映画的な面白さがあって、よかったんじゃない〜?
最初のほうは体調のせいか、昼食後のせいか、眠くなって、一瞬字幕を見逃したところも。
ラングドン教授(トム・ハンクス)が犯行予告を推理して追いかける手際は、ずいぶんと、さくさく、うまいこと進む印象だが、映画だから、エンタメだから、いいでしょう。そうじゃないと楽しくないし、2時間ちょっとで終わらないし。
犯人の手際のよすぎるところや、射撃がうますぎるのも、まあ、そんなこともあるかと思いましょう。
勢いと、はったりで、よく考えればオカシなところを隠蔽して見せきる力技。
ヴァチカンに対する、秘密結社イルミナティの復讐を、ラングドンたちが止めようとする話。(ラングドンと入力すると「欄愚鈍」と出てくるのに笑った。愚鈍って…笑)
イルミナティって、聞いたことあるなあ。やはり、何かの映画だったように思う。
映画では、教皇が亡くなり、次の教皇の選挙が行われる。
その選挙をコンクラーベというが、日本人の私は、どうしても「根くらべ」と想像してしまうのであった。
密室にこもって教皇を選び、民衆には、結果を煙の色で知らせるという、いかにも儀式めいたもの。形式主義といいますか。
ユアン・マクレガーは教皇の侍従。ラスト近くでは、SF映画のヒーローのよう。
あのあたりは、映画ならではの視覚効果を存分に使っていて、おもしろかった。
ラストの「ひねり」から続く見事な着地は、(私にとっては)心地よく決まって楽しめた。
教皇警護のスイス衛兵隊長の役で、ステラン・スカルスガルドが登場。
最近「マンマ・ミーア!病」なので、彼を見ると、あ、冒険野郎のビル・アンダーソンだ! と思ってしまう。(笑)
前作「ダ・ヴィンチ・コード」より、すっきりと冒険味がアップされた感があって楽しかった。
人間というのは、主義主張を持つのはいいけど、どうしても、それで対立して相手を傷つけるようなことをしがちになる。
そういう歴史を繰り返す。なんとかならないものか。
「天使と悪魔」というタイトル、ひとりの人間の中にある二面性を表していると見てもよさそう。