ハリー・ポッターと炎のゴブレット

HARRY POTTER AND THE GOBLET OF FIRE
監督 マイク・ニューウェル
出演 ダニエル・ラドクリフ  ルパート・グリント  エマ・ワトソン  ロバート・パティンソン  スタニスラフ・イワネフスキー  クレメンス・ポエジー  レイフ・ファインズ  マイケル・ガンボン  デヴィッド・テナント  ケイティ・リュング  ゲイリー・オールドマン  マギー・スミス  アラン・リックマン  ロビー・コルトレーン  トム・フェルトン  ジェイソン・アイザックス  ティモシー・スポール
原作 J・K・ローリング
脚本 スティーヴ・クローヴス
撮影 ロジャー・プラット
編集 ミック・オーズリー
音楽 パトリック・ドイル
美術 スチュアート・クレイグ
2005年 アメリカ作品 157分
英国アカデミー賞…美術賞
評価☆☆★


「ハリー・ポッター」シリーズ新作の公開2日目。場所は東京・六本木の映画館、日曜日の午前中ということもあるのか、外国人の親子連れの姿を、かなり見かける。 

さて、感想。あんまり、ほめないので、あしからず。
しかし、あくまでも私自身の感想を正直に書くものであって、楽しんで観た方たちの見かたを否定するものではないことは当然である、と前置きしておきます。

今回のハリポタは、学校対抗魔法試合と、ダンスパーティのお話といっていいか。そういう印象。
これまでの3作で恒例だった、ハリーの叔父・叔母の家での大騒ぎがない。
3作目で家出同然に飛び出したハリー。もしかして、もうあの家には帰ってなかったりして? それとも時間短縮のための単なるカットかな?

クイディッチのワールドカップを見に行ったハリーたち。さあ、これから試合を見せてくれるのかと思ったら、ある事件が起きたせいで、試合の場面は、なし。えらく肩透かしを食わされた感じ。
試合が始まる前までの映像が豪華でワクワクさせるものだったので、なおさら、あらら…と思った。

3つの魔法試合にしても、たいしたことない。(ぼかして書くが、以下、ちょっとはネタばれ気味かも。)
1つめ。敵との戦いは、やっつけたというふうではなく、やれやれ助かった、みたいな。それはそれでいいのかもしれないが、満足はしない。
2つめ。目的物(?)の選び方が納得できない。あれはハリーに不利でしょう。それさえも誰かの悪だくみのせいなら仕方ないけど、そういう描写はない。
3つめ。試合の装置は大規模っぽいが、いざ試合に入ると、内容があっさりしすぎ。描写不足。何も恐ろしくなくワンパターン。
競技一般にスリルなし。

ラストの、いわゆる「衝撃的な出来事」にしても、必然性を感じない。ファンタジーであっても、リアルさを忘れるな、現実の厳しさを忘れるな、と言いたいのか?
かえって、あざとい、と思う。

ロンとハーマイオニの出番が少ないのも面白くない。
2人が目立つのは、ダンスパーティの場面くらいか。ここは2人の関係が見えて、いいシーンではある。
着飾ったハーマイオニ、きれいですね!

ゲイリー・オールドマンは、ほんの少ししか出ず、しかも素顔(?)での出演ではない。つまらない。

とにかく、ハリー以外のメンバーに目立った活躍がないし、かっこいいキャラクターや小道具も、ほとんどない。忘れているのかもしれないが、忘れるくらいなら、面白くなかったわけだ。そういう印象は、ぬぐえない


印象的だったのは、マッドアイ・ムーディくらい。

原作を読んでいないし、ファンではないので、思い入れがない。
それに、前3作を4日前に観たばかりなので、1年間待たされた!みたいに蓄積された期待感もないから、醒(さ)めているのかもしれない。
飽きはしないが、格別に面白くもない。
テレビで見たら、もっと評価は低いかもしれない。

また、主役3人が成長して、だんだんと物語のキャラクターより大人すぎるようになってきた、という話を、よく聞く。
でも、このシリーズ、ほぼ1年に1作できていて、物語のほうも1年ごとの話なのでは?
だったら、ラドクリフくんたちの実際の成長と合ってるわけじゃないの?




〔2005年11月27日(日) ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズ〕


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