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S−60 57mm高射砲

S-60 57mm AAA

 
形式 高射砲
全長 8.5m
全幅 2.05m
全高 2.37m
口径 71口径
重量 4600kg
俯仰角 −4度〜87度
射撃統制 レーダー
発射速度 105〜120発/分(最大)

70発/分(持続)

水平最大射程 12km
最大射高 8800m
有効射程 6km(レーダー制御)

4km(目視制御)

初速 1000m/秒
弾薬重量 HE/HEI: 2.8kg

APC/API: 3.1kg

装甲貫徹力 106mm(1000m、弾種APC)
給弾方式 自動(4発入りクリップ)
最大弾数 200発
操作員 7名
 

<開発>

S−60は現在も世界各国で使われている優れた高射砲である。この砲は、1945年

に鹵獲したドイツ試製55mm高射砲を参考にして開発された。

 

<運用>

SAM(地対空ミサイル)の装備化が進んでからも、S−60は長い間、旧ソ連軍の師団

対空火砲としての地位を保っていた。そして現在もロシア陸軍によって運用されている

。師団高射連隊のS−60は、連隊・大隊の集結地、指揮所を含む展開地域、後方連

絡線の橋梁や隘路等の対空援護を行う。ただし、S−60は、大型で防護力が劣る。ト

ラック牽引のため主戦闘地域の前縁から10km以内には展開できない。

S−60は、師団高射連隊の作戦統制下に運用され、戦車連隊や自動車化連隊には

配属されなかった。中隊は、通常、4〜5km離れて展開し、有効覆域を重複させる。S

−60中隊の覆域は13u、連隊全力では30uとなる。

師団が縦隊で行動する場合は異なった隊形をとる。各中隊は、2個小隊(小隊は3門

編成)を前進経路に沿って、前後に2〜3km離して配置する。この隊形で、7〜8km

の縦隊を掩護する。連隊全力が展開した場合は、30kmの縦隊を掩護できる。

S−60は、多くの牽引式高射砲と違って、射撃準備時間が短いため、移動中でも対空

掩護を実施できる。車輪をつけたまま射撃する場合は、警報を受領してから5秒以内

に射撃準備を完了できる。また20秒あれば、砲を地上に布置して安定した射撃ができ

る。対空照準算定機を使って中隊全力が射撃を開始できるのは、10〜14分後、砲・

照準算定器・発電機・レーダーを完全に展開して射撃準備を完了するのは25〜30分

後になる。旧ソ連軍では、準備不十分な射撃では精度が落ちるが、現代戦の流動的な

戦況下では、S−60の車上射撃が頻繁になるのも止むを得ないと考えていたようであ

る。

 

<構成>

S−60中隊は当初、PUAZO−6」レンジャー照準算定機と接続して射統諸元を算定

するSON−9ファイアカンレーダー、またはレーダー兼照準算定機の機能を持つフラッ

プホイールを装備していた。後にフラップホイールレーダーはECM(電子妨害)環境下

でも使用できるローライトテレビカメラと敵味方識別装置に更新された。師団の高射連

隊は、目標情報用としてフラットフェースレーダーと敵味方識別装置を装備していた。

フラットフェースまたは軍保有のレーダーで目標を捕捉したならば、警報と同時に目標

の初期データが、防空無線網または有線で伝達される。S−60中隊の射撃統制レー

ダーは、目標補足のためにこの情報を使用し、対空照準算定機に射統データを送る。

照準算定機は、各高射砲の射撃諸元を計算する。砲は中央の射撃統制を受けて照準

し射撃を開始する。操作員は基本的に新しい弾倉を装填するだけでよい。中隊は通常

、各砲2〜3発の連射で同時射撃を実施し、命令があれば目標を変更する。

 

<実戦運用>

S−60はベトナム戦争や中東戦争で実戦に投入されたが、Eバンドの射撃統制レーダ

ーはチャフや米国製のECM機材によって容易に妨害されてしまった。その結果、多く

の場合、S−60部隊は目視で射撃を統制せざる得なかった。

 

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AD2002 4.03 Update

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