魔法にかけられて

ENCHANTED
監督 ケヴィン・リマ
ナレーション  ジュリー・アンドリュース
出演 エイミー・アダムス  パトリック・デンプシー  ジェームズ・マーズデン  レイチェル・コヴィー  スーザン・サランドン  ティモシー・スポール  イディナ・メンゼル
脚本 ビル・ケリー
撮影 ドン・バージェス
編集 グレゴリー・パーラー  スティーヴン・A・ロッター
音楽 アラン・メンケン  スティーヴン・シュワルツ
2007年 アメリカ作品 108分
ブロードキャスト映画批評家協会賞…ファミリー映画賞
フェニックス映画批評家協会賞…ファミリー映画賞
サターン賞…ファンタジー作品・主演女優・音楽賞
ゴールデントレイラー賞…アニメ/ファミリー賞
評価☆☆☆☆


楽しかった〜。
ディズニーの映画は、ほとんど観てきていないし、とくに好きなわけでもないが、これは面白かった。
ディズニーで好きな映画といったら、「メリー・ポピンズ」(1964年)くらいしか、ぱっと思い浮かばないほどの私である。

見ようと思ったのも、勘みたいなもの。私が好きなミュージカル系でもあるし。
でも、けっきょく、映画関係のブログ友達の間でも、観て来た人が続出しているのは、なんだか、すごいなーと思える。

もっとも、主演が、私の婚約者エイミー・アダムス嬢(エイプリル・フールの話。)なので、見逃すわけにはいかないのだった。(笑)

あらすじは…。
すべてがアニメーションの王国「アンダレーシア」で、動物たちと暮らしているお姫様ジゼル(エイミー・アダムス)。
彼女はエドワード王子(ジェームズ・マースデン)と出会い、結婚の約束をする。
現在の女王ナリッサ(スーザン・サランドン)は、エドワードの結婚によって王位を譲りたくないので、ジゼルを現実の世界へと追い払ってしまう。
現代のニューヨークにやってきて戸惑うジゼルだが、弁護士のロバート(パトリック・デンプシー)と娘のモーガン(レイチェル・コヴィー)の家に泊まることになる。
ジゼルを追って、エドワードとリスのピップもニューヨークに。
それを知ったナリッサは、自分の手先であるナサニエル(ティモシー・スポール)に彼らを追わせる…。

ディズニー自らのセルフパロディとかオマージュなどと言われているが、私はよく知らないので、それは置いといて。
毒リンゴは分かったけど。アニメの世界と現実の世界をぶつかり合わせた試みも分かる。

ジゼルが原っぱを走ってくるところは「サウンド・オブ・ミュージック」のパロディですね。あれはディズニー映画ではないけど。でも、主演女優は、本作でナレーションをしているジュリー・アンドリュースだった!
この画像、バックの建物がディズニーランドのお城のようにも見えたりして?

いちばん笑えたのが、現実の世界では、(現実のとおり)しゃべれなくなったリスのピップが毒リンゴの計略を知って、エドワードにジェスチャーで伝えようとするところ。あれは、おかしかった。
あとで調べたら、しゃべれないニューヨーク・バージョンのピップの声は、なんと監督のケヴィン・リマが担当している! 役者ですねえー。

夢のように可愛いだけでなく、下世話でリアルを狙ったかのような場面もあるのは、なぜだろうか。子どもの受け狙い?
いや、これこそ、脱(アンチ)ディズニーの企みなのかも。
ジゼルがイモムシをつかんだり、ネズミやゴキ○リが出てきたり、果ては、リスのピップが恐怖のために脱糞してしまうのには、少々あぜんとした。

あなたって、ノー(だめ、できない)ばっかりで、あたまにきちゃうわ、と泣き笑いでロバートに言うジゼル。
現実と、夢(ディズニーアニメの世界でもあるか)の差。
でも、きびしい現実のなかでも、できないと言ってばかりではいけないんだ、とジゼルは教えてくれる。
ジゼルも、一方では、現実的な生き方を知り、学んでいく。
そのブレンドの具合が見せどころ。

ロバートの恋人ナンシー役で、イディナ・メンゼルが出演。
イディナといえば、なんといっても、素晴らしいミュージカル映画「レント」の印象が強烈だ。
彼女にも歌わせてほしかったなあ。

終盤の展開も、ひねりがあって面白い
エンドクレジットのあとに、何か、おまけがあるのでは、と思ったが、なかった。おまけをつけるのに、ふさわしそうな映画だけど、さらっと終わっちゃいましたね。




〔2008年3月22日(土) 新宿バルト9〕


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