天使と悪魔

ANGELS&DEMONS
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス  ユアン・マクレガー  アイェレット・ゾラー  ステラン・スカルスガルド  ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ  ニコライ・リー・コス  アーミン・ミューラー=スタール
原作 ダン・ブラウン
脚本 デヴィッド・コープ  アキヴァ・ゴールズマン
撮影 サルヴァトーレ・トチノ
編集 ダン・ハンリー  マイク・ヒル
音楽 ハンス・ジマー
2009年 アメリカ作品 138分
評価☆☆☆★


映画的な面白さがあって、よかったんじゃない〜?

最初のほうは体調のせいか、昼食後のせいか、眠くなって、一瞬字幕を見逃したところも。
ラングドン教授(トム・ハンクス)が犯行予告を推理して追いかける手際は、ずいぶんと、さくさく、うまいこと進む印象だが、映画だから、エンタメだから、いいでしょう。そうじゃないと楽しくないし、2時間ちょっとで終わらないし。
犯人の手際のよすぎるところや、射撃がうますぎるのも、まあ、そんなこともあるかと思いましょう。
勢いと、はったりで、よく考えればオカシなところを隠蔽して見せきる力技。

ヴァチカンに対する、秘密結社イルミナティの復讐を、ラングドンたちが止めようとする話。(ラングドンと入力すると「欄愚鈍」と出てくるのに笑った。愚鈍って…笑)
イルミナティって、聞いたことあるなあ。やはり、何かの映画だったように思う。

映画では、教皇が亡くなり、次の教皇の選挙が行われる。
その選挙をコンクラーベというが、日本人の私は、どうしても「根くらべ」と想像してしまうのであった。
密室にこもって教皇を選び、民衆には、結果を煙の色で知らせるという、いかにも儀式めいたもの。形式主義といいますか。

ユアン・マクレガーは教皇の侍従。ラスト近くでは、SF映画のヒーローのよう。
あのあたりは、映画ならではの視覚効果を存分に使っていて、おもしろかった。
ラストの「ひねり」から続く見事な着地は、(私にとっては)心地よく決まって楽しめた。

教皇警護のスイス衛兵隊長の役で、ステラン・スカルスガルドが登場。
最近「マンマ・ミーア!病」なので、彼を見ると、あ、冒険野郎のビル・アンダーソンだ! と思ってしまう。(笑)

前作「ダ・ヴィンチ・コード」より、すっきりと冒険味がアップされた感があって楽しかった。

人間というのは、主義主張を持つのはいいけど、どうしても、それで対立して相手を傷つけるようなことをしがちになる。
そういう歴史を繰り返す。なんとかならないものか。

「天使と悪魔」というタイトル、ひとりの人間の中にある二面性を表していると見てもよさそう。




〔2009年6月7日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕


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