オペラ座の怪人

THE PHANTOM OF THE OPERA
監督 ジョエル・シュマッカー
出演 ジェラルド・バトラー  エミー・ロッサム  パトリック・ウィルソン  ミランダ・リチャードソン  ミニー・ドライヴァー  ジェニファー・エリソン
原作 ガストン・ルルー
脚本 アンドリュー・ロイド・ウェバー  ジョエル・シュマッカー
撮影 ジョン・マシソン
音楽 アンドリュー・ロイド・ウェバー
編集 テリー・ローリングス
美術 アンソニー・プラット
衣装 アレクサンドラ・バーン
2004年 アメリカ・イギリス作品 143分
ナショナル・ボード・オブ・レビュー…ブレイクスルー・パフォーマンス賞(エミー・ロッサム、以下、受賞者は同じ)
サンディエゴ映画批評家協会賞…撮影賞
ブロードキャスト(放送)映画批評家協会賞…若手女優賞
サターン賞…若手俳優賞
評価☆☆☆☆


酔いしれました。堪能しました。素晴らしい!
音楽のパワー。見事な歌唱力。絢爛華麗な舞台。それだけで、もう満足!

やっぱりミュージカルが好きなんだ、と自分自身に再確認させるような、夢のような時間だった。

劇中、エミー・ロッサムが初めて歌う場面。なんと綺麗な歌声なのか。素晴らしさに泣けた。(すぐ感激して泣くので、何で?ということは気にしないように。)
歌声が一気に高音へ上がって歌い終わったときには、鳥肌もの! アンドリュー・ロイド=ウェバーの曲作りの技巧も凄いのだと思う。
もう、ここでファントム・オブ・ジ・オペラの世界に鷲づかみ!に持っていかれてしまった。
ロッサムの無垢な少女っぷりが、ぴたり、はまる。(無垢というのも怖いものだけどね。)
ジェラルド・バトラーの歌も、負けず劣らず、いい。舞台での怪人と比べて、どうだ、とか言われるが、この映画はこの映画なのだから、これでいいのだ。

プリマドンナを演じていたのが、ミニー・ドライヴァーだったとは…あとで知って驚いた。(オペラの歌唱をしていたけれど、どうも彼女の歌は吹き替えらしい。)
それに、ミランダ・リチャードソン。「めぐりあう時間たち」が印象に残るが、彼女も、なにか、ぴったりの役だったなあ。

映画でも舞台でも、とても有名なストーリーだが、私は初めて観た。そのぶん、面白さが大きかったのかもしれない。
話としては、すごく簡単。しかしながら、愛や救済といった素晴らしいテーマがある。ひねくれた愛の結末は、どうなるのか…。
雰囲気として、劇場に怪人が棲みついているというのが、なんともいえずミステリアスですね。

ロイド=ウェバーの音楽。オペラチックなミュージカルを作り上げる技量は、お見事としか言えないでしょう!
彼と監督の2人で脚本をも書いているのだから、本当に、この作曲家の満足の行く映画に仕上がったのではないだろうか。
素材がいいこともあり、どんなジャンルの映画でも作っちゃうような印象のある職人監督シュマッカーにとっても、代表作のひとつになりそうだ。

悲しいファントムに、感情移入して、ぼろ泣き! となりました。
なぜなら、もてないのが一緒だから!(笑)
自分への、よい誕生日プレゼントでありました。

〔2005年2月13日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕


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