メン・イン・ブラック2

MEN IN BLACK U
監督 バリー・ソネンフェルド
出演 トミー・リー・ジョーンズ  ウィル・スミス  ララ・フリン・ボイル  ロザリオ・ドーソン  リップ・トーン  トニー・シャローブ  ムッシュー(パグ犬)  ピーター・グレイブス  マイケル・ジャクソン
音楽 ダニー・エルフマン
2002年 アメリカ作品 88分
評価☆☆☆★

期待しないで観たら、それなりに面白かった
この映画、シリーズ独特のヘンなエイリアン的B級映画的な「アク」に肌が合わない観客には、面白くもないだろう。これは監督の持つひとつの個性、「アク」なのかもしれない。「アダムス・ファミリー」なんかも作ってる人だし。

まず、ピーター・グレイブスが本人役で登場!
老いたりとはいえ、グレーのスーツに身を包み、「スパイ大作戦」のフェルプス君だ。やってくれるじゃないの、フェルプス君を出すとは。
「メン・イン・ブラック」がエイリアン対策の秘密組織の活躍ならば、「スパイ大作戦」も秘密組織チームの国際的な活躍だった。戦う相手は違うが、いわば、大先輩じゃないか。最初から遊んでて、いいなあ。

ウィル・スミス扮する“J”の、かつての相棒“K”(トミー・リー・ジョーンズ)は引退してるもんだから、“J”には新しい相棒が次々とついているようだが、どうも、みんなこの仕事に向いていない。
とうとう、パグ犬型エイリアンのフランクが相棒に大抜擢。エージェント“F”の誕生だ。
このパグ犬が面白い。車のなかで歌ったり、生意気に喋りまくる姿が、妙におかしくて笑える。
現場に着いて、“J”に「そのへんでも嗅ぎ回ってろ」などと言われてしまう。これは、「くんくん嗅ぐ」のと、「捜査で嗅ぎ回る」のを掛けたジョークにもなってるわけだ。
“K”が復帰してからは、フランクに、あまり活躍の場がなくなったのは少し残念だった。

事件の目撃者であるヒロインに“J”は惚れてしまうが、その気持ちも分かるような、チャーミングな女優さんは、1979年生まれのロザリオ・ドーソン。最近、エドワード・ノートンやエディ・マーフィの主演作にも出演しているようだ。8月3日から新宿で公開される、俳優のイーサン・ホークが監督した「チェルシーホテル」にも出ている。
もうひとりのヒロイン(?)は、色っぽいララ・フリン・ボイル。エイリアンが、雑誌のグラビア写真の女性を参考にして変身したということで、もろに悩殺イチコロ姿(なんじゃそりゃ)である。さっそく男に襲われるが、彼女はエイリアン。結果がどうなるかは言うまでもない。

ソニー・ピクチャーズの映画だけあって、車の操縦装置が、ゲーム機のコントローラーみたいだったり。でも「ゲームボーイ」(これはソニーではないよね)がどうしたとか言っていたような。わざとか?

そして、見逃せないお楽しみは、マイケル・ジャクソンのゲスト出演だ。
そっくりさんがよくいるので、本物かどうか疑ったが、いろんな情報からすると、どうやら、ちゃんとしたモノホンらしい。

ダニー・エルフマンの音楽は、流れてくると、お、この曲調はそうじゃないか?とすぐに分かってしまうのが、非常によろしい。ティム・バートン監督の映画でおなじみの音だ。ここまで個性がはっきりしている音楽というのも、すごいものだ。

88分という短さで収めているのも、いさぎよくて、よい。それだけの内容なのだと言ってはいけない。ギャグ映画(ギャング映画ではないよ)は、だれないうちに、スッキリ終わるに限る

エンドロールの音楽も、ウィル・スミスのノリノリの歌で締めた。
続編があったら、フランクの更なる活躍をぜひ見たい。
〔2002年7月26日(金) ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋〕



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