スペース カウボーイ

熟(老?)年4人組が、まだまだ若い者には負けんわい!とばかりに宇宙へ飛んでいく。

いい年である、男の私としては、日々の生活の糧を得る仕事などほったらかしてしまう、その意気盛んさ(無鉄砲さ?)に、まず憧れるのであった。
今の生活を中断してでも、昔の夢がかなう機会が目の前に来たら、それを追う。そういう夢があることの幸せも、うらやましい。

彼らは空軍でロケット開発の実験飛行を続け、最初の栄誉ある宇宙飛行士になれるはずだったのだ。しかし計画はNASAに、宇宙飛行士は他の人間どころかチンパンジーに引き継がれ、彼らの宇宙への扉は閉ざされてしまった。

思いがけない宇宙飛行のチャンス。彼らにとって年齢は問題ではなかった。心は、一瞬のうちに、昔の夢へと飛んで戻っていたのだ。

4人が4人とも、映画界のベテランたる年輪を、渋く、余裕とユーモアと個性たっぷりに披露して見事。
感傷的に流れがちな場面も、そうならないのが大人の味だ。

そして最後には、NASAの訓練を積んだエリートではなく、彼ら4人こそが、シャトルを、衛星を、それぞれの目的地へ導こうとする、気骨あふれるカウボーイだったのだ。

                    〔2000年11月26日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕
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SPACE COWBOYS
監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッド  トミー・リー・ジョーンズ  ドナルド・サザーランド  ジェームズ・ガーナー  ジェームズ・クロムウェル  マーシャ・ゲイ・ハーデン
2000年 アメリカ作品  130分
評価 ☆☆☆★