トップページに戻る

オーサT/U級高速ミサイル艇

Osa T/U Fast Attack Missile Boat

 
建造隻数 1959年〜1966年(T型)

1966年〜1969年(U型)

オーサT型: 175隻

オーサU型: 115隻

中国生産分(オーサT型): 100隻以上

北朝鮮生産分: 相当数

建造造船所 ペトロフスキィ、レニングラード、その他
全長 38.6m
全幅 7.6m
喫水 T型: 1.8m

U型: 2m

基準排水量 T型: 185トン

U型: 215トン

満載排水量 T型: 215トン

U型: 245トン

主機 M504ディーゼル3基、3軸
出力 T型: 1万2000馬力

U型: 1万5000馬力

速力 T型: 36ノット

U型: 35ノット

航続距離 34ノットで500海里

25ノットで750海里

武装 <ミサイル>

・SS−N−2aスティックス(T型)発射機×4基

 全長5.8m、発射重量2300kg、射程45km

 誘導方式:オートパイロット、アクティブレーダー

 推進方式: 液体燃料、弾頭:454kgHE

・SS−N−2cスティックス(U型)×4基

 全長6.55m、発射重量2500kg、射程85km

 誘導方式:オートパイロット、アクティブレーダー

        またはIR

 推進方式:液体燃料、弾頭:454kgHE

<砲>

AK−230 2連装30mmCIWS×2基

 初速1050m/秒、発射速度1050発/分

 (1門あたり)、射程4km

電子兵装 <レーダー>

・ ドラム・チルト(AK−230射撃管制用)×1基

  探知距離:約40.5km、H/Iバンド

・ スクエア・タイ(SS−N−2誘導用)×1基

  探知距離:大型艦約46km、小型艇約18.5km

乗員 約30名
使用国 生産完了

・アルジェリア(T型2隻、U型9隻)

・ブルガリア(T型3隻、U型3隻)

・クロアチア(改T型1隻)

・キューバ(T型1隻、U型11隻)

・エジプト(T型4隻)

・エリトリア(U型2隻)

・フィンランド(改U型4隻)

・インド(U型5隻)

・イラン(U型1隻)

・北朝鮮(T型8隻)

・ラトビア(T型2隻)

・リビア(U型6隻+予備艦6隻)

・ポーランド(T型7隻)

・ルーマニア(T型3隻)

・シリア(U型8隻)

・ベトナム(U型8隻)

・イエメン(U型2隻)

・ユーゴスラビア(T型5隻)

・中国(黄蜂型=オーサT型38隻)

 

<開発&設計>

オーサ級ミサイル艇はコマール級ミサイル艇に続いて建造された世界で最も

有名なミサイル艇で、T型とU型合わせて290隻もの大量生産が行われた。

ちなみにNATOコードネームのオーサ(Osa)はロシア語で「スズメバチ」の意味

を持つ。

本級の任務は米空母機動部隊の沿岸への接近を防止することで、上級司令

部の命により大挙出撃し、誘導されつつ目標海面へ急行、目標を探知して

一斉にミサイル攻撃を食らわせることにあった。そのため、船体構造や電子

装備は単純なもので、自ら探索・攻撃するような哨戒任務には向いていない。

船体は全溶接鋼製船体で、上部構造物は鋼とアルミニウム合金でできており、

伝統的旧ソ連ではNBC戦を重視していたためか、化学・生物・放射能環境下

でも作戦行動が出来るように設計されている。また、マトカー級やモル級、ステ

ンカ級、チューリャ級などのミサイル艇や魚雷艇もオーサ級の船体と推進プラント

をベースにしている。

武装はSS−N−2a/bスティックス対艦ミサイル発射機4基、AK−230 30

mm連装CIWS2基、排水量の割にはかなりの重武装である。またレーダーは、

マストにSS−N−2誘導用のスクエア・タイが、後部にはCIWS管制用のドラム

・チルトが装備されている。

SS−N−2スティックスは世界で初めての戦果(エイラート事件)をあげた艦対艦

ミサイルとして知られており、前述のコマール級ミサイル艇にも搭載されていた。

このミサイルのロシア名はP−20Termit、誘導は中間段階がオートパイロットで、

目標海域に接近するとアクティブレーダーに切り替わり、最も大きい艦艇に突入

する。弾頭は454kgHE成形爆薬、射程は45km、推進方式は液体燃料である。

SS−N−2の発射機は固定されていて、後部発射機は約15度、前部発射機は

約12度の角度で上向きになっている。これに対してオーサU型ではミサイルが

射程延長型でより強力なSS−N−2c(P−21射程85km)に転装されていて、

発射機の形状も大型のキャニスターを装備していたT型と比べて、U型では円

筒形のキャニスターになっており、容易に見分けが付く。ちなみに、U型のその

他の砲兵装や電子装備はT型と同じとされる。このように小型艦としては攻撃

力が高く大量建造されたため、ソ連の友好国やワルシャワ条約機構海軍に多

数輸出・譲渡されており、確認されただけでもアルジェリアに12隻(1967年)

、アンゴラに6隻(1982年〜1983年)、ベニンに2隻(1979年)、ブルガリア

に5隻(1970〜1971年)、中国に4隻(1960年 レーダーを外した建造用

プロトタイプ)、キューバに19隻(1972年〜1974年)、エジプトに10隻(19

66年)、エチオピアに4隻、旧東ドイツに15隻(1966年)、インドに16隻(19

71年)、イラクに8隻、北朝鮮に12隻(1968年〜1973年)、ポーランドに

13隻(1960年代)、リビアに12隻(1976年〜1980年)ルーマニアに6隻

(1964年)、シリアに20隻(1966年)、ソマリアに2隻(1975年)、旧ユー

ゴスラビア連邦に10隻(1965年〜1969年)、ベトナムに8隻(1979年〜

1981年)、旧南イエメンに8隻(1979年〜1983年)、旧北イエメンに2隻

(1982年)にも及ぶ。さらに、旧ソ連本国以外に中国や北朝鮮でも生産が

行われ、詳しい数は明らかではないが、相当数が建造された模様。ただし

、多くの艦は現在稼動していないものが多く、ロシア本国では全て退役して

おり、また分離独立した新興独立国に引き継がれたケースもある。どちら

にしろ本級は搭載兵装とともに現在陳腐化が進みつつあり、第4次中東戦

争では電子装備の不足からイスラエル海軍のミサイル艇に痛撃を食らわさ

れている。その他にもオーサ級は1971年の印パ戦争や1980年にはじま

ったイラン・イラク戦争などで実戦に投入されていて、印パ戦争の際にはイ

ンド海軍のオーサ級ミサイル艇がパキスタンの駆逐艦1隻と複数の商船を

撃沈する戦果をあげた。

 

OSA-1.jpg (19754 バイト)

 

OSA-2.jpg (31512 バイト)

 

                                                  b301back.gif (1709 バイト) b301home.gif (1761 バイト)