宇宙戦争

WAR OF THE WORLD
監督 スティーブン・スピルバーグ
出演 トム・クルーズ  ダコタ・ファニング  ジャスティン・チャットウィン  ティム・ロビンス  ミランダ・オットー
原作 H・G・ウェルズ
脚本 デビッド・コープ
撮影 ヤヌス・カミンスキー
編集 マイケル・カーン
音楽 ジョン・ウィリアムズ
ナレーション モーガン・フリーマン
2005年作品 114分
ハリウッド映画祭…視覚効果賞
ラスベガス映画批評家協会賞…若手俳優賞(ダコタ・ファニング)
ブロードキャスト映画批評家協会賞…若手女優賞(ダコタ・ファニング)
セントラルオハイオ映画批評家協会賞…録音賞
視覚効果組合賞…単独視覚効果・モデル&ミニチュア・合成賞
評価☆☆☆★


怖かった。泣きそうだったよ、初めは。だんだん慣れたけど。
天候が急変して雷のようなものが落ち、やがて地割れへと続いていく。これは天変地異の怖さともイコールである。
それからは、いったい、何が出てくるのか、何が起こるのかという不安。
映像と音響のすさまじさが、怖さを増幅する。

スピルバーグは、サービス精神いっぱいに見せてくれる。
宇宙人の乗り物(トライポッド)の登場から始まって、宇宙人の容赦のない攻撃、逃げ惑う人々。さらには、人間が捕われているトライポッド内部のシーンがあったり、ヤツらがどんな姿の宇宙人かも、しっかりとカメラに映っている。

トライポッドの動く音が、どこか恐怖心をそそるような音で、とてもいい。
観ていて思った。こういう映画は、音響と映像が生命線だ。設備のいい映画館で観てこそ、面白い。
最近はアメリカでも映画館離れが起きて、家庭でDVD鑑賞で済ませる傾向があるようだが、もしこの映画をテレビで観たら、少なくとも本来の面白さの半分ほども失うことになるのではないか。

トム君たちが逃げてきて、地下室に隠れる場面では、トライポッドのカメラアイ?が探索に伸びてやってくるのだが、どこかで観たような「絵」だなあと思った…「アビス」か?
敵の「目」に見つかる、見つからない、という隠れんぼでハラハラさせようというのは、お約束っぽいネタかもしれないけど、私にとっては、ちと食傷気味。

ダコタ・ファニング嬢は、主演女優といっていい。それほど画面に出ずっぱり。ということは、ほとんどトム君と一緒にいる、ということでもあるね。(つまりトム君も出ずっぱり。

宇宙人たちは、日本にも襲来したらしく、「大阪ではトライポッドを3台(だったか?)倒したんだ」とティム・ロビンスが言う。「日本人にできて、おれたちにできないことはない」…日本向けサービスしてますね、スピちゃん(監督)。悪く取ると、「日本人でさえできるんだから…」ということにもなるが、そういうふうには考えないように。
そういえば、磁気嵐が来たとかなんとかで、日本からのテレビ中継もあったっけ。

エンドクレジットを観ていて驚いたのは、ナレーションがモーガン・フリーマンだったこと!
最初と最後だけで、そんなに出番はなかったのだけれども。
つい最近では「ミリオンダラー・ベイビー」でもナレーターをやっていたし。いまどきはナレーションといえばモーガン。なのだろうか!?
思わず上記キャストに、ナレーションで名前書いちゃったよ。

圧倒的な強さを見せる宇宙人。さて、どうやったら負かすことができるのだろうか。そこが、ちょっと「あらら?」なオチなのであった…。

…しかし、あの宇宙人たちは、地下室に何しに降りて来たんだ?




〔2005年7月2日(土) 日劇1〕


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