M:i:V

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監督 J・J・エイブラムス
出演 トム・クルーズ  フィリップ・シーモア・ホフマン  ミシェル・モナハン  ヴィング・レイムス  マギー・Q  ジョナサン・リース=マイヤーズ  ビリー・クラダップ  ローレンス・フィッシュバーン  サイモン・ペッグ  ケリー・ラッセル
脚本 J・J・エイブラムス  アレックス・カーツマン  ロベルト・オーチー
撮影 ダニエル・ミンデル
音楽 マイケル・ジアッキノ
オリジナル音楽 ラロ・シフリン
2006年 アメリカ作品 126分
評価☆☆☆☆


トム・クルーズがブライアン・デ・パルマ監督と組んで「ミッション・インポッシブル」を作ったのは、調べてみたら、1996年。もう10年前のことだった。第2弾の「M:I-2」はジョン・ウー監督で2000年。
じつは、前2作、面白いとは思わなくて、たいして覚えていない
もう終わったのかと思っていたところに、やってきました第3弾! わお!

はじめは、あまり観る気がしていなかった。でも、前の2作を映画館で観ていることだし、ま、観てみましょうか程度の気持ちで映画館へGO!
で、いやー、面白かったよ!!
こんなに面白いなんて、なんで早く教えてくれないの、あーた!(あーたって、誰?)

オリジナルのテレビシリーズ「スパイ大作戦」は大好きで、再放送されると、よく見ていた。最後に任務がうまくいって終わり、やったね!と満足して見終わるのが幸せ。

今回はアクションに大満足。
捕われたスパイの救出作戦では、銃弾の雨あられ。ヘリの追跡戦。
闇ブローカーのデイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)の身柄を確保するために、バチカンに潜入する作戦は、マスクで変装する場面もあり(時代を反映して、マスクが出来上がる過程、さらに声を似せる過程までがハイテク仕様で面白い)、ここはテレビシリーズを思わせるような頭脳戦とチームワークで楽しめた。
さらに、デイヴァイアン護送中を襲うジェット戦闘機とヘリ。この迫力も、すごい。
カーチェイスもあるし、高層ビルへ侵入するウソっぽいミラクルアクションもある。
(ふつうだったら、まず死ぬぞ。)(でも、いいのだ、映画だから。)

最後のほうで、イーサン・ハント(トム君)の彼女ジュリア(ミシェル・モナハン)が活躍してくれるのも好感度あり。

ビルへ侵入してから後、目的の物を取ってくる部分のストーリーを省略したのには、あれっと思ったが、まあ、いいでしょ。そこまでやると映画が長くなりすぎるのか、それとも案外簡単に手に入ったのかも?
そもそも、そのブツが何だったのかが分かっていないのだけれど、それは、よしとする。
ジュリアが秘密組織の存在を知って、なおかつイーサン以外のメンバーとも顔見知りになっていいのだろうか、という疑問も、よしとする。そうでなきゃ、危険な仕事をしてばかりのイーサンの彼女になんかなれないし。
…すべて、娯楽アクションの見事さの前では、たいした問題ではなかろう

忘れられないのは、テレビ版の、テーマ曲以外の音楽を使ってくれたこと。気づいたのは1曲だけだが、よく使ってくれたなあ、と嬉しくなった。
テレビ版は、ラロ・シフリン(彼の作曲で有名なのは「燃えよドラゴン」〔1973年〕だろう)が音楽を担当した。テーマ曲は名曲で、それ以外の曲も私の印象には残っているのだ。

トム君以外のキャストも興味深い。ルーサー役のヴィング・レイムスは1作目から、ずっと出ている、お馴染みさん。
今度の悪役にはフィリップ・シーモア・ホフマン。(最近「カポーティ」の予告編をよく見るが。)
オープニングから、なんて悪いヤツなんだ!と思わせてくれます。捕まったあとの、ふてぶてしさも、小憎たらしいですな。
トム君の上司マスグレイブを演じるのはビリー・クラダップ。じつは観ている間は、誰だか全然気づかなかった。「ビッグ・フィッシュ」(2003年)、「あの頃ペニー・レインと」(2000年)で観ているのに、顔の印象が一致せず、ですよ。
仲間のひとりにジョナサン・リース=マイヤーズ。私は「タイタス」(1999年)の印象くらいしかないが、彼のファンって、けっこういるんじゃないだろうか。そういえば、「マッチポイント」が公開中だよね。

忘れちゃいけないのが…え? ローレンス・フィッシュバーンじゃないよ、ミシェル・モナハン。
「ボーン・スプレマシー」(2004年)、「Mr.&Mrs. スミス」(2005年)、「スタンドアップ」(2005年)など、順調にキャリアを積んできた注目の女優。
涼しげな目元。綺麗ですよー。ツバつけとこ…いえ、今後も要チェックですね。

もしも、二番館ででも公開していて、興味があるならば、DVDやテレビ放送を待つのではなく、映画館で観ることを強くお勧めする。テレビ画面で観たら、この映画の迫力は格段に落ちるだろうから。

なお、この記事は自動的には消滅しない。
(何のことやら分からない人は、オリジナルのテレビ版をチェック!)




〔2006年8月27日(日) 日劇1〕


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