マリリン・モンローさんの本名であるノーマ・ジーン・ベイカー(またはモーテンソン)から名前をとったと思われる、母親ペンギンのノーマ・ジーンが出演、しかも声の担当がニコール・キッドマンさんだと知って、大喜びした映画を、先行ロードショーで観た!!
じつは予告編を観たときは、ただアニメのペンギンが一羽、ダンスを踊るだけのもので、なんだこりゃ?と思っていたのだった。当然、観る気はなかった。
それが! ノーマ・ジーン=ニコール・キッドマンという、ゴールデンタッグというか最強コンビというか。それが明らかになったとき! マリリン・ファンでありニコール・ファンである者(つまり私だが!)にとっては、ヨダレが流れて失神寸前、望外の喜びだったことは、火を見るよりも明白このうえない事態というか、重大事件であったことは、言うまでもない。
ノーマ・ジーン=ニコール・キッドマンは、映画が始まって、早いうちに歌ってくれる。求婚してくる男(オス)たちの中から、メンフィスを選び夫とするのだ。彼女の息子のマンブルが主役なので、はやいとこ結婚しないと、話が進まないからね。(笑)
ノーマ・ジーンとメンフィスが歌うのは、プリンスの「Kiss」。
寒い中、必死に卵を足の間で温めているのは、オスたち。そうなのか、皇帝ペンギンの子育てって。勉強になる。
メスは海に行ってエサをとって栄養補給。
ノーマ・ジーンの左胸のあたりに、黒い模様がある。それが目印で、他のペンギンとはすぐに区別がつくのがナイス!
マリリンの左頬のホクロを意識したと思いたい。というか、それしかないよね。
皇帝ペンギンの顔は黒っぽいから、黒い模様を顔につけるわけにはいかない。だから胸につけたのに違いない。うん。(と、決めつける。)
ノーマ・ジーンは特別に活躍するわけではないが、いいんです。とにかく、「ノーマ・ジーン=ニコール・キッドマン=優しいお母さん」なんだから!
赤ちゃんペンギンが、めっちゃ可愛い! モコモコなところとか!
赤ちゃんペンギンのグローリアが、孵(かえ)ったばかりの赤ちゃんがドタバタしているのを見て、「マンブル、マンブル(もごもご言う、という意味)」と呼びかけるあたりも可愛い! 調べてみたら、赤ちゃんのときのグローリアの声は、ほんとうに子役が当てていた。アリッサ・シェイファーちゃん、当時7歳か8歳。可愛いわけだ。
「マンブル」といわれた赤ちゃんペンギン、それが名前になっちゃった。
絵のきれいさには感動してしまう。この、きれいな絵を見るだけでも満足できそう。ペンギンの集団が氷の上から水中に次々に飛びこむ場面なども、すごいものです。
ペンギンも景色も美しい! アニメーションならでは。こういう技術の進歩は大歓迎ですね。
大人の皇帝ペンギンは、絵としては、きちんと描かれているから、それほど可愛いというわけではない。ただ、主役のマンブルだけは基本的に、ずっと、子どものときの顔。観客に親しみを持たせるためだろうか。
よく考えると、マンブルだけ顔が違うのは変だともいえるのだが、そんなことはどうでもいいだろう。主人公だし。(そういう問題?)
歌が下手なかわりに、踊るのが最高に上手なマンブル。でも、異端児というものは、保守的な長老たちの理解を得られない。
マンブルは、アデリーペンギンの愉快な仲間アミーゴスたちと知り合い、やがて冒険の旅に出ることになる。
このアミーゴスたちの楽しいコンビネーションが映画を盛り上げる。
雪と氷と海だけの景色の中に、人間が作った機械の姿が見えたときの違和感といったら!
人間が作り出したものが、自然の中で、いかに異様なものなのかを、ペンギンたちの目を通して、はっきりと見た気がする。
終盤での問題提起は、意義深い。
解決は難しいとしても、こうして映画で取り上げることに意味がある。
この映画を観て、どうしたらいいのか、と考える人が一人でも多く出てくるならば、それは素晴らしいことなのだ。
今回は先行上映。前売券があるので、もう一度、観てきます!