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SA−3ゴア地対空ミサイルSA-3 Goa SAM
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Specifications |
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Development & History |
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| <開発> 旧ソ連のSA−3ゴア地対空ミサイル(ロシア名:S−125ネバ)は中・高高度迎撃用のSA −2ガイドライン地対空ミサイルを補完するレーダー誘導の兵器で、低高度と中高度侵入 機を撃破するために開発された。開発は1956年ごろラボーチキン設計局で始まり、プロ トタイプの実用試験は1959年に始まり、1961年に常設サイトへの部隊配備が開始され た。SA−3ゴアの基本型のソ連名はS−125(4K90)だが、ソ連ではこのミサイルに複 数のコードネームを与えており、基本型システムのS−125(4K90)は「ネバ」、輸出型に 「ペコラ」、そしてミサイル本体を「ボルナ」と呼んでいる。これらはいづれも川の名前であ る。また、SA−3が配備された後、海軍用に開発したSA−N−1(S−125M/ボルガ −M)が実用の運びとなり、旧ソビエト海軍の巡洋艦と駆逐艦に搭載された。
<設計> SA−3ゴア地対空ミサイルは、固形燃料推進式の大型射出可能タンデム ブースターに 長方形大面積の安定用フィンを取り付けた2段ミサイルである。 主胴部は円筒形状で、中央後部先端のアンテナ(コマンド用およびビーコン用)に4枚のク リップドデルタ翼があり、またノーズコーンのずっと前方には小さなデルタ形可動制御フィ ンが4枚、後端には長方形フィンが4枚、それぞれ取り付けられている。 ミサイルの全長は6.1m、ブースターの直径は0.55m、本体の直径は0.37mである。 発射時の重量は、SA−3Aが946kg、SA−3Bはやや重く950kgとなっている。どちらの 型も60kg高性能炸薬破片弾頭を搭載し、ドップラー レーダー近接信管と接触信管を備 えている。この弾頭の致死破裂半径は12.5mである。 SA−3Aの最大射程は22kmであったが、SA−3Bは低高度性能の向上に重点を置い て設計されているので、最大射程は18kmと短くなっている。最小射程は、SA−3Aが 6km、SA−3Bが2.5kmである。また、最大迎撃高度はSA−3Aが12km、SA−3B が18km、最小迎撃高度は SA−3Aが1.5km、SA−3Bが50mである。
<運用> SA−3ゴアは、基本的には固定的な地域防空兵器であり、主な任務は飛行場の防衛、 長距離地対空ミサイル(SAM)システム周辺の低高度防空、および陸軍前線部隊の後方 地域支援である。SA3は、改造型のZIL−157またはZIL−131トラックに搭載して2基 同時に輸送され、地上に設置された2連装の発射機から発射される。また、後に4連装の 発射機も開発された。
<レーダー網> SA−3ゴア地対空ミサイルシステムの基本構成はミサイル、早期警戒レーダー(P−15 フラットフェース)、高度探知レーダー(PRV−11サイドネット)、戦闘用レーダー(ローブロ ー)、火器管制コンピュータ、ミサイル発射機4基、および地上器材である。 遠距離における早期警戒情報と目標情報は、P−15フラットフェース・レーダーで収集す る。エジプトそのほかのアラブ諸国では、スクァットアイ・レーダーをフラットフェース・レーダ ーの傍に設置し、低空域をカバーしていた。レーダーは、いずれも、高さ10フィートのコン クリートで防護されている場合が多い。目標高度に関する情報は、SA−2ガイドライン地 対空ミサイルの場合と同様に、サイドネット・レーダーによって収集する。SA−3中隊が装 備している目標追跡用のレーダーはローブロー・レーダーで、このレーダーは低高度と中 高度の目標を対象とし、グランド・クラッターの中から目標を捕捉する優れた性能を持つと いわれる。また、同時に6個の目標を追跡し、各目標に1〜2発のミサイルを誘導できる。 ECM環境下でも使用できるように、後期型のローブロー・レーダーは有効距離30kmの テレビカメラを備えている。このカメラは、レーダーと同じ諸元を射撃統制装置に送るため 、レーダーが妨害を受けたり、対レーダー・ミサイルの脅威下でレーダーを使えない場合 でも、SA−3を発射できる。射撃の統制は指揮用掩蔽部から実施し、SAMの各個射は 通常行わない。
<交戦要領> 距離28〜83kmで目標捜索を始め、目標が28km以内に近接するまで追跡を続ける。 28km以内に入ると、戦闘を開始するか、追跡をさらに続ける。ただし、SA−3は目標 が6km(SA−3Bは2.5km)以内に入ると射撃できない。 ミサイルが発射されると、固形燃料ブースターが2.6秒間燃焼して切り離される。次に固 形燃料推進型サステーナモーターが19秒燃焼して、ミサイルの飛翔速度をマッハ3.5ま で上げる。ミサイルの飛翔中、発射管制用コンピューターはロー ブロー・レーダーからデ ータを受け取るが、この間レーダーは目標とミサイルの両方を追尾している。コンピュータ は連続的に指令を発しながらミサイルを目標に向けて誘導する。指令信号はUHF無線ビ ーム データリンクにより後部翼端のアンテナに送られる。この信号をミサイル搭載誘導装 置が受け取り、前方の制御フィン4枚によって弾道を調整する。弾頭はミサイルが50m 飛行すると爆発可能状態になり、ドップラー レーダー信管はランチャーから300m離れる と指令信号に応じて起動する。ミサイルが迎撃に失敗した場合は、別の信号が送られて 弾道を修正するか、あるいはミサイル自体を自爆させる。
<配備> 最初のSA−3Aゴアが導入されたのは1961年で、引き続き1964年には改良型SA− 3Bが登場した。報告によれば、1986年末の時点では、旧ソビエト軍のSA−3サイトは 300個所にも及び、いずれも2連型あるいは4連レール式ランチャー4基を装備していた という。しかし、これらのSAMサイトは、1995年の時点で100個所にまで削減されたと 言われている。今までに輸出された国はアフガニスタン、アルジェリア、アンゴラ、アゼル バイジャン、ベラルーシ、ブルガリア、キューバ、チェコ、エジプト、エチオピア、フィンラン ド、グルジア、ドイツ、ハンガリー、インド、イラク、カザフスタン、北朝鮮、ラオス、リビア、マ リ、モザンビーク、ペルー、ポーランド、スロバキア、ソマリア、シリア、タンザニア、ウクライ ナ、ベトナム、イエメン、ユーゴスラビア、ザンビアと、数多くのソ連の友好国に及んでい る。
<実戦運用> 初めて戦闘に投入されたのは1970年と記録されている。すなわち、1968〜1970年 のエジプト/イスラエル戦争の終盤、旧ソビエト軍の「ゴア」ミサイル連隊を含むPVO-ストレ イニー部隊がエジプト側に立って参戦し、スエズ運河地域を包含する共同防空体制を構 築したときである。このとき、ソビエト軍は4日間でF−4Eファントムを3機撃墜した。次の 記録は1972年末、ラインバッカー作戦の際、北ベトナム軍が少数のSA−3を米軍機に 対して発射した。最初に撃墜した目標は、ソビエト軍の場合と同じくF−4ファントムで、こ の機体はミサイルの壁を避けるために燃料を使い果たしていた。しかしながら、大がかり な実戦テストが行われたのは1973年の第4次中東戦争であり、この戦いでシリア軍とエ ジプト軍は、イスラエル空軍に対して多数のミサイルを使用した。その中でもSA−3は、ア ラブ軍が最も多く使用したSAMであった。しかし、華々しく活躍したSA−6の陰に隠れ て、あまり注目されなかった。それでも、SA−2よりも有効で、SA−2の有効空域の下を 飛行する目標を射撃した。SA−3システムは、1973年以後では、1982年にイラク軍と シリア軍が、また1986年にはリビア軍がそれぞれ実戦に投入し、その後もアンゴラ軍が 使用したとの記録がある。
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| Variants | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ○SA3A: 最初のバージョン。 ○SA3B: 低高度性能の向上に重点を置いた改良型。 ○SA3C: デジタル信号処理方式と改良型レーダーを採用するとともに、容易な保守と 射程の改善を特徴とする発達型。 ○SA−N−1ゴア: SA3の海軍仕様で、巡洋艦や駆逐艦に配備された。
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Status |
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| 生産終了 <保有国>
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↑ZIL−157輸送トラックに搭載されたSA−3ミサイル AD2003/04/20 Update |