ミッション:8ミニッツ

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監督 ダンカン・ジョーンズ
出演 ジェイク・ギレンホール  ミシェル・モナハン  ヴェラ・ファーミガ  ジェフリー・ライト  マイケル・アーデン  キャス・アンヴァー  ラッセル・ピーターズ  スーザン・ベイン
脚本 ベン・リプリー
撮影 ドン・バージェス
編集 ポール・ハーシュ
音楽 クリス・ベーコン
2011年 アメリカ作品 93分
好き度☆☆☆★


アイデアが面白い。

実際問題としては、たぶん無理だとは思うけど、要するに…
以後、少しネタばれしますので、ご注意を。

他人の8分間だけの記憶のなかに入り込んで、そこから、どんなことが起きたのかを探るという話。
その8分を繰り返し行なえることがミソで、繰り返すうちに、どれだけ新たな情報をつかめるか。

たぶん、万が一、記憶のなかに入れるようなことがあったとしても、その記憶はただひとつのもので、変わるものではないから、そこから新たな何かを展開させることはできないと思う…
なんてことを言ったら、映画にならないので置いといて。

記憶潜入&捜査の興味に加えて、主人公コルター(ジェイク・ギレンホール好演)個人の情況や、彼とプログラムを進めていく係官との関係、彼と記憶のなかで出会った女性との関係などが絡んできて、飽きさせない

けっこう私のお気に入りであるミシェル・モナハンさん(お気に入りが多すぎるという噂も聞こえてくるのであるが)は、相変わらず素敵だし、プログラム係官のヴェラ・ファーミガさんは、ほとんど座っていて表情のみの演技が多いにもかかわらず印象に残る。

コルターと父親との関係については、よくあるネタで正直いって食傷気味だが、いい話であるには違いない。

考えてしまうのがラストだ。
いったい、どういうこと?
もし彼が、ああなるのだとしたら、あそこに残っている彼は、どうなっている状態なのか?
そのあとに、再びミッションができるのか。
…なんて思ったが、そもそもが無理な話だろうから、現実性との整合なんて、どうでもいいんだろうなあと。
夢と希望のあるエンディングにしたかったのかな。こんな世の中だし。

映画通ほどだまされる、とかなんとかいうコピーがあるらしいが、別にだます、だまされるとか、関係ないんじゃありません?
ラストは意外とはいえるが、だまされた覚えはないし、的外れなコピーではないだろうか。
じゃあ、見てやろう、という人を釣り上げるための策略だとしたら、あざとい考えだ。

コルターの捜査は、まわりの善良な人たちには迷惑千万なやり方なのだが、未来のない記憶のなかみたいなものだから何をしてもいい。そう、偉い人が言ってたっけ。
スピード感があって、楽しめる作品。

原題は、コンピュータープログラムのことだが、まるで、さも原題がMission:8minutesであるかのような邦題をつけてくれた。まあ、わかりやすいけど。




〔2011年11月19日(土) TOHOシネマズ 有楽座〕


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