妖怪大戦争

監督 三池崇史
出演 神木隆之介  高橋真唯  栗山千明  三輪明日美  吉井怜  成海璃子  根岸季衣  南果歩  阿部サダヲ  近藤正臣  菅原文太  豊川悦司  宮迫博之  岡村隆史  竹中直人  柄本明  忌野清志郎  遠藤憲一  佐野史郎  宮部みゆき  大沢在昌  京極夏彦  荒俣宏  水木しげる
脚本 三池崇史  沢村光彦  板倉剛彦
撮影 山本英夫
編集 島村泰司
音楽 遠藤浩二
主題歌 忌野清志郎  井上陽水
妖怪キャスティング 京極夏彦
2005年 124分
評価☆☆☆


この映画は子ども向けかな、と考えていたのだが、思ったより面白かった、という評をいくつか見かけて、では観てみようかなと映画館に足を運んだのであった。
三池監督の映画では「カタクリ家の幸福」(2001年)が面白かったので、そこだけは少し期待していた。

結果。楽しんで観ました。いわば、脱力系(力が抜けるような展開と笑いで進行する、というか…)の映画なので、映画に対する見かたが堅苦しい人には向きません。

それにですね、栗山千明さんと高橋真唯さんの、お色気! これは思いがけない収穫でござんした。
栗山さんは「キル・ビルVol.1」の、“ゴーゴー夕張”役が印象的な女優さん。本作では役名である“鳥刺し妖女アギ”ならぬ、“あゆ”(浜崎あゆみ)みたいなコスプレ・ミニスカ姿で、妖怪には見えないぞ。(笑)
エンドクレジットが出るまで、私は栗山さんとは知らなかった!

高橋さん。私は彼女を初めて知った。川姫という妖怪の役で、ふとももが…ふとももが! すっごくいいのだ! こんなんで膝枕されてて…男の憧れですね。
コスチュームが深く分かれていて、どこまで見せてくれるんだ、ふともも!
……失礼。とりみだしまして。

まあ、ヘンで面白いです。
敵が「帝都物語」の加藤保憲で、手下がコスプレ美女。作り出すのは「機怪」という、廃棄物と妖怪ミックスの怪物。
ゆるい笑いと、ときめく色気(?)と、さりげない主張が、確信犯的に表われる。
言葉として、はっきり主張されたのは、たとえば「復讐は人間の証し」とか「戦争は腹が減るだけ(by水木しげる御大)」とか。

主題歌が、忌野清志郎と井上陽水!
映画が始まる前に館内に曲が流れていたのだが、小さい豆と書いてアズキ…読めねえぜ コマメだろ♪ なんて歌詞に笑ってしまった。
映画では、このコマメ、いや、小豆を扱う、妖怪・小豆洗い(岡村隆史、すごい変装。…変装というか?)が、とても重要な存在になるのだった。
重要といっても、脱力的に笑えるオチに突入するわけなんだけどもさ。

ただ、神木くんの「真っ白なウソ」には感動した。あの場面、彼に、こう答えてほしいなあと思っていたら、そのとおりに答えた。泣けたよ。

大人になるって…何かを忘れてしまったこと? 悲しいね。




〔2005年8月14日(日) 丸の内ピカデリー2〕


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