ドラゴン・タトゥーの女

THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO
監督 デヴィッド・フィンチャー
出演 ルーニー・マーラ  ダニエル・クレイグ  クリストファー・プラマー  ステラン・スカルスガルド  ロビン・ライト  スティーヴン・バーコフ  ヨリック・ヴァン・ヴァーへニンゲン  ジョエリー・リチャードソン  ベンクトゥ・カールソン
原作 スティーグ・ラーソン
脚本 スティーヴン・ザイリアン
撮影 ジェフ・クローネンウェス
編集 カーク・バクスター  アンガス・ウォール
音楽 トレント・レズナー  アティカス・ロス
2011年 アメリカ作品 158分
好き度☆☆☆☆


フィンチャー節、堪能しました!

質量的に重たいけれど面白い、どっぷりと映画を観たなあ〜、という感触。(上映時間が長いこともあるかな?)

オープニングタイトルから、ガツンと、やられた。
なんと、かっこいいことか。
同じ歌を使った、これまた、かっこいい予告編は見ていたのだが、この本編のスタートもかっこよくて、涙が出た。映像の意味はあんまりわからなかったけど。
(民放のテレビ放送のときは、きっと、丸ごとカットされるんだ、これ…! なんてこったい!)

ちまたで話題のミレニアム、ドラゴン・タトゥーの女だが、私はほとんど何も知らなかった。原作も読んでいなければ、原作の舞台であるスウェーデンなどが製作した映画も見ていない。
故人の有名人長者番付で原作者が9位に入っていたので、このヒト誰だ?と調べて、「ミレニアム」の作者なんだ〜と知ったくらい、何も知らなかった。
だから、原作ともスウェーデン版映画とも比べていないことを前置きしておく。
そのうえで、面白かった、と思う。映画を楽しむことを満喫した。
正直いって、はじめのほうは眠くなりそうにもなった。それなのに満喫したというのも変かもしれないが、眠くなったのは映画のせいではなくて、しばらくしてからは、がぜん面白く観つづけたから。

彼女が性的な虐待を受ける描写が執拗にも思うが、彼女のそうした経験を観客が知っていることによって、「被害者が女性」という犯罪の捜査協力を求められたときに、すぐさま彼女が応じることに納得できる。
また、彼女の一連の行動から、頭の回転の良さやタフさも分かってくる。
演じたルーニー・マーラ、素晴らしいです。「ソーシャル・ネットワーク」での出番の決して多くはないガールフレンド役から、フィンチャー監督に目をつけられて(笑)、がんばった!

一見、付け足しのように見えなくもない、事件解決後のストーリーは、彼女の「愛」ですね。
それなのに…私は泣きましたよ。
そして、まさにそのシーンで、スパッと終わるのも、かっこいい。かっこよすぎるよ!
だいたいは普通に見えるけど、どこか、なにか、映像も、かっこいいのは、やはり監督の手腕なんでしょう。
(先日やっとこさ見た「ソーシャル・ネットワーク」で、おもしろくなさそうな題材を、あんなに面白くみせたフィンチャー監督に感心しているところだし。)

ダニエル・クレイグも、かっこいい。クールな男を演じると断然いいですね。「カウボーイ & エイリアン」もよかったし。
(ジェームズ・ボンドは洒落っ気があるほうがいいので、彼の真面目一辺倒な007は似合いません。)

ということで、続編期待!
スウェーデン版映画にも興味がわいた。




〔2012年2月12日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ 大井〕


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