エラゴン 遺志を継ぐ者

ERAGON
監督 シュテフェン・ファンマイアー
出演 エド・スペリーアス  レイチェル・ワイズ(声)  ジェレミー・アイアンズ  シエンナ・ギロリー  ロバート・カーライル  ジャイモン・フンスー  ジョン・マルコヴィッチ  ギャレット・ヘドランド
脚本 ピーター・バックマン  ローレンス・M・コナー  マーク・ローゼンタール
撮影 ヒュー・ジョンソン
音楽 パトリック・ドイル
2006年 アメリカ・イギリス作品 104分
評価☆☆☆


お話は単純明快。悪い王様を倒すために戦う人々。
そのための大いなる力となるのは、ドラゴンと、それに乗るドラゴンライダー。

原作者のクリストファー・パオリーニは、17歳でこの物語を書いたのだという。しかもベストセラー。すごいというか、うらやましいというか。
お話の主人公も、17歳の設定。演じるは新人のエド・スペリーアス
監督のシュテフェン・ファンマイアーも、特撮スタジオのILMで活躍したあと、監督するのは初めて。
フレッシュですね。

その代わり、周りを固めるのはベテランや実力派が多い。
ジェレミー・アイアンズは主人公をサポートしていく師匠のようなもので、とても重要な役どころ。いい味を出していた。
ロバート・カーライルが直接の敵役で、アヤシイ妖術使い。「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(1999年)で痛みを感じない不死身の男という敵役をやっていたのを思い起こさせた。不気味そうなところが、なんとなく似ているのか。

ジョン・マルコヴィッチは、悪い王様。残念ながら、あんまり出番はない。
他にも、新作「ブラック・ダイアモンド」で注目されそうなジャイモン・フンスーなど、キャストは豊富。
ヒロインのシエンナ・ギロリーは、「ラブ・アクチュアリー」(2003年)でコリン・ファースの恋人役、「バイオハザードU アポカリプス」(2004年)でジル・バレンタインを演じている。今後も注目かも。

そして! 
ドラゴンの声が、レイチェル・ワイズ
なのである!
ドラゴンがメスなのは、ドラゴンライダーである少年と対になる存在には、母性を与えたかったのではないかと思う。
オスのドラゴンと少年ライダーだと、青臭いというのか深みがなくなりそうだし。戦うときは、ただ無茶苦茶にやっちゃえー、みたいな、ね。

レイチェル・ワイズさんの声は、よかったですよ。これが、たいしたことのない女優だったら、かなり、たいしたことのない映画になったかもしれない!(笑)
ドラゴンそのものの作りは、顔がどうなのかな?とも思うが、あんなもんでしょうか。
卵から孵化(ふか)して、ドラゴンも初めは若くて未熟。火も吹けない。
ドラゴンライダーと一緒に成長していくんですね。

肝心な、ロバート・カーライルとの戦いの場面が、映像的に少し分かりにくいのは惜しい

素直に、ドラゴンの勇姿と、単純な冒険物語を楽しめばいいでしょう。
ファンタジーが好きなら、まあまあイケますよ。
映画は、原作を大幅にカットしてあるようで、そのせいでもないだろうが、アメリカでは不評とのこと。
映画サイトの「IMDb」(The Internet Movie Database)では、10点満点で4.9点だもんねえ。

日本語版は、エド・スペリーアスを山田孝之、シエンナ・ギロリーを小雪が吹き替え。ドラゴンは誰があてたんだろう。それが大事なのだが。

しかし、「エラゴン(Eragon)」と「ドラゴン(Dragon)」って、似てるけど…だから、相棒になれたのかな?(笑)




〔2006年12月23日(土) 日劇1〕


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