パコと魔法の絵本

監督 中島哲也
出演 役所広司  アヤカ・ウィルソン  阿部サダヲ  加瀬亮  國村準  土屋アンナ  小池栄子  妻夫木聡  山内圭哉  上川隆也  劇団ひとり  貫地谷しほり
原作 後藤ひろひと
脚本 中島哲也  門間宣裕
撮影 阿藤正一  尾澤篤史
美術 桑島十和子
編集 小池義幸
音楽 ガブリエル・ロベルト
主題歌 木村カエラ
2008年作品 92分
評価☆☆☆★


ゲロゲーロ! ゲロゲーロ!
ガマの王子はわがまま王子。ガマの王子は嫌われ王子。

とってもかわいいパコちゃんと、とってもみにくい大貫ジジイ。
「お前が私を知っているというだけで腹が立つ」 大貫ジジイの口ぐせです。
いじわるばかりの大貫ジジイ。今日もいっぱいあばれたぞ。
だけど全然楽しくない。

パコの病気を知ってから、パコのきれいな心に触れてから、大貫ジジイは変わります。
毎日絵本を読んであげました。パコの記憶が1日しかもたなくても。
この子の心に残りたい。大貫ジジイは絵本を劇にした。病院のみんなとお芝居をした。
ごめんよ、みんな。ごめんよ、みんな。ぼくはとってもバカだった。
どうしてなのかはしらないけれど、なみだがいっぱい出てくるよ。

誰かのために、いっしょうけんめい、何かをするって、
こんなにステキなことはない。


後藤ひろひと原作の舞台劇「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」の映画化。
俳優のメイクが凝っていて、いったい誰なのか、というキャラも登場。
妻夫木聡だと私が思い込んでいたのが、加瀬亮だったり。逆に、こいつ誰だ?と最後まで分からなかったのが妻夫木だったとは…。小池栄子も分かりにくいと思う。
分かりやすいのは、劇団ひとり。そのまんまだし。土屋アンナもヤンキー風ですぐ分かる。
國村準のオカマは予想外に似合っていた! 実際、いそうだし。

阿部サダヲがいわゆる狂言回し、進行役として、過去を語り、大活躍。
さみしいクソジジイの役所さんは置いといて、なんたって可愛いアヤカ・ウィルソンちゃん!
彼女あってこその、この映画。
クソジジイが心を動かされるには、それが納得できるくらいの、純真な天使のごとき少女の存在が不可欠。
アヤカちゃんの出演が決まって、映画の成功は半分は約束されたと言っちゃってもいいかと。

カラフルな色彩は、ほんとに絵本のようで、後半の劇では、アニメと実写の融合も楽しめる。

貫地谷しほりさんが女子社員サオリちゃん役で出ているらしいが、分からず。登場は、役所さんの会社の会議の場面で、チラっとか?
また、月曜日20:54〜21:00にテレビ東京系で、ガマ王子のアニメを放送しているそうだが、9月で終わりらしい…。ハリセンボンの近藤春奈がガマ王子、家来コンビのミズスマシとアメンボは雨上がり決死隊の宮迫博之と蛍原徹が、それぞれ声を担当。

…で、映画の最後。これは反則でしょ〜。もう泣けて泣けて、しょうがなかった。
エンドロールは、おもな俳優1人ひとりの画像を出して、そこに名前をのせる形にしてほしかったな。
そうすれば、あ、これは妻夫木聡だったのかあーー! うっそー!
とか、その場で驚くことができたので。




〔2008年9月15日(月) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕


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