P2

P2
監督 フランク・カルフーン
出演 レイチェル・ニコルズ  ウェス・ベントリー  フィリップ・エイキン  ミランダ・エドワーズ  ステファニー・ムーア
原案 アレクサンドル・アジャ  グレゴリー・ルヴァスール
脚本 アレクサンドル・アジャ  フランク・カルフーン  グレゴリー・ルヴァスール
撮影 マキシム・アレクサンドル
編集 パトリック・マクマホン
音楽 トムアンドアンディ
2007年 アメリカ作品 97分
評価☆☆☆


5/10、残業禁止。
 
クリスマス。アンジェラ(レイチェル・ニコルズ)は残業で、帰りがいちばん最後になってしまう。
エレベーターでP2(地下駐車場2階)に降り、家族が待つディナーに急ごうとするが、車のエンジンがかからない。
彼女は、ひとり残っていた警備員に相談をする…。
 
最初に書いた「5/10、残業禁止」は、宣伝文句のひとつ。映画の公開日が5月10日だった。いつだって、残業しなくていいなら嬉しいが。
劇場は、シアターN渋谷、銀座シネパトス。単館上映、少ない公開館。
この映画の感想記事を探してみても、あんまりない。
私は、「ハイテンション」「ヒルズ・ハブ・アイズ」のアレクサンドル・アジャが、プロデュースと脚本を担当した映画、というので興味をもった。
「ヒルズ・ハブ・アイズ」を見てはいないのだが、すごいホラーという評判をたくさん聞いていて、いつか見たいと思っていたところへ、この映画が来たので観に行ったわけだ。
 
銀座シネパトスで新作ばりばりの映画を観るのは、ナオミ・ワッツ嬢の「ダウン」以来か。地下鉄の走る音が聞こえる、なんだかホラーにふさわしい地下の小さな映画館…。
 
登場人物は、おもに、アンジェラ役のレイチェル・ニコルズと、警備員役の男ウェス・ベントリー。おまけで、アンジェラの上司、警官たち、ビル管理人(?)程度。
 
お話は、かんたんにいえば、寂しい警備員がクリスマスイヴでなおさら寂しいなーと、以前から気になっていた女性と仲良くなりたいと行動に移す、というもの。
残酷な描写は1つぐらい(だと私は思う)。ここは、男の異常さを際立たせたところ。
 
レイチェルは、ホラーのヒロインにふさわしく、胸のふくらみが強調される格好で、多くの場面をがんばっていて素晴らしい! 
しかも、水に濡れる。しかも、最後のほうでは、血のりを浴びる。お約束なホラーヒロインの姿は美しい!
彼女はテレビの「エイリアス」に出演しているそう。見てないから知らないけど。
 
警備員の男は、ただ彼女と2人でクリスマスイヴを祝いたいだけなのかと思っていたら…そうじゃない展開に突入〜。これはもう、彼としても後には引けない。逃げ道はない。
アンジェラは外へは出られないから、男は彼女が自分のそばから逃げてもあわてない。地下駐車場は携帯の電波も届かない。ほかのみんなは、帰社したばかり、しかもクリスマスイヴの夜なので、とうぶん誰も来ないはず。
さあ、彼女はどうするか。
 
なかなか楽しめるサスペンスホラー。
ラストはカタルシス(気分が、すかっとするような? せいせいしたみたいな? やーい、ざまあみろ、みたいな?)あり。
 
この話は、新聞記事にあった実話をもとにして書いた脚本ということ。
人気(ひとけ)のない場所は注意が必要です。スタンガンや催涙スプレーなどを持っていたほうがいいかも?(この映画では、警備員の男がスタンガンを持っていた!)

しかし、警備員にエレベーターの中の様子を見られているというのは、ちょっとイヤですね。それは安全対策なんだろうけれど。




〔2008年5月17日(土) 銀座シネパトス1〕


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