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ズールー級潜水艦
 

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Specifications

形式 航洋型ディーゼル攻撃潜水艦
ロシア艦艇形式区分 PL(潜水艦)
名称 ロシア名: プロジェクト611

NATO名: ズールー(Zulu)

全長 90.5m
全幅 7.5m
喫水 5.15m
水中排水量 2400トン
水上排水量 1831トン
推進機関 37−Dディーゼルエンジン(2000馬力)×3基

PG−102電動モーター(2700馬力)×1基

PG−101電動モーター(1350馬力)×2基

3軸推進

速力 水上:16.5ノット 水中:13ノット
水上航続距離 16.5ノットで4230海里、9.2ノットで22000海里
水中航続距離 15ノットで15海里、2ノットで290海里
潜航深度 安全:187m 最大:217m 圧壊:233m
乗員 65名(士官12名、下士官53名)

 

Armament

魚雷 533mm魚雷発射管×6門(艦首)

53−51魚雷18本搭載

533mm魚雷発射管×4門(艦尾)

53−51魚雷4本搭載

対空砲 SM−24 57mm連装対空砲×1基

2M−8 25mm連装対空機関砲×1基

砲は後に全て撤去

□ スペック
□ 武装
□ 開発
□ 設計
□ 歴史
□ 建造艦データ
  
  
  
 

 

 

 

  
  
  
  

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Systems

ソーナー ・MG−100アルクティカ アクティブソーナー

・MARS−16KPパッシブソーナー

・MG−13逆探

・Luch機雷探知ソーナー

レーダー ・RLK−101ナーカト(スヌープ・トレイ1)

 

Development & History

開発

 プロジェクト611(NATOコードネーム「ズールー」)型潜水艦は、戦前のK級潜水艦の後継艦として開発された戦後期ソ連最初の大型航洋型ディーゼル潜水艦である。開発は、TsKB−18ルビン設計局が担当し、1943年から開発作業が始められた。

 ズールー級の戦術技術要求(TTZ)は1944年に出され、1500トンクラスのK級潜水艦の能力を1100トンクラスの船体に収めることが要求された。また、この時点でズールー級に要求された要目は、水上速力22ノット、水中速力9〜10ノット、艦首に6門、艦尾に4門の53cm魚雷発射管、最大安全潜入深度150m、搭載砲が100mm砲1門、対空用の25mm機関砲4門というものであった。

 しかし、この年代の標準的なアメリカの潜水艦と比べると、この仕様は非現実的で時代遅れなものであることは明らかであった。そのため、1946年7月に船体を1250トンクラスに拡大し、搭載砲を100mm砲2門、37mm対空機関砲4門に増やし火力を増大させるという仕様に改訂された。ただし、その他の要目にはあまり変化が無かった。

 1947年、この時点で、ソ連は敗戦国ナチスの技術を手に入れており、電池の容量を倍増させるという設計変更が加えられ、船体も大型化した。設計作業は、1949年8月に完了したが、依然として戦前の面影を残したままであった。これは、後にズールー級の運命を決めることになる。

 

設計

 ズールー級潜水艦は、同時期に開発されたウイスキー級潜水艦よりも一回り大型(1950トン)で、アメリカ海軍のタング級に準じた大きさである。

 ズールー級は、複殻構造の船体を持ち、船内は6つの区画(1、前部魚雷室 2、居住区・電池室 3、発令所・居住区・ギャレイ 4、ディーゼルエンジン室 5、電動機・電池室 6、後部魚雷室・居住区)に分けられている。

 推進方式はK級が2軸推進で4200馬力のディーゼルエンジン2基を搭載していたのに対して、3軸推進でエンジンは37−D型ディーゼルエンジン(2000馬力)を3基搭載している。エンジンの総馬力が8400馬力から6000馬力に減少したことで、水上速力が22.5ノット(K級)から18ノットに減少している。

 しかし、速力は減少したが、3軸推進にしたことで、左右軸のエンジンで航行しながら、中央軸のエンジンを使って充電できるようになった。これによって、充電中の速力が大幅に向上した。また、この形式はシュノーケル航行での充電でも理想的であった。

 ズールー級はK級よりも電池の容量が倍増しており、中央軸の電動機もパワーアップしている。そのおかげで、水中での速力がK級の50パーセント増となっており、さらに低速での水中航続距離を3倍に増やすことに成功した。

 

問題点

 ズールー級の公試は1954年に開始されたが、いくつかの問題点が明らかになった。まず、ズールー級が戦前・戦中の潜水艦の弱点をそのまま受け継いでいるということである。つまり、ソ連の冶金学的な遅れもあって、船体構造に問題を抱えており、深く潜るのは危険であった。この問題は、戦前ならばソ連製潜水艦の主要作戦海域は深度の浅いバルト海が中心だったため、それほど問題にならなかったが、戦後になって潜水艦の活動領域が北大西洋へと拡大していくと、潜航深度が制限されるこの構造的な問題は重大であった。

 次に、3軸推進のズールー級は振動が大きく、金属疲労によって後部の船体構造に重大なダメージを与えることが分かった。さらに、3軸推進による振動は潜水艦の静粛性を著しく損なうものでもあった。この振動の問題は速度を制限するか、2軸しか使わないようにすることで発生を抑えることはできた。

 しかし、これらの問題が存在する以上、効率的な潜水艦として活躍するには、完全に再設計する必要があるのは明らかだった。また、この頃には新型のソーナー・センサーや火器管制装置(アメリカのTDCシステムをベースにしたもの)が実用化に達していた。これらのシステム面の改良を盛り込み、新たに設計されたのが後のフォックストロット級(ロシア名:プロジェクト641)である。

 

建造

 多くの問題点が明らかになったズールー級の建造計画は急遽中止されたが、既に起工していた艦だけ工事が続けられ、26隻が完成した。

 

歴史

 ズールー級のうち6隻(うち1隻は完成後に改修、残りは建造途中で変更が加えられた)は世界初の弾道ミサイル潜水艦ズールーX級(プロジェクト611AB)になったが、残りは前述のように問題点があったため、多くは本来の想定された哨戒潜水艦としてでは無く、兵装評価や潜水艦の戦術研究などの実験艦として使用された。

 1958年からズールー級は全艦、甲板上の大砲を取り除き、シュノーケルを取り付けるなどの近代化を受けた。この艦をNATOではズールーW型と呼称している。

 ズールー級は主に実験艦として1980年代まで任務に就いていたようであるが、現在は全て退役している。

 

建造艦データ

No 艦名 起工 就役
1 B-61 1951/10/01 1953/12/31
2 B-63   1954/6/30
3 B-64   1954/12/30
4 B-65   1954/12/06
5 B-66   1954/12/29
6 B-68   1955/11/27
7 B-69   1955/12/31
8 B-70   1955/6/29
9 B-71   1956/9/30
10 B-72   1956/6/30
11 B-74   1956/10/31
12 B-75   1956/11/06
13 B-76   1956/11/28
14 B-77   1956/11/30
15 B-80   1957/6/13
16 B-81   1957/7/13
17 B-82   1957/9/17
18 B-88   1957/9/25
19 B-90   1957/10/30
20 B-91   1958/7/15

以上20隻。弾道ミサイル潜水艦として完成したズールーX型6隻は除く。

 

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AD2003/11/23 Update