アイランド

THE ISLAND
監督 マイケル・ベイ
出演 ユアン・マクレガー  スカーレット・ヨハンソン  ショーン・ビーン  ジャイモン・フンスー  スティーブ・ブシェミ  マイケル・クラーク・ダンカン  イーサン・フィリップス
脚本 カスピアン・トレッドウェル=オーウェン  アレックス・カーツマン  ロベルト・オーチー
撮影 マウロ・フィオーレ
編集 ポール・ルベル  クリスチャン・ワグナー
音楽 スティーブ・ジャブロンスキー
2005年 アメリカ作品 136分
評価☆☆☆★


面白かった。優待券をもらってタダで観たから、というわけではない。仮に、前売券代1300円を出しても惜しくなかっただろう。(最近は前売券を買うので、正規料金の1800円は、めったに払っていない。)

100パーセント、どんな話なのかを知らずに観たので、まず、あの管理された生活は、いったい何なんだろう?という興味で、序盤は物語に引っ張られた。
楽な仕事をして、食事でも健康管理され、いたれりつくせりの生活。抽選に当たると、夢の島「アイランド」に行くことができる。
ところが、いろいろと疑問を抱く者というのは、どこにでも、いるものなのだ。そこから、お話が広がっていく。
この管理社会の仕組みについては、へえー、なるほど考えたねー、と、面白く観た。

後半は、いかにもベイ監督らしい、大規模アクション炸裂で楽しませる。
軍隊なみのチームによる派手な追っかけあり、カーチェイスあり、「スター・ウォーズ」シリーズのスピーダーバイクみたいな乗り物も登場(「ワスプ」というらしい)。
「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」で、ユアン君、活躍中の夏だが、ここでも場所を変えて大活躍。
1人2役とも言える終盤では、自分もかなり楽しんで演技しているように見えた。ここは面白い展開だった。
ラストシーンでは、不覚にも(?)うるうるしてしまった…。ああいう、感情が湧き上がるようなラスト(ネタばれするので言わないけど、集団のシーンね)には弱いんだよねー。

ユアンは、相変わらず嫌味がないし、上手だし、スカーレット・ヨハンソンはアクション映画出演というのが意外だったが、やはり、うまく無難にこなしている。けっこう演技(など)についてワガママを言う女優という噂も聞いていて、本当のところはどうなのか知らないけど、これだけのスターになれば、多少ワガママでもいいんじゃないでしょうか。(女優に甘いワタシ。)

スティーブ・ブシェミが、いつもながらユニークです。
あの、ご面相だからユニークになるなといっても無理か(笑)。
ユアンと仲良しの役で、しょーがねーなーという感じで、彼の行動に付き合うわけだが、はたして、どうなることやら。(それは映画を観てのお楽しみ。)
マイケル・クラーク・ダンカンも出ていたが、あまり出番なし。なにやら、「グリーンマイル」のときのイメージを思い出した。
ショーン・ビーンは…観ている間、誰だったっけなー、こいつ。ワルそうで、いいじゃん。と思っていた。失敬、失敬。ショーンじゃないの。いい脇役、存在感出すよね!(と、後でフォローしても遅い、という声が聞こえる…)

テーマとしては重大で、警鐘を鳴らしているといえば言えるし、だが、進んで鳴らしてはいない。娯楽映画一直線だから。
観た人が、引き続いて考えればいいことである。




〔2005年7月30日(土) 池袋東急〕


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