スパイダーウィックの謎

THE SPIDERWICK CHRONICLES
監督 マーク・ウォーターズ
出演 フレディ・ハイモア  サラ・ボルジャー  メアリー=ルイーズ・パーカー  デヴィッド・ストラザーン  ジョーン・プロウライト  ニック・ノルティ  ジョーディ・べネター  マーティン・ショート(声)  セス・ローゲン(声)
原作 ホリー・ブラック  トニー・ディテルリッジ
脚本 キャリー・カークパトリック  デヴィッド・バレンバウム  ジョン・セイルズ
撮影 キャレブ・デシャネル
編集 マイケル・カーン
音楽 ジェームズ・ホーナー
2008年 アメリカ作品 96分
評価☆☆☆


ご先祖さまが書いた「妖精図鑑」の本を、忠告を聞かずに開いてしまったガキ、いや、お子さまが、一家を滅亡の危機におとしいれる、という話。(ちょっと違った?)

この映画は、どうして観ようと思ったのか、自分でもはっきりしない。
予告編を観て少し面白そうだと思い、フラッと申し込んだ試写会応募に当たってしまったはいいが、平日の試写会は仕事の都合で、まず行けないという例にもれず、今度もまた、あきらめたのだった。
そのリベンジみたいなもの?

やっぱり、フレディ・ハイモアは、うまいです。
子役の中でも実力ピカいち。(他の子役をよく知らないので、いいかげんに言ってるが、実力があるのは確か。)
しかも2役だ。しかも(たぶん)双子の兄弟で2役。
同じ画面に2役が同時に映ることも多くて、私などは、まず、同じ人間を同時にフィルムに収める技術に感心してしまう。

私みたいな「素直で、良い子で、大人しめ」な子どもと、「すねてて、ちょい悪で、わんぱく」な子どもを、違和感なく演じ分けるハイモア君
末恐ろしや。大人になったら、ただの人、にならないように。ましてや、子役の何人かがたどったような転落人生は、やめてね。

閑話休題。(難しげな言葉、いちど使ってみたかった。)
妖精たち、とくに、シンブルタックとホグスクイールの性格が楽しい

ブラウニー種族のシンブルタックは、家にいて「妖精図鑑」を守ってきた。怒るとボガートという悪い妖精になる。はちみつが大好物で、怒っていても、はちみつを与えると静かになる。はちみつラッパ飲みである。
彼の怒り具合が、見ていて楽しい。笑えてしまうくらい。

ホグスクイールは、ホブゴブリン族。悪の親玉妖精マルガラスに種族を絶滅させられ、復讐を誓っている。
彼は鳥が大好物。
鳥を見つけると必ず、そちらに気を取られる様子が、見ていて楽しい。笑えてしまうくらい。

シンブルタックの声はマーティン・ショート、ホグスクイールの声はセス・ローゲン。コメディ系の俳優が、ばっちり決めている。

ハイモア君のお姉ちゃんには、サラ・ボルジャーが扮した。調べてみたら彼女、ハイモア君と1歳しか違わない。ハイモア君、彼女と比べると何だか、ずいぶん年下に見えるなあ。

原作は5巻あるそうだが、映画は1本でまとめちゃったのだろうか。結末まで行ってるように思えるのだが。
とすれば、ものすごくコンパクトにまとめたものだ。本作自体、96分で終わっているのだから。
その短さが、スキッとした印象で好感はある。
舞台になるのも、家と、その周辺がほとんどで、あとは町と別世界が少しずつというコンパクトさ。

「風の精」のやりたいことが、いまいち分からず。ラストもあれでいいのかな? とも思うが、ま、いいでしょ。
ゴブリン、トロール、スプラウト…ほかの妖精たちや、安全地帯をつくるサークルなど、子どもが見ても楽しめそう

上半身が鷲、下半身がライオンという伝説の生物グリフィンの飛ぶ場面は、これぞファンタジー。
乗ってみたいな グリフィンに。




〔2008年4月26日(土) ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋〕


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