小気味よくまとまった、味のある一品。
ジョン・カーペンター監督の10年ぶりの新作ということで、これはチェックしたいと思う。(でしょ?)
カーペンター作品、とくに好んで見てきたわけでもなく、見た本数も少ないが、見たものについては独特の面白さがあって、印象に残りやすいと思う。
もうね、職人技というか、娯楽のツボを押さえて、余計なことはせず、ピシッと締まったホラー風味。
昔なつかしい時代のサスペンス・ホラーといってもよさそうな、正統派な安心感、安定感。
どこで出るか、どきどき、という怖さはあるけど、全体的には、そんなに怖くはないと思う。
地下鉄の走る音が時々聞こえる、銀座シネパトスは、こういう感じの映画も、なんだか雰囲気ぴったりかも。
真っ当な脚本と音楽があるのを前提として、主役のアンバー・ハード嬢の魅力で、じゅうぶんに、この物語を引っ張っていける。その時点で半分以上は本作は成功も同然。
美しい。かわいい。戦う美少女。めげない。
アンバー嬢、今後も注目!
周囲を固める女の子たち、怖そうな看護婦も良し。この時点で90パーセント成功も同然。(笑)
若々しい女の子たち、やっぱり、こういうお話にはピッタリです。(ね?)
ストーリーのことを書くと、未見の方にとっては面白みがグンと減るだろうから、書かないが…。
だんだん観ていくうちに、んー、これは、ああいうことでなければ説明がつかないぞ…と考えた。そして、そんなような結末が待っていた。
先読みしない私としては珍しいことだが、それでも楽しめるのは、やはり、監督の力量に負うところが大きいのではないか。
ジョン・カーペンター印の魔法の粉が、映画に降りかかっているのでは?