サンダーバード
THUNDERBIRDS
監督 ジョナサン・フレイクス
出演 ブラディ・コーベット ソーレン・フルトン ヴァネッサ・アン・ハジンズ ソフィア・マイルズ ロン・クック ベン・キングズレー ローズ・キーガン デオビア・オペレイ ビル・パクストン アンソニー・エドワーズ
撮影 ブレンダン・ガルヴィン
編集 マーティン・ウォルシュ
音楽 ハンス・ジマー
2004年 アメリカ作品 95分
評価☆☆★
ジェフ・トレーシー「さあ、きょうはアランがサンダーバードの一員となったお祝いパーティーだ。みんな、楽しくやってくれ」
BJ「ちょっと待ってください、いいんですか、彼はまだ学生のこわっぱですよ」
ジェフ「誰だね君は。どうしてこの島にいる? それに、こわっぱって何のことだ?」
BJ「ああ、失礼しました。いや実は、私はミス・ペネロープ・クレイトン=ワードの友人で、しがない映画好きの男です。2004年の過去から来ました」
ジェフ「何をわけのわからんことを言ってるんだね。まあ、ミス・ペネロープの知り合いなら構わないが…」
ミス・ペネロープ「おじさま、紹介が遅れましてすみません。怪しいかたではありませんのでご安心を」
アラン「ぼくがサンダーバードに乗るのは反対だって言うんですか?」
BJ「いやいや、ただ、サンダーバードを操縦するのは難しいんじゃないかと思って、ちょっと心配だったからね。学校の勉強のほうも、まだあるだろうし」
ティンティン「アランをいじめると許さないわよ」
BJ「おっと、変なパワーを使うのは勘弁してください。でも、びっくりしました、あのフッドと同じ力を持ってるなんて。そういえば、日本でテレビ放送したとき、あなたの名前はミンミンだったんですよ。Tintinをそのままカタカナにするのは、やばかったんですNHK。チ○チ○ですからね。勝手に名前変えちゃって申し訳ない」
ティンティン「ほんと、わけわかんない。あなた、本当はスパイかなんかじゃないの」
BJ「そんなことはないです。ぼくは映画の感想を述べに来たんです」
スコット「おお、映画を観てくれたんですか。どうでした?」
BJ「えーとですね、アラン以外の兄弟は、ほとんど脇役の添え物でしたね。宇宙に行ったっきり、置いてきぼりですもん」
バージル「そう言われると、一言もないね」
ゴードン「今回は脇に回ったけど、次回はがんばるよ」
ジョン「ぼくは5号の宇宙ステーションにいるばっかりで、つまんないんだけどなあ」
BJ「あ、私もそう思います。いまは知りませんけど、もう少しすると、アランと交代勤務になるはずですよ」
ジョン「なんで知ってるんです?」
BJ「いやあ、テレビではそういうことに…」
ジェフ「今は2065年だが、君は過去から来たと言ったね。私たちの未来のことが分かるのか。テレビで見てるというのは、いったい…」
フッド「そんなことはどうでもよいではないか。わしにも酒をくれ」
ブレインズ「お、お前はなぜ、こ、ここにいるんだ!」
フッド「ふふふ…。わしは神出鬼没なのだ。そこがいいところだ」
BJ「あ、ブレインズ博士! サンダーバードのメカを作った手腕は素晴らしいです。その道の世界一の科学者でしょうね!
フッドさんも、こんにちは! テレビと、けっこう似てますね。ガンガン悪役がんばってください。悪いヤツですが、パワーを使うと疲れるというのがとても親しみが持てたりして、憎めませんね!
あれ、きょうは手下のおふたりはいないんですか? けっこう、マンガチックで面白いキャラなんですけど…」
フッド「おらんわ! ごちゃごちゃとうるさいやつだ。きょうはわしひとりで乗り込んだのだ」
BJ「それは残念。ぜひ、次回は連れてきてください。
…ところで、いまは、お父さんのジェフさんも自ら出動してるんですね。基地で指揮をとってるものだとばかり思っていました。あ、これもテレビで見ていたから、そう思ったわけですが。若い頃は飛び回っていたんですね。ただ、5号の救助に、みんな揃って3号に乗って出ていくのはどうかと思うんですけど。何かあったら総くずれで、どうしようもないじゃないですか。今回はアランたちが思いがけなく活躍してくれましたけど」
ジェフ「それは私も反省しているよ。若気の至りで、なんともお恥ずかしい」
BJ「しかし、フッドさんも、よく、宇宙にいる5号の位置を知ってましたね」
フッド「わしに不可能はない!」
BJ「ごもっとも。べつに文句はありません。お子様向け映画ですしね」
ファーマット「それってバカにしてるの?」
BJ「おお、ブレインズ博士のお子さんだね。博士の子どもなんて、映画で初めて見たよ。でも、よく活躍してたよね。主役のひとりと言っていい」
ファーマット「まあね。そりゃ、ぼくがいなけりゃ大変なことになってたさ」
BJ「そうそう。君とティンティンとアランの3人が主役だった。悪党と3人の追っかけっこ中心の、子ども向けの映画になってたということなんだ。テレビシリーズのファンが見たら、多少がっかりするんだよ」
ミス・ペネロープ「映画を作ったのは、テレビシリーズがあまり知られていないアメリカだし、時代というものが違ってきているし、しかも人形劇から実写に変わってる。オリジナルと違ってくるのは、しかたないところもあるわね」
BJ「ええ、まあ、オリジナル人形劇が作られた1960年代に近いレトロ感は、にじませていたのかなあと思いますが。ちょっとコミカルにしようとしても、なんか、はじけてないんですよね。
続編があっても、あまり期待しないことにします。
あ、最初のアニメーションは面白かったです。
それと、お聞きしたいのですが、サンダーバードのメンバーが、了解という意味で、FAB(エフエービー)と言うでしょう。あれはどういう意味ですか。ミス・ペネロープが所属していた諜報機関はFederal Agent Bureauといいますね。そのことですか?」
ミス・ペネロープ「諜報機関の頭文字は偶然合ってるけど、了解のFABは、fabulousのことかもしれないわ。すばらしい、みたいな意味の単語よ。テレビシリーズの製作者の奥さんがよく言っていた言葉だ、という話もあるけど。でも、よく分からないの」
BJ「隊員のみなさんは知ってるんでしょう?」
一同「知らないなあ」
BJ「ありゃまあ。知らずに言ってるんですか…。まあ、いいや。
そうそう、ミス・ペネロープのファッションとアクションはよかったです。あんなに強いなんて驚きました。テレビでは、あんなことしてなかったのに。それから、お風呂のシーンも素敵でした! 映画の中の、唯一の素敵なお姉さんですからね」
ミス・ペネロープ「ありがとう、BJさん。お世辞がお上手ねえ」
BJ「お世辞なんかじゃありません。私はきれいな女の人が好きです!」
ジェフ「さあさあ、映画の批評はこのくらいにして、飲みませんか。せっかく過去から来たんだし」
アラン「そうだよ、そうだよ。さあ、どうぞ」
ティンティン「って、アラン! 未成年なのに、お酒飲んでちゃダメよ!」
フッド「まあ、いいじゃないか。カンパーイ!」
BJ「あーた、さっきから、ずうずうしいなあ…敵のくせに…」
ミス・ペネロープ「なんだか敵味方なくなってきたわね。そうそう、パーカー、あとでBJさんを、きちんと過去にお送りしてね」
パーカー「かしこまりました、お嬢さま。おまかせください」
BJ「よろしく頼みます、パーカーさん。さあ、とにかく国際救助隊、これからも世界の危機を救って活躍してくださいよっ!」
一同「FAB!」
〔2004年8月8日(日) 日劇3〕
映画感想/書くのは私だ へ トップページへ