2007年2月の過去ログ



[4578] 女優達が凄い傑作 投稿者:lalaki 投稿日:2007/02/02(Fri) 13:44:06 No.4578 [返信]
ボーさん、こんにちは。

昨夜、日本の女性達が魅力的な傑作映画を観ました。
私も、いろんな映画を観ていますが、これほど日本女性が生き生きと魅力的に描かれた映画は他に知りません。
映画そのものが「胎内」というか、大きな子宮の中の物語という趣で、舞台となる昔の養生所(病院)が、その登場する女性達が構成する「子宮」のような構造。その子宮の中で、主人公の加山雄三が健やかに成長する姿を追うという映画です。

どのような女優とキャラクターかというと、

いきなり出てくるのが「サイコ・キラー」香川京子。
これはなんと!女ハンニバル・レクターとでもいうべき人物で、人食いこそしませんが、もっと凄くておぞましいことをする連続殺人鬼。危ないと分かっていても男達は吸い寄せられ、惨殺される。主人公:加山雄三もすんでのとこで・・・。どう見ても両家のお嬢さんにしか見えない香川京子が、こんな役をやっていたなんて!?キャラクターの造形が見事。

さて次は桑野みゆき。
この人は生きているのだか死んでいるのだか、あの世にいるのかこの世にいるのか分からない。登場するシーンは、逆光の中なのに人物だけは明るく浮かび上がったり、数千の風鈴が鳴っている夏の宵だったり、突然、産み落とした赤ん坊と共に現れたりの、ビジュアルで見ないと魅力が分からないシーンばかり。あげくに、あの世とこの世で夫婦生活をするという幻のようなキャラクター。

さて、真打は二木てるみ。
「タクシー・ドライバー」のジョディ・フォスターが凄い!などと騒いでいる場合では無かった。日本にもっと凄いのがいたなんて。知らなかった!役柄は郭(くるわ)から救出された、12歳の精神を病んだ少女。天使の幼さと女の色香を併せ持ち、地獄から生まれでた観音菩薩とでもいうべき存在。これは凄いです。二木てるみがなぜ天才子役といわれたか、よく分かりました。

その他にも、当時の名脇役女優総出演のマカナイのオバサン達、毒気がすっかり抜けて上品の塊のような田中絹代。逆に毒気の塊で魔女のような杉村春子。
彼女達が作り上げている「胎内」。それがこの映画です。

私、懺悔いたしますと、映画ファンを自認しながら、こんな傑作映画を観ておりませんでした。
言い訳しますと、「文部省特選」「国際キリスト教大賞」「ヒューマニズムの極致」「人間の尊厳を高らかに謳いあげた」などと、当時の私はお説教でもされるのかと思い、避けておりました。
なんだ!ゼンゼン違うじゃないか!と言いたいですね。そんなのは表面的なことだけです。

さてこの映画、実は皆さんもご存知の、黒澤明監督の「赤ひげ」です。
以上の女優陣のゆえに、傑作であるといいたい。これは決して三船敏郎がスーパー・マンの映画ではないです。むしろ「赤ひげ」は子宮から出るのを拒否したピーター・パンですよ。


な、な、なんと! BJ - 2007/02/03(Sat) 09:05:14 No.4579
lalakiさん、こんにちは!
いったい何の映画かと思いきや。黒澤の「赤ひげ」とはっ!!
そんなにメジャーな作品がオチ(?)に出てくるとは思いませんでした。
この映画、私は、いまだ観ていないのでした。

文部省特選のように、つまらなそうな映画でも、意外に面白いものがありますよね。
映画というもの、他人の評価は置いといて、その価値は自分自身の評価だけによるものです。
私も、いつか観てみましょう。…なんだか、そういう映画がたまってきましたね!





[4580] ゴールデングローブ賞 投稿者:又左衛門 投稿日:2007/02/04(Sun) 11:42:08 No.4580 [返信]
BJさん 皆さん こんにちは。
昨夜 BSで「ゴールデングローブ賞授賞式」を見ることができました。われらが渡辺謙夫妻も出席。果歩さんの着物姿のお美しいこと!
なんと「硫黄島からの手紙」が外国語映画賞受賞!
作品賞は「バベル」監督賞はスコセッシ。
受賞者たちのスピーチ聞くのが楽しみのひとつですね。感激してたいしたこと言えないけれど。
なかで「セシル・B・デミル賞」に輝いた、ウォーレン・ベイテイ特集が15分から20分くらいもあり、プレゼンターのトム・ハンクスのユーモア溢れるスピーチが最高に楽しかった。


おめでとう、硫黄島からの手紙 BJ - 2007/02/05(Mon) 00:49:28 No.4581
又左衛門さん、こんにちは!
授賞式の放送があるのは覚えてましたが、見ませんでした…。毎年そんな感じです。
私としては、少なくともアカデミー賞よりも信頼感がある賞なんですけどね。
授賞式はお祭りとしても、見ていて楽しいものです。
アカデミー賞は見逃さないようにしなくちゃ!


バベル lalaki - 2007/02/05(Mon) 10:08:30 No.4583
こちらではいち早くロードショーされましたので、「バベル」早速勇んで観に行って参りました。

最近のアカデミー賞関連作品は、映画的魅力に欠けてましたが、この作品は映画のダイナミックさに溢れています。
「バベル」というテーマどおり、人間のカルマ「業」が描かれています。といっても、しかめつらしくなく、視点を変えれば喜劇的ですらあるところまで描かれてますので、ふくらみがあります。「神の視点」ということでは、スタンリー・キューブリックと似ているかも。

凛子ちゃんの、豊かさの中の日本の若者の疎外感と孤独など、なぜメキシコ人監督に描き出せるのか不思議なくらいです。つまり、本質的なものを描き出せてるということでしょう。

この監督には徹底的に予算を与えて映画を作らせるべきですね。キューブリックの「2001年」状態の待遇を与えるべきですよ、各国が協力して。それだけの力がある可能性があります。


アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督 BJ - 2007/02/06(Tue) 01:25:13 No.4584
lalakiさん、こんにちは!
早くも観ることができて、うらやましい限りです。
この監督、「アモーレス・ペロス」「21グラム」など、人間を描くのに興味がある人のようですね。
そういうところでは期待に応えているみたいで、楽しみです。
早く日本に来ないかなあ。


おもしろい!DREAM GIRLS lalaki - 2007/02/07(Wed) 10:07:26 No.4585
作品賞・助演女優賞・助演男優賞の各賞を受賞した「ドリーム・ガールズ」も続いて観ました!

主演女優のビヨンセ・マニアの私としては、もう飛んで火にいる夏の虫状態で観たのでした。
助演2人が受賞してビヨンセになし、というのに予感がなかったでもないのでした。
これは・・持ってかれたのではと。
果たして!予感は的中。特にこの、ジェニファー・ハドソンという美人でもなく太った、一見スター性もなにもないような新人にぜ〜んぶ持ってかれちゃってます。
ビヨンセはまるで広告塔兼ビジュアル担当という感じです。大胆な事しますねーハリウッドは。ビヨンセ・サイドは怒ってるんじゃないかなー。
しかしこのジェニファーちゃんの歌はスゴイですよ。まるでソウルのディーバ:アレサ・フランクリンみたい。ソウルですソウル!

エディー・マーフィーは、ウィルソン・ピケットとマーヴィン・ゲイとジェームズ・ブラウンをミックス(!)した歌手を演じ、受賞は当然という感じ。
ビヨンセはダイアナ・ロスだし、全体が初のブラック専門ポップス会社の「タムラ・モータウン」がモデルだし、他にもジャクソン5(+子供の頃のマイケル)、B・B・キング、など、60年代70年代のソウル/R&Bファンが観たら、楽しさも倍増です。

こういう映画にアカデミー賞もあげなくちゃ、ハリウッドじゃないですよ。GOOD!


「2001年宇宙の旅」 又左衛門 - 2007/02/07(Wed) 13:15:58 No.4586
一昨日、BSのアカデミー特集で久しぶりに見ました。
インターミッションまでの前半だけですが。やっぱり凄いわコレ!! 今見ても全然古さを感じない、どころか宇宙船のデザインや内部のデザインがモダンそのもの。
高校の頃、最初に映画館で見た時の衝撃。猿人の投げた骨が、宇宙船に変わる場面のうまさ。ウインナー・ワルツと宇宙の画像がぴたりと合う、そのセンスに脱帽したものでしたが、見た当時の感動が何回見ても蘇るのはさすが。

それで昨日、持っているLDを引っ張り出して観ました。冒頭に「序曲」があったんですね。放送ではカットされてました。画質に不満があったので、矢も盾もたまらずDVDを買いに走りました(笑)

「人類の夜明け」のところで、猿人が豹に襲われますが、これはちょっと凄いですね。でも遥か昔に豹がいたんだろうか?(笑)
それと宇宙船内でジョギングする場面がありますが、これは一体どうやって撮影したんだろう? 昔のアステアの映画で、天井を逆さに歩く場面を思い出します。
でも、宇宙船の模型や月の表面の造形等々、その後作られたSF映画と比較しても、手を抜いていないというか、リアル。しかしこの映画が「作品賞」にも「監督賞」にもノミネートすらされてなかったという現実。キューブリックは時代を超えていたんですね。これを見た高校生の私は、遠い未来には、宇宙旅行も可能かもしれないと、本気で信じましたもん。


ドリームガールズは即、観ますよ BJ - 2007/02/08(Thu) 08:42:41 No.4587
ミュージカル映画は見逃せませんからね!
ジェニファー・ハドソンの歌は、すごいらしいですね。舞台になった当時の曲は詳しくないですが、さて、楽しめますかどうか。
アカデミー賞は主要部門から、のきなみノミネートが外されてます。アカデミーって、そういうところが、いまいち信用ならないんですよね。

「2001年〜」も、たまに放送されてますね。不動の名作でしょう。最近はずっと観ていませんが、観なおしたら、どう感じるかは楽しみです。
キューブリックが説明を抜いたために解釈が難解になったのも、映画自体の魅力の前では、マイナスには働きませんでしたね。


Space Odyssey lalaki - 2007/02/08(Thu) 09:25:15 No.4588
又左衛門さん、私も「2001」は、ベータ・マックス、VHS,LD(スタンダード!)、LD(ワイド)、DVDと、ぜーんぶ買うはめになりました。
しかし、今のDVDはこちらのことですからパイレーツですが、LD(ワイド)と比べたら、映像も音もその差は歴然です。このDVDの所持は映画ファンの義務ですね。

私は1968年か9年のロード・ショーの時と、1977年か8年に大阪にあった「シネラマ劇場」のOS劇場で、スーパー・シネラマで観ました。二回目は同劇場のサヨナラ興行でした。あの体験は忘れられません。まさに宇宙にいたようでした。

今でも月に一度は観てます。

キューブリックの凄いのは、「アメリカの」監督なのに、アカデミーはおろかハリウッドまでも相手にせずに傑作を作り続けたことですね。


「あの件」はどうなった? 又左衛門 - 2007/02/08(Thu) 23:56:47 No.4589
「2001年宇宙の旅」について、あれこれ考えていたら、しばらく前に世間を騒がせた「あの件」を思い出しました。
即ち、アポロ11号の月着陸映像は、キューブリックの演出だったという、あの噂です。「2001年」を久しぶりに見直したら、それも彼だったら可能かもしれないと、またぞろ思い出しました。「カプリコン1」という映画もあったしね。だいたい、本当に月に行ったのなら、その後続けて何度でも行く筈だと思いますが。ここいらが変なんだよね。


キューブリックというと BJ - 2007/02/09(Fri) 08:54:25 No.4590
「スパルタカス」も面白かったですね。雇われ仕事のため、自分の作品と認めなかったようですが。
初期の「現金に体を張れ」などもシャープにできあがっていたし、一味違う監督です。

月着陸がキューブリックの演出という噂があったのですか。ありそうな話ですよね。


キューブリックの進化 lalaki - 2007/02/09(Fri) 09:40:17 No.4592
キューブリックで凄いのは、どう見てもよく出来た学生の映画研究会のレベルの「非常の罠」からたった一年で、その斬新な手法とプロフェッショナルな撮影が見事な「現金に体を張れ」を創り、更に4年で、デミルやワイラーのレベルのハリウッド超大作「スパルタカス」をヤスヤスと創ってることなんですよ。しかも「アルバイト」で。

こんなのは常人のワザではないです。
私は映画の神々の一人だと信奉しております。拝。


そうそう、 BJ - 2007/02/10(Sat) 23:35:16 No.4593
「デミルやワイラーのような」という表現は嬉しいですねえ。娯楽大作の巨匠。若い映画ファンにも、こういう監督の映画を味わってほしいものです!
あ、キューブリックの話でしたか…。





[4594] アカデミー賞特集 投稿者:又左衛門 投稿日:2007/02/11(Sun) 00:36:37 No.4594 [返信]
今日はBSで『イングリッシュ・ペイシェント』を観ました。
「アカデミー賞特集」が続行中。
昔見たときは、そんなに良いとも思えなくて途中で脱落したんですが、最近FMでユーミンが「好きな映画」だと発言しているのを聞いて、再挑戦してみる気になってました。

これはラスト30分くらいが「ツボ」なんですね。ここまで我慢して見てないと分からない。女のために3日間歩き続ける男と、男が来ることを信じて待ち続けた女の物語。愛とは、相手を信じること。そしてその信頼に応えること。

このレイフ・ファインズの特殊メイクが凄いですね。
また砂漠の撮影が素晴らしい。砂漠というのは、どこか「エロチック」に感じてしまうんですよ(笑) 何故なんだろう?


恒例の特集時期ですね BJ - 2007/02/11(Sun) 18:04:05 No.4595
又左衛門さん、こんにちは!
私も1回観ていて、あんまりピンとこなかったんですよね。
映画の紹介番組を偶然見たら、山本監督が、この映画、1回じゃ分からないなどと言っておりました。オープニングにもストーリーのカギがあるとか。
レイフ・ファインズ、皮膚がむけたようなメイクでしたっけ。

砂漠というと「アラビアのロレンス」や、「情婦マノン」で死体をかついで歩くシーンが思い浮かびます。


廉価版DVD 又左衛門 - 2007/02/13(Tue) 00:15:31 No.4596
BJさん、お誕生日おめでとうございます!!
何回目ですか、なんて野暮は言いません(笑)
何歳になっても誕生日は「特別な一日」ですから。
実は私の次男は16日が誕生日なんです。某国の某将軍様と同じ日なんですよ。

ところで「2001年宇宙の旅」のDVD買ったら、今キャンペーン中とかで、続けて廉価版のDVDを衝動買いしてしまいました(笑)
なにしろ「ブリット」が¥980。「推定無罪」は¥690ですよ! 買わない手はないでしょ。¥500のワンコインDVDにはかなわないけど画質が全然違いますもんね。これらはワーナーなんですが、他社で安く買えるDVDが無いかと調べています。

そして、しばらく具合が悪くて動かなかった、DVD/LDコンパチプレイヤーがまた機嫌よく動き始めたので、昔集めたLDを見てみました。「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」「タクシー・ドライバー」「卒業」「断崖」「華麗なる賭け」などを冒頭の5分ずつくらい見たんですが、ついつい見入ってしまうんですね、これが(笑)

やっぱり「良い映画には魔力がある」ことを実感しました。
いずれも、もう画質が劣化してるし、チャプターすら無いものもあったりして、早くDVDに買い換えたいのは山々なんですが.....それである映画のサイトで検索してたんですが、上記の「華麗なる賭け」は未だにDVD化されてないんですね。何故なんだろう? 「エデンの東」も同様。版権か何かの問題でしょうか? 一日も早いDVD化を期待します。


ありがとうございます。 BJ - 2007/02/13(Tue) 08:29:22 No.4597
生まれてから、はや○年目です。
某国の将軍様は同じ月ですか!? うーむ。

980円のDVDは以前から見ますが、690円は激安ですね。投げ売りというか。(笑)
私は持っていたLDは売り払ってしまいました。大きいし、保存するのも邪魔なんですよね。
出ていないDVDも多いです。すべての映画ファンが望む映画をDVD化するのは数の上で大変ですが、ぜひ、どんどん作ってほしいですね。


「君の瞳に乾杯 !」 又左衛門 - 2007/02/14(Wed) 23:03:44 No.4598
BSで「カサブランカ」「第三の男」が放映されました。
「カサブランカ」は、途中まで別のドラマを見ていて、つけたらもう空港のシーンでした。このシーンは何回見てもいいですねぇ。ボギー、かっこよすぎ。バーグマンとの訣別にこの台詞。この日本語の台詞を考えた人に乾杯したい。

クロード・レインズ演じる署長が「ビシー水」とラベルの貼った(何故か英語。笑)瓶を屑篭に捨てるカット。これはビシーにドイツの傀儡政権ができたことへの抵抗という意味らしいですが、ちょっと見にはわからない。

数年前買ったDVDの特典映像を初めて見てたら、この映画、元々は舞台劇だったとか。知らなかった。この特典映像にはバーグマンの娘さん(イザベラじゃないよ)が出て、母の思い出を語ってますが、そっくり。

さて「第三の男」。終了後に山本晋也監督が解説。冒頭のナレーションと、最後の方の地下道から指が出て動く場面は、キャロル・リード監督自身が演じたという裏話。
器用な人なんですねぇ。これもLD持ってるんですが、¥500のDVDを買ってしまいました。でもやっぱり画質はひどいです。ビデオ以下の解像度。

どちらの作品も、何回見ても「発見」があります。気がつくと、結局「限られた同じ映画」を何回も見てるんですね。普通の映画は、一回見れば充分。複数回見ても飽きないのは「良い作品」。そして「傑作」は10回以上見ても決して飽きない。どころか「新たな発見」がある。これは真実。


名作ですねえ BJ - 2007/02/15(Thu) 08:53:22 No.4599
「カサブランカ」「第三の男」などは、名セリフ、名場面、名俳優と揃った作品で、色あせません。
ビシーというのは、知らない人のほうが多いはずで、なかなか分からないですね。
「カサブランカ」は私も持っていますが、その版には特典はなかったです。惜しい。
「第三の男」は500円のを持っていますよ! 画質はこだわらないので、あんまり文句ないです。観られればいいかなと。(笑)

こうした名作は何度も観たいものですね。


何度も観たら・・・ lalaki - 2007/02/15(Thu) 09:47:33 No.4600
此の頃、私も良く考えるんです。
ひょっとして、新作映画がなくなったとしても、自分は格別気にならないのではと・・・。

この前数えたんですよ。何度も観続けてる名作の本数を。
キューブリック:10本、フェリーニ9本、ヒッチ先生10本、タルコフスキー5本をはじめ、黒澤、アルトマン、ヴィスコンティ、コッポラ・・・・と、合計すると約60本!
これらの作品は最低一年に二回は観ますから、これで120本!!

一年は52週ですから、週二回、これらの作品を観たら、もう足りない!
例えば、「バベル」も「ドリーム・ガールズ」もいい映画でしたが、とてもこのラインナップに並ぶにはちょっとつらい。「バベル」だったら「ノスタルジア」(タルコフスキー)を観たくなるし、「ドリーム・ガールズ」だったら「ブルース・ブラザース」を観たくなります(あっちはホンモノですからね)

こういうのは歳とって頭が固くなってるんでしょうか・・・。


新作なしでも、 BJ - 2007/02/15(Thu) 23:34:55 No.4601
だいじょうぶじゃないですか!
たしかに昔の映画には、圧倒的に素晴らしいものがあります。
でも私などは「ムーラン・ルージュ」「マルホランド・ドライブ」あたりは、はや名作の域に入っております。

若い映画ファンだと、いまの映画(たとえば「バベル」としましょう)を好きになって、将来「昔の映画はよかったなあ。「バベル」なんて最高だったぞ」なんてことになるのかもしれませんよ。


結局、「完成度の違い」かな? 又左衛門 - 2007/02/16(Fri) 00:22:23 No.4602
皆さん こんばんは。
#54100 踏んだみたいです。ご報告しておきますね。
「新作」無くてもは、ちょっと寂しいです(笑)やっぱり。
でも最近もてはやされている作品で、10年後に残っているものが果たしていくつあるのかを考えると、何とも言いがたいですね。
映画は「時代を映す鏡」みたいな側面もあるので、時代が変化すれば当然ながら映画も変化するのでしょう。でも時代を超えて生き残る作品もあるのは事実。何といっても「人間の本質」は変わらないのだから。上辺だけの作品は消えていく。

あぁ、ところで「カサブランカ」「第三の男」。どちらも「三角関係」が共通の構造にあります。恋愛映画の定番かも。微妙な恋愛感情がもたらす心理の綾。そして決して「ハッピー・エンド」にしないこと。これが見終わった後の余韻を生む。成就した恋より、失った恋のほうが遥かに「深い」でしょ?


Re: アカデミー賞特集 lalaki - 2007/02/16(Fri) 09:54:57 No.4603
>「バベル」なんて最高だったぞ」なんてことになるのかもしれませんよ。

当然そうなりますね。例えば「マトリックス」こそが最高傑作と考える人々は世界中に山ほどいるでしょうね。CGの無い映画などサイレントと同じと思っているファンもいるに違いない。
かくいう私も、’50年代以前の映画はすごく少ないですし。

>ところで「カサブランカ」「第三の男」。どちらも「三角関係」が共通の構造にあります。

これですよ、これ!これは一つの映画のナゾを解くキーワード。「3」というのは映画の基本構造の一つと思うのです。
「2001年」の宇宙船の中も、2人の宇宙飛行士とHALの3人、「めまい」も不倫の恋人2人と亡霊の3人、タルコフスキーなどは、終生に渡ってその主人公は3人でした。
映画のパンドラの箱を開けるキーかも知れませんよ、これは!


たしかにね...... 又左衛門 - 2007/02/16(Fri) 15:01:42 No.4604
>「三角関係」が共通の構造にあります。
セルフレスですが、
特に色々な「恋愛映画」の基本パターンみたいです。
>これは一つの映画のナゾを解くキーワード。「3」というのは映画の基本構造の一つと思うのです。

『エデンの東』のキャル(ディーン)と兄アーロンとその恋人アブラ。『陽のあたる場所』の主人公と元恋人とテーラー。『風と共に去りぬ』のスカーレットとバトラーとアシュレー。いずれも「三角関係」が心理的葛藤を生み、最悪は殺人にまで至るという悲劇の原因となるわけです。そもそも「三角関係」がなければ、ドラマは進行しないわけです(笑)

『ひまわり』『シェルブールの雨傘』がいつまでも心に沁みるのはそういう理由ですかね。「ままならない浮世の三角関係」が映画の「ツボ」。
あ、そうそう『太陽がいっぱい』もね(笑)


3人の人間関係 BJ - 2007/02/16(Fri) 22:40:34 No.4605
又左衛門さん、キリ番おめでとうございます。

そうですね、私はハッピーエンドのほうが好きなはずなのですが、「ムーラン・ルージュ」も「マルホランド・ドライブ」も、悲しい恋なんですよね。そのほうが心に染みるのは確かなのでしょう。
しかも、どちらも三角関係あり! 2人だと安定していて、もう1人参加すると、ぐちゃぐちゃな葛藤が出てくるわけですね。はい。





[4606] 正直、ガッカリ 投稿者:又左衛門 投稿日:2007/02/18(Sun) 20:36:58 No.4606 [返信]
今頃言うのも何なんですが......
遅蒔きながら、『姑獲鳥の夏』をレンタルで借りて見ました。ずっとこのところDVDが故障してたもので。感想は期待はずれと言わざるをえませんでした。一緒に見てた妻は原作は読んでないのですが、「さっぱりわからない」と申してました。原作を読んでた私は失望。読んでない人には理解しがたい。

これはやっぱり「映像化」は難しい世界です。
実相寺監督でさえこれだもん。かなり手を焼いたはず。
映画では、この原作の弱点があらわになってしまい、原作の持つ良さ(京極堂のペダンチックな博識に感嘆する部分)が、映画だと「うざく」感じられるので、最小限に留めてました。そして関口が前半で「姑獲鳥の幻影」を見るカット。これ私はしらけてしまいました。二時間という制約の中では、ストーリーを追うだけに終始してしまいました。

これだと、これ以降の長編は映像化は難しいのでは。むしろ私は短編は映像化に向いていると思うのですよ。
今日は「乱歩地獄」を借りました。感想はまた後ほど。


そうでした BJ - 2007/02/19(Mon) 08:12:23 No.4607
又左衛門さん、こんにちは!
あの作品は、よく分からないものになっていましたね。
とにかく2時間では、原作とは違ったアプローチにせざるをえないでしょう。それがまた難しいです。

先日、次作の製作記者会見があったようで、前作とはイメージを変えるような話です。監督も違いますしね。
さて、どうなるでしょう。
配役は、関口役だけ交代するとか?


乱歩地獄 又左衛門 - 2007/02/20(Tue) 23:50:57 No.4608
>次作の製作記者会見
>監督も違いますしね
これは 今度はどの作品なんですか?
よかったら 教えてください。

タイトルの『乱歩地獄』
前々から見たかった一本なんですが、やっと見ることができました。これは「期待通り」と申し上げておきます(笑)。
そもそも乱歩先生の作品の中でも割とマイナー且つ、やや「病的」と評してもいいくらいな「芋虫」と「蟲」が見れたのですから! まさか「芋虫」が映像化されるとは思いませんでした。何しろご存知のように、戦時中「発禁」処分になったほどの問題作ですからねぇ。今だってどこぞの団体からクレームが来ないとも限らないくらいです。

「蟲」はおぞましいくらいの作品で、映画封切りの頃始めて読んだんですが、なかなか原作のエキスを忠実に映像化してます。これを演じた緒川たまきさん、さぞ大変だったろうなぁ(笑)
というのもこの作品、本来「グロテスクの極致」なんですが、割と明るく撮っているので、不思議にも途中で「笑える箇所」があるんですよ。これで多少救われてる気がします。

実相寺監督担当は「鏡地獄」です。20ページ足らずの短編なので脚本で膨らませてますが、監督初期の「無常」を思い出させるエロさ全開で良い仕上がりです。全編を通して、浅野忠信氏が出演してますが、ここでは「明智」役を演じてます。しかも「ロン毛」(笑)


「魍魎の匣」です BJ - 2007/02/21(Wed) 08:26:50 No.4609
第2弾。原田眞人が監督します。
前回、関口演じた永瀬正敏は体調不良とかで降板、今度は椎名桔平になります。
前作にもまして難しい原作ですよね。

「乱歩地獄」は映画館で観たかったのですが、逃しました。
面白そうですね。なんとか観てみたいと思います。
緒川たまきさんは「ユメ十夜」で素敵でしたし。


オズの魔法使い 又左衛門 - 2007/02/22(Thu) 17:19:17 No.4610
>「魍魎の匣」
そうですか。これは前作以上の長編ですね。私も半年前に買ったのですが、未だ「積んどく」です(笑)
というのも、司馬さんの「翔ぶが如く」を読書中なので。なにしろ全10巻、総ページ約3000ページ以上の長さなもんで(笑) ようやく第8巻が終わりそうです。

>原田眞人が監督
たしか「突入せよ 浅間山荘」を監督されましたよね。映画評論もされますが。クランク・インはいつごろなんでしょうか? 堤さんは そのままですか?

昨夜はBSで「オズの魔法使い」を見ました。画質が以前より随分と改善されている感じがしました。これ制作は日本で言うと「昭和14年」ですよ! それなのにこのカラーの発色の素晴らしさ。太平洋戦争に突入する前でこれですから、こりゃ日本が勝つわけがない。

ジュディ・ガーランド。日本流に数えると「大正11年生まれ」。うちの親父より2歳上。私生活は悲惨でした。「薬物依存」の暮らし。そして惨めな死。


今年中に公開 BJ - 2007/02/23(Fri) 00:45:14 No.4611
いちばん下にリンクがありますが、すでに撮影は去年からで、年内に公開予定だそうです。
関口以外のメンバーは、ほとんど変わりません。
次作は黒木瞳さんが出るとのこと。宮藤官九郎も。

「オズの魔法使」は大好きです。DVDもありますけど、持っていると安心して、観るヒマが…。
アメリカ映画の大豊作の年1939年の作品ですね。「風と共に去りぬ」「駅馬車」など。

http://www.fjmovie.com/main/news/2007/0107_mouryou.html





[4612] 祝 ! スコセッシ監督 投稿者:又左衛門 投稿日:2007/02/26(Mon) 18:46:35 No.4612 [返信]
私は今 WOWOW見れませんので、あくまで受け売りですが。
やっと 念願のオスカーを手にしたそうです。
スコセッシ監督、おめでとうございます。
私に言わせれば、「タクシー・ドライバー」でとっくの昔に取っていて当然の人でした。遅すぎる....
レオ君も凛子ちゃんも残念。まだ先は長いから。


よかったですね! BJ - 2007/02/27(Tue) 08:44:31 No.4613
作品賞「ディパーテッド」、監督賞と合わせて取りましたね。
私は「バベル」かと思いましたが、アカデミー会員には内容が難しい映画だったのでしょうか。(皮肉交じり。)
「ディパーテッド」みたいなギャングものは、私は好きではないのですけどね。
「タクシードライバー」は同感。賞をとって当然の映画だと思います。


天声人語 又左衛門 - 2007/02/28(Wed) 23:47:55 No.4614
今朝の朝日新聞の、「天声人語」欄にアカデミー賞授賞式でのスコセッシ監督のスピーチが取り上げられてました。
「もう一度 封筒を確認してくれるかな」だって。
日本じゃ とてもこんな洒落たジョークなんか言えないよ(笑)。緊張してガチガチになって言葉が出てこないはず。
多分ノミネートされる度に受賞のスピーチを練りに練ってたんだろうな、きっと。そして落選が決まると「またか」って感じで落ち込む。しばらく経つとまた、「今度こそ」と気を取り直して新作に挑戦する。何も賞を取るために映画を撮っているわけではないのだから......

WOWOW視聴されて、何か面白い場面・スピーチなどありましたら、ご紹介くださいませ。


週末に鑑賞予定です BJ - 2007/03/01(Thu) 08:20:56 No.4615
授賞式の録画は週末に見る予定ですので、感想はその後で。
「封筒を〜」のことはニュースで見ました。
今まで受賞を逃していたので、今回だって本当かどうか不安だよ、というジョークでしたね。
ショーとして、どんなエンタテインメントを見せてくれるか、楽しみです。