毎日、かあさんをやるのは大変だ。
小泉今日子さん、いや、彼女が演じる漫画家の西原理恵子さんは、ふたりの子どもに加えて、酒におぼれる夫まで背負っていたわけだ。
私は原作もアニメも見ていない。
現実に存在する人物を、どう演じるのかは難しいと思う。ストーリーは脚本どおりにしかならないが、感情や仕草は演じる者がつくる。
でも、新聞にのっていた西原さんと小泉さんの対談では仲良く写真に写っていたし、西原さんは文句はなかったのかな。
夫に対しては、なにか冷たすぎるんじゃないかと思えるのだが、それは彼がどうしようもないアル中だったせいもあるのか。もはや、自分でなんとかしなさいよ、とするしかないのだろう。冷たく見えても、本当はそうじゃないのだろうなあ。
6歳と4歳の子どもの子育てに、仕事に、忙しい日々を送る彼女(母親も同居しているのだが)は、それだけでも普段は精一杯でもあっただろうに。
やっぱり、だいたいは笑い飛ばして生きる、たくましいオバちゃん、てとこか。
女は強し。
ひとつの家族の物語(の途中経過)が、ここにあった。
ただ、シングルな私には真の実感は来ないような…。
もっとも素晴らしいのは、素人の子役ふたりと、自然な家族の雰囲気をつくりあげた母と父、小泉さんと永瀬くんの力。
子役がかわいい。とくに女の子。両親のことを「おかしゃん」「おとしゃん」と呼ぶ、かわいいことといったら、もう!
小泉さんと永瀬くんは、元夫婦の共演。そういう話題性はあった。テレビ番組でも、古田新太を加えて3人でトークしたりしてたね。
映画館では、子ども連れの観客が割合多かった。え、これ、夫に関してはつらくて悲しい話のはずなのに、ファミリーで観るの? と疑問に思ったものだ。
アニメで知っているから観にきた、という方もいるんだろうね。
エンドクレジットには、西原さんと夫の2ショット写真も出てくるから、見逃さないで。