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ツポレフTu−154ケアレス旅客機

Tupolev Tu-154 Careless

 
形式 3発中距離用ジェット旅客機
名称 ツポレフ Tu154

NATOコードネーム 「ケアレス」

初飛行年 1968年
運航乗員 3〜4名
全長 47.9m
全幅 37.55m
自重 50775kg
最大離陸重量 94000kg
最大座席数 168席
エンジン クズネツォフNK−8−2U

ターボファンエンジン(推10500kg)

×3基

巡航速度 900km/h(高度12000m)
航続距離 2750km(最大ペイロード時)
総生産機数 〜1995年(生産終了)

Tu−154A及びB型: 606機

Tu−154M型: 307機

↑データはTu154A型

 

<開発>

1950年代〜1960年代にかけて、アエロフロートの中距離路線ではアントノフAn−1

0、イリューシンIl−18、ツポレフTu−104などのレシプロ/ターボプロップ/ジェット

機が活躍していたが、これらの後継機として開発されたのがツポレフTu−154(NAT

Oコードネーム:ケアレス)である。

この新型旅客機の開発計画にはアントノフ設計局やイリューシン設計局も名乗りを上

げたが、最終的に民間航空省の決定によりツポレフ設計局が開発することになった。

民間航空省では最大座席数150〜160席、航続距離3200km〜3500km、最大

滑走距離2500m程度、巡航速度950km/h、地方空港でも運用可能であることな

どの要求仕様を提示したが、これらの要求はどちらかというと座席数よりも高速巡航

性能と離着陸性能を重視したものだった。上記の要求を満たすためには、全く新しい

翼と、従来よりもパワーのあるエンジンが必要であった。

最初のプロトタイプは1968年の夏に完成し、初飛行のため分解され輸送された後、

再び組み立てられて1968年10月4日に初飛行した。生産は当初モスクワ第30工場

が有力視されていたが、付属滑走路が短く、他機の生産で余裕が無かったため、Tu

−114クリート ターボプロップ旅客機の生産が行われていたクイビシェフの第18工

場で行われることになった。そして、最初の生産型が1970年11月にアエロフロート

に引き渡され、乗員の訓練などを実施した後、1971年5月からモスクワ〜ハバロフ

スク(スベルドロフスク・ノヴォシビルスク・イルクーツク経由)、モスクワ〜ソーチ、モス

クワ〜シンフェローポリなどの貨物・郵便路線に就航し、1972年2月8日にはモスク

ワ〜ミネラルニ・ボディ間のアエロフロートの定期旅客路線に就航した。また、8月に

は初の国際線となるモスクワ〜プラハ路線に就航した。

しかし、直後順調に見えたTu−154に致命的な問題が発生した。金属疲労試験の

結果、翼が設計上の耐久度を満たしていないことが判明したのである。この時点で

既に120機が生産ラインの最終段階にあったが、ツポレフ設計局では新設計の翼を

全ての機体に取り付けることで解決した。ちなみに、全てのTu154が飛行停止処分

になっている間にICAOのカテゴリー2に対応した自動操縦装置にアップグレードし、

キャビンアレンジを変更して最大座席数を168席とし、エンジンをアップグレードした

Tu154A型と呼ばれる発展型が開発されている。

Tu154は1972年5月にバルカン・ブルガリア航空が採用したのを皮切りに共産圏

の友好国に多数輸出され、1995年までにTu−154A及びB型606機、発展型の

Tu−154M型307機が製造された。なお、Tu154は当初西側への輸出も視野に

入れて積極的な広報活動を行ったが、結局西側で採用した航空会社は無かった。

1998年現在、世界で580機のTu−154が就航していると推測されている。

 

<設計>

Tu−154ケアレスは引き込み式の3点式着陸装置を有し、主脚は各6輪のボギー式

で、後縁フェアリングに格納される。乗員は3名または4名で、最大座席数は140席〜

180席である。Tu−154ケアレスは西側のボーイングB−727とよく似ているが、より

大きく、パワーのあるエンジンを搭載している。最初の量産型はクズネツォフNK−8−

Tターボファンエンジン(推力9500kg)を3基搭載し、胴体左右のエンジンには逆噴射

機構が装備されていた。

床下は21.5、16.5、5.0立方メートルの3つの貨物室になっていて、最初の2つは

与圧されているが、最後尾の貨物室は与圧されていない。

 

<バリエーション>

○Tu−154A: エンジンがクズネツォフNK−8−2U(推力10500kg)にパワーア

           ップされたタイプで、燃料タンクも増設された。また、自動操縦装置

           も改善されて、ICAOのカテゴリーU対応となり、最大座席数は16

           8席になった

○Tu−154B: 最大離陸重量を引き上げ、アヴィオニクスを近代化したタイプで、最

           大座席数は169席以上に増加している

○Tu−154B−2: アヴィオニクス、エンジンをさらに改良したタイプ

○Tu−154C: 貨物型

○Tu−154M: エンジンをソロビエフD−30KU−154U型(推力10600kg)にア

           ップグレードしたタイプで、尾翼が再設計され、各所に改良が施さ

           れている

○Tu−154S: Tu−154B型から改造された貨物専用機

○Tu−155: 水素燃料実験機

○Tu−154M−2: ソロビエフPS−90Aターボファンエンジンを装備し、双発化した

             タイプ

 

Tu-154M-AY-1.jpg (15902 バイト)

↑Tu−154M型(アエロフロート・ロシア国際航空)

 

Tu-154-AY-2.jpg (15626 バイト)

↑Tu−154B−2型(マレブ・ハンガリー航空)

2002/03/18 Update

 

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