エイミー・アダムスお嬢様が出演しているので観に行った。
いつもどおり、女優めあての観賞ですとも、ええ。お分かりでしょう?
映画としては、まあまあ、でしょうか。
エイミーちゃんは、私が今年、映画館で観た映画で、いちばん多くの作品に出てきた女優さんじゃないかと思う。(出てきた、というか、ほとんどの場合、出るから観たわけだが。)
つまり、私は彼女を愛している。すぐにでも結婚したいくらいだ。本作を観た後でも、なおさら、そうだ。
まあ、それは置いといて、
(あらすじ)
フランス料理を本でアメリカに紹介した女性ジュリア・チャイルド。彼女が料理を習いはじめて、友人たちとともに本を出すまでの、いきさつ。
ジュリアの本に載っている524のレシピを1年のうちに作って、ブログに書くことにしたジュリー・パウエルの奮闘。
時代の違う2つの実話が並行して進んでいく。
ブロガーの私としては「ブログをやる」という映画の内容には、やはり興味を引かれた。その中身は料理であって映画ではないけれど、ブログを書く行為自体は同じだから。
たしか、2002年にジュリーはブログを始めたのだが、私がブログをスタートしたのは2005年。アメリカのほうが、やはり先を行っていたのか。
私のブログに読者がいるのだろうか、と考えるジュリー。コメントが来た!と思ったら、ママからだったり。ブロガーとしては、似たような思いを経験しているはずだよね。
そういえば、これほどブログを大きく取り上げた映画は、まだ少ないのではないだろうか。
ジュリーとジュリア、それぞれの夫婦関係を見ていると、うん、やっぱり夫婦っていいものかな?とも感じる。その点では、いい映画だと思う。
話としては、あらすじ(上記)に書いた以上のものはない(ほんとに2つの話は並行線を描きつづけるんだよねえ)が、ジュリーとジュリアそれぞれの生活、周囲の人々のことが描かれていく。
ジュリア・チャイルドはテレビでも料理を披露した有名人らしく、メリル・ストリープが話し方を真似している。
それが、音程が高めにキープされるような独特のクセのあるものなので、そのうち私は、ちょっと聞くのに疲れてきた。
「耳につく」というヤツだ。
本人のとおりにやっているのなら、メリルに罪はないのだが。
おおらかな性格のジュリアを、メリルは、うまく演じている。(相変わらずのこと。)
ジュリアは185センチ身長があったというが、映画ではハイヒールを使ったり、カメラアングルの工夫などによるのだろう、ちゃんとメリル・ストリープを大きく見せている。
やはり大柄の姉が登場する場面は、姉妹のキャラクターの楽しさもあいまって、おもしろいシーンだった。
本作は、マッカーシーの話も出てくる。共産主義を排斥しようという、赤狩りの張本人の議員だ。
外交官であるジュリアの夫が中国にいたこともあるというので、彼は召還されて事情聴取を受ける。
そういう時代だったんですね。
珍しかったのが、「サタデー・ナイト・ライブ」で、若きダン・エイクロイドが、ジュリアの真似をするコントが見られたこと。あの番組でパロディにされるくらいだから、ほんとに有名な人だったのだ、ジュリアさん。
ところで、ジュリアのレシピを作ることで有名になったジュリーに対して、ジュリアがどう思っていたか。
それは、この映画で語られるとおりらしい。
映画的には、大ベテランのメリルと、旬の売れっ子女優エイミーの、お互いに交わらない演技対決としても楽しめるわけですね。どちらかの、または2人のファンなら見ないわけにはいきません!