ジュリー&ジュリア

JULIE&JULIA
脚本・監督 ノーラ・エフロン
出演 メリル・ストリープ  エイミー・アダムス  スタンリー・トゥッチ  クリス・メッシーナ  リンダ・エモンド  メアリー・リン・ライスカブ  ジェーン・リンチ  フランシス・スタンハーゲン
原作 ジュリア・チャイルド  ジュリー・パウエル
撮影 スティーヴン・ゴールドブラッド
編集 リチャード・マークス
音楽 アレクサンドル・デスプラ
衣装 アン・ロス
2009年 アメリカ作品 123分
評価☆☆☆


エイミー・アダムスお嬢様が出演しているので観に行った。

いつもどおり、女優めあての観賞ですとも、ええ。お分かりでしょう?
映画としては、まあまあ、でしょうか。

エイミーちゃんは、私が今年、映画館で観た映画で、いちばん多くの作品に出てきた女優さんじゃないかと思う。(出てきた、というか、ほとんどの場合、出るから観たわけだが。)
つまり、私は彼女を愛している。すぐにでも結婚したいくらいだ。本作を観た後でも、なおさら、そうだ。
まあ、それは置いといて、

(あらすじ)
フランス料理を本でアメリカに紹介した女性ジュリア・チャイルド。彼女が料理を習いはじめて、友人たちとともに本を出すまでの、いきさつ。
ジュリアの本に載っている524のレシピを1年のうちに作って、ブログに書くことにしたジュリー・パウエルの奮闘。
時代の違う2つの実話が並行して進んでいく。

ブロガーの私としては「ブログをやる」という映画の内容には、やはり興味を引かれた。その中身は料理であって映画ではないけれど、ブログを書く行為自体は同じだから。
たしか、2002年にジュリーはブログを始めたのだが、私がブログをスタートしたのは2005年。アメリカのほうが、やはり先を行っていたのか。
私のブログに読者がいるのだろうか、と考えるジュリー。コメントが来た!と思ったら、ママからだったり。ブロガーとしては、似たような思いを経験しているはずだよね。
そういえば、これほどブログを大きく取り上げた映画は、まだ少ないのではないだろうか。

ジュリーとジュリア、それぞれの夫婦関係を見ていると、うん、やっぱり夫婦っていいものかな?とも感じる。その点では、いい映画だと思う。

話としては、あらすじ(上記)に書いた以上のものはない(ほんとに2つの話は並行線を描きつづけるんだよねえ)が、ジュリーとジュリアそれぞれの生活、周囲の人々のことが描かれていく。
ジュリア・チャイルドはテレビでも料理を披露した有名人らしく、メリル・ストリープが話し方を真似している。
それが、音程が高めにキープされるような独特のクセのあるものなので、そのうち私は、ちょっと聞くのに疲れてきた。
「耳につく」というヤツだ。
本人のとおりにやっているのなら、メリルに罪はないのだが。
おおらかな性格のジュリアを、メリルは、うまく演じている。(相変わらずのこと。)

ジュリアは185センチ身長があったというが、映画ではハイヒールを使ったり、カメラアングルの工夫などによるのだろう、ちゃんとメリル・ストリープを大きく見せている
やはり大柄の姉が登場する場面は、姉妹のキャラクターの楽しさもあいまって、おもしろいシーンだった。

本作は、マッカーシーの話も出てくる。共産主義を排斥しようという、赤狩りの張本人の議員だ。
外交官であるジュリアの夫が中国にいたこともあるというので、彼は召還されて事情聴取を受ける。
そういう時代だったんですね。

珍しかったのが、「サタデー・ナイト・ライブ」で、若きダン・エイクロイドが、ジュリアの真似をするコントが見られたこと。あの番組でパロディにされるくらいだから、ほんとに有名な人だったのだ、ジュリアさん。

ところで、ジュリアのレシピを作ることで有名になったジュリーに対して、ジュリアがどう思っていたか。
それは、この映画で語られるとおりらしい。

映画的には、大ベテランのメリルと、旬の売れっ子女優エイミーの、お互いに交わらない演技対決としても楽しめるわけですね。どちらかの、または2人のファンなら見ないわけにはいきません!




〔2009年12月13日(日) TOHOシネマズ シャンテ〕


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