため、ソ連の友好国やワルシャワ条約機構海軍に多 数輸出・譲渡されており、確認されただけでもアルジェリアに12隻(1967年) 、アンゴラに6隻(1982年〜1983年)、ベニンに2隻(1979年)、ブルガリア に5隻(1970〜1971年)、中国に4隻(1960年 レーダーを外した建造用 プロトタイプ)、キューバに19隻(1972年〜1974年)、エジプトに10隻(19 66年)、エチオピアに4隻、旧東ドイツに15隻(1966年)、インドに16隻(19 71年)、イラクに8隻、北朝鮮に12隻(1968年〜1973年)、ポーランドに 13隻(1960年代)、リビアに12隻(1976年〜1980年)ルーマニアに6隻 (1964年)、シリアに20隻(1966年)、ソマリアに2隻(1975年)、旧ユー ゴスラビア連邦に10隻(1965年〜1969年)、ベトナムに8隻(1979年〜 1981年)、旧南イエメンに8隻(1979年〜1983年)、旧北イエメンに2隻 (1982年)にも及ぶ。さらに、旧ソ連本国以外に中国や北朝鮮でも生産が 行われ、詳しい数は明らかではないが、相当数が建造された模様。ただし 、多くの艦は現在稼動していないものが多く、ロシア本国では全て退役して おり、また分離独立した新興独立国に引き継がれたケースもある。どちら にしろ本級は搭載兵装とともに現在陳腐化が進みつつあり、第4次中東戦 争では電子装備の不足からイスラエル海軍のミサイル艇に痛撃を食らわさ れている。その他にもオーサ級は1971年の印パ戦争や1980年にはじま ったイラン・イラク戦争などで実戦に投入されていて、印パ戦争の際にはイ ンド海軍のオーサ級ミサイル艇がパキスタンの駆逐艦1隻と複数の商船を 撃沈する戦果をあげた。
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