原作は、森秀樹さんのコミック。さらに、その元になっているのが酒見賢一さんの小説だ。
私は酒見さんの小説は「陋巷に在り」を大変おもしろく読んだので、好印象がある。
この映画を観ようと思ったのは、酒見さんのせいといってもいい。
結果…うー、普通かな。
話の展開がよく分からないところが時々あった。観てから2週間ほど経ってしまった今、どこがそうだったか、ということすら忘れてしまったので申し訳ない。あまり印象に残っていないのだ。
紀元前の中国には、攻撃をせずに守り抜くという「非攻」を信念とする集団「墨家」があった。
梁の国は、趙の大軍に攻められ落城の危機を迎えていた。そこへ、ただ1人でやってきたのが墨家の革離(アンディ・ラウ)。
厳しい篭城戦を前に、彼はどのように梁の民を導いていくのか。
騎馬隊の指揮官が、年若い女性なので驚いた。実際に、そういうことがあるのかなあと、いぶかってしまった。男女の仲として、革離との話を作るためなのではないかと思ったのだ。
2人の間は、だいたい想像通りになるが、最後は、かなり辛い。この出来事が革離に与えた影響は大きいはず。
自分が指揮した戦法が、もたらした結果は?
しかも「非攻」とはいえ、戦いの中に身を置くことには変わりがない。攻められたら戦って守るのだから。革離は、梁を守った戦いで、その根本に疑問を持った。
国は何のために他国を侵略するのだろう。他国を奪い取って自分の国土を広げて満足する。理由があるにせよ、ないにせよ、そういうことをする「人間」とは、いったい何なのか。