ブラッド・ダイヤモンド

BLOOD DIAMOND
監督 エドワード・ズウィック
出演 レオナルド・ディカプリオ  ジャイモン・フンスー  ジェニファー・コネリー  カギソ・クイパース  マイケル・シーン  アーノルド・ヴォスルー
原案 チャールズ・リーヴィット  C・ギャビー・ミッチェル
脚本 チャールズ・リーヴィット
撮影 エドゥアルド・セラ
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
編集 スティーヴン・ローゼンブラム
衣装 ペニー・ローズ
2006年 アメリカ作品 143分
ナショナル・ボード・オブ・レビュー…助演男優賞(ジャイモン・フンスー、以下同)
イメージ・アワード賞…助演男優賞
ラスベガス映画批評家協会賞…助演男優賞
ワシントンDC映画批評家協会賞…助演男優賞
評価☆☆☆★


実は、あまり観る気がなかった映画だ。
ただ、評判がいいのは知っていた
直接、背中を押されたのは、映画ファン友達のKさんから面と向かって(実際に会ったからだけど)、お勧めを受けたからだった。
それに、最近ジェニファー・コネリー嬢の出ている映画を選んで観ているのだが、偶然この映画にも彼女が出演しているせいもある。
まあ、とにかく、ディカプリオなど、どうでもよかった。アフリカでの血塗られたダイヤモンドをめぐってのアクション、というのにも惹かれてはいなかった。

観たのは、銀座シネパトスという映画館。小さな館だ。あまりメジャーではない独自の作品を公開したり、ロードショー公開を終えた映画を引き続いて上映もしている、ユニークな映画館。
最終日の最終回に観たのだが、かなりの混雑だった。人気あるじゃん、と内心驚いた。公開日は4月7日だから、もう2か月も経っているのに。
やはり、いい評判が広まっているのか。

予告編では、「『ラスト サムライ』の監督…」と言っていたので、私などはカチンときていた。エドワード・ズウィックという、れっきとした名前があるだろうが。
ちゃんと名前出せよ、と思ったのだ。
ズウィック監督の名前を出しても知名度が…ということだろうが、失礼でしょう?
「『ラスト サムライ』の監督エドワード・ズウィック…」と、してもらいたいね。

前置きが長くなった。
…で、おもしろかったよ。
ハリウッド的な娯楽映画として、じつに安定している。で、「ラスト サムライ」のときに感じた印象と似ているのだ。
それなりのスケールと明快なエンタメ性を備えた映画。

ディカプリオは、よかった。ちょいワルで、大人びていた。
この先、少し楽しみにもなった。
「誰が為に鐘は鳴る」を思い出すような場面もあったねえ。

ズウィック監督、往年のハリウッドの、名の通った監督に近いものがあるようにも思える。
ただ、個性がないか。きっちり、まとめあげる手腕は信頼できるが、監督としての色がないように思う。そこが少し、つまらない。色がないのが個性?
単純明快なら、それはそれで、もっとグッとくる何かが欲しいのだった。

よく出来た映画、という面を見れば、本当に出来は良い。
でも、ひねくれ者の私は、もっと、ひねりのある映画のほうが、心を惹かれやすいのでしょうか。
ハリウッド製娯楽映画のお手本として優等生だが、ひねりのない優等生すぎる、とでもいいましょうか。

…と、文句を言ってるように見えるけど、星は3つ半ですからね。

ジェニファーが素敵だったのと、大佐が「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」のイムホテップだったのが忘れられない。(笑)




〔2007年6月8日(金) 銀座シネパトス3〕


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