ヒックとドラゴン(2D字幕版)

HOW TO TRAIN YOUR DRAGON
監督 クリス・サンダース  ディーン・デュボア
声の出演 ジェイ・バルシェル  ジェラルド・バトラー  アメリカ・フェレーラ  クレイグ・ファーガソン  ジョナ・ヒル  T・J・ミラー  クリステン・ウィグ  クリストファー・ミンツ=プラッセ
原作 クレシッダ・コーウェル
脚本 クリス・サンダース  ディーン・デュボア  ウィル・デイヴィス
音楽 ジョン・パウエル
2010年 アメリカ作品 98分
好き度☆☆☆☆


ドラゴンのトゥースレスと、バイキングの少年ヒッカップの友情。

アニメーション技術の高さにも驚く。(私がアニメをあまり見ていなくて知らないせいか?)評判がいいこともあって、観に行こうと決定。
唯一、2Dだけど字幕版を上映していた品川プリンスシネマへ。初めて行く映画館。
シネコンで、上映されたのは豪華なシートのスクリーンだった。この映画館、普通のシートのスクリーンと、特別なシートのスクリーンがあって、でも、どちらの料金も同じとは!
そんな優雅な環境だと、映画も輝くかも。

いきなり映画は、ドラゴンとバイキングの戦いの場面から始まる。
夜のシーンでもあったためか、けっこう怖いくらいの迫力
いろんなドラゴンがいて、最強なのは「ナイトフューリー」と呼ばれる種だ。フューリーというのは、激怒とか狂暴とか、激しいことをあらわす言葉。
姿を見た者はなく、もしも出会ったら、できるのは神に祈ることだけ、といわれる。

父親がバイキングの頭なのに、自分はひょろひょろの体で、ドラゴンとの戦いでも家に引っ込んでいるように言われている情けない少年ヒッカップ(日本版は「ヒック」だけど、つづりはHiccupだし、観たのは字幕版なので、発音どおりヒッカップと表記する。英語の意味は「しゃっくり」)だが、闇を疾駆するナイトフューリーを撃ち落とすことに成功する。
でも、そんな武勇は信じてもらえず、彼はひとりでドラゴンが落ちたあたりへ探しに行く…。

ヒッカップがトゥースレス(日本版は「トゥース(歯)」だけど、つづりはToothlessだし、観たのは字幕版なので、発音どおりトゥースレスと表記する。英語の意味は「歯なし」。ヒッカップが、ナイトフューリーの口を見て、歯がないじゃないかと言った次の瞬間、ガシッと歯が出る、という場面がある)と仲良くなりながら、怪我で飛べなくなったトゥースレスのメンテ(?)をし、いっしょに飛ぶ練習をする。
このあたりが、原題の「あなたのドラゴンのしつけ方」みたいなこと。(邦題は単純すぎて、つまらない。)

いちばん絵がきれいで、すごいと思ったのは、炎。
全体では、実写かと感じるような場面もあって、アニメーションの質は素晴らしかった。
トゥースレスは、目(正確には「瞳」だけど)を細くしていると、は虫類の目のようで、ちょっと怖いのだが、目を丸くすると、じつに可愛い。この可愛さは、監督が「リロ&スティッチ」の人ということで、それと、なんとなく似てくる。
怖さと愛らしさの変化は、まさに「目は口ほどに物を言い」なのだ。

飛ぶシーンでの爽快感、空や景色の美しさは、気持ちがいいくらい。
お互いに仲良くなれるのに、戦っていることは、間違いなんだよ、ということも教えてくれるし、助け合う心、友情もある。
単純なメッセージだが、大事なこと。
話に無駄な部分はなく、じつによくできたアニメーションだと思う。

欲をいえば、エンドロールあたりで、トゥースレスが空を飛ぶシーンを目いっぱい見せて、楽しませてほしかったかな〜。




〔2010年9月18日(土) 品川プリンスシネマ〕


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