2006年に生きる女性と、2004年に生きる男性のラブストーリー。
とても心地よく見させていただきました。素敵なお話でした。
生きている時間が2年ずれている、という世界。絶対にない、とは言い切れないのではないでしょうか。知ることができない世界とは、つまり、ないとは証明できないわけだし。
そこを、つないでみたアイデアが面白いのだけど、この映画での出来事を
論理的に考えると、おかしいんじゃないの?というところは、いろいろ出てくる。考えてもムダだろうから、そういうことは詮索しないようにしましょう。
サンドラ・ブロック、最近は「クラッシュ」で、ちらっとお目にかかったくらいで、久々に主演作を観たけれど、とても、よかったです。40歳を少し越えたところで、
大人の女の魅力があった。ちなみに、キアヌ・リーヴスも同い年。大人の恋。見習わなくちゃ。(どのへんを?)
手紙だけのやりとりでお互いに、これほど恋してしまうのは、
極限状態の恋は燃えやすい、のでしょうか。
そういえば、サンドラとキアヌが共演した「スピード」(1994年)で、サンドラは「非常時に結ばれたカップルは長続きしない」とか言ってなかったっけ?
そうすると、もしも、このカップルが結ばれたとしても、先行き不安!?
でも、
恋は理屈じゃないよね。いきなり恋のテレパシーがピーンとくることだって。
自分の信じた恋を、あきらめない。ただし、無理に急がないで。
そういうの、いいですね。見習わなくちゃ。
サンドラとキアヌが、それぞれに犬を飼うのだが、なんと、同じ犬を飼っているのです!
2006年と2004年で、なぜ!? クローン分裂したのでしょうか。(だから詮索しないように。)
このワンちゃんが素晴らしい役者なのだ。画像を見てもらえば分かるように、チェスもするし、ここでは言えないけれども、すごく大事な役目も果たすのだ。
…こういう犬を飼いたいものである。
キアヌの父親を演じているのが、クリストファー・プラマー。「サウンド・オブ・ミュージック」(1964年)のトラップ大佐ですよ! ジュリー・アンドリュース演じるマリアの恋のお相手。
1927年生まれというから、もうすぐ80歳になんなんとしているが、いいですね。
親子の確執をうまく出しているのは、さすが年の功でしょうか。
「砂と霧の家」(そのうち観てみたい)でアカデミー助演女優賞をとったショーレー・アグダシュルーが、サンドラの同僚の医者役で出ている。
彼女、
「X-MEN:ファイナル ディシジョン」でも女医さん役で、ろくな出番もないまま、可哀想な最後だったが、それに比べると今回は、かなり、ましな助演だった。よかった、よかった。
それでね、エンドタイトルの曲が、いいんだなー。
ポール・マッカートニーの「ディス・ネヴァー・ハプンド・ビフォア」“This
Never Happened Before”。
2005年のアルバム「ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード」に収録されていた曲で、ポールらしい優しい温かいメロディラインをもっている。
オープニングクレジットを見ていて、音楽担当がレイチェル・ポートマンだと知って、これは期待できる!と思っていたのだ。彼女は「Emma
エマ」(1996年)で、女性初のアカデミー作曲賞を受賞したのだが、私は「サイダーハウス・ルール」(1999年)での音楽を聴いてから、ずっと気になっている作曲家なのである。
ジェーン・オースティンの著書「説得」が、2人の間をつなぐアイテムのひとつとして登場している。
映画で使われたりすると、どんな内容なのか読みたくなってくるんですよねー。タイトルを頭の中に入れておこう。
イルマーレって、
人気レストランの名前でしたね。オリジナルの韓国版は違うようだけど。
幸せな涙を流し、いい気分になるラブストーリーでした。